【栽培用】イチジクの品種まとめ!鉢植えで育てやすい苗木の種類は?

【栽培用】イチジクの品種まとめ!鉢植えで育てやすい苗木の種類は?

イチジクの種類は世界で500を超えており、栽培する品種を探すのに迷うほどの数があります。甘いイチジクだったり、初心者でも育てやすいイチジクだったりと栽培におすすめのポイントが異なります。この記事で、珍しい品種や新品種も含めておすすめ9種類を見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.イチジクの概要
  2. 2.イチジクの特徴
  3. 3.イチジクの品種タイプ
  4. 4.イチジクのおすすめ品種9種【①~⑤】
  5. 5.イチジクのおすすめ品種9種【➅~⑨】
  6. 6.イチジクのおすすめ品種のおさらい

イチジクのおすすめ品種9種【①~⑤】

①桝井ドーフィン

桝井ドーフィン

参考価格: 4,080円

出典: 楽天
楽天4,080円

桝井ドーフィンは広島県の桝井幸次郎がカリフォルニア州から導入した早生イチジクです。日本で最も多く栽培されており、スーパーで販売されている大半がこの品種です。8月~11月の長期間成熟が続く品種で、9月に最も実がつきます。1果の大きさが120gとかなり大きく、果皮が厚く日持ちします。あっさりとした香りと味で、果皮の色は紫褐色、果肉色は淡い紅色であり裂果は少ないです。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月上旬~11月中旬
果実サイズ
着果数多い
甘味ふつう
樹サイズ

初心者の栽培におすすめの品種

 500品種を超えるイチジクのなかでも桝井ドーフィンは特に初心者にとって育てやすい品種で、苗木の確保も容易です。全国的に栽培が普及しており、多くの栽培教本がこの品種をベースにまとめられていることも育てやすい要因です。狭いスペースで鉢植えでも育てられます。しかし、-6℃以下の環境では寒害をうけるため、関東以北の地域では屋外に苗木を植栽できません。  

ボタ爺

ボタ爺

育てやすいうえに収穫期間が長く夏から秋の4カ月間も実を成熟させ続け、実も大きいから1本の樹からたくさん収穫できるぞ!

②蓬莱柿(日本イチジク)

蓬莱柿

参考価格: 1,882円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天1,882円

日本イチジクこと蓬莱柿(ほうらいし)は日本で最も古いイチジクの品種で、江戸時代に日本に持ち込まれたといわれています。広島県が産地で東北以南のいたるところで栽培できます。9月以降から実をつけて10月に最も収穫できるため、ほかのイチジクに比べると成熟する時期が遅いです。1果が60g程度で果肉は鮮紅色、とても甘い味で酸味は少なめです。果皮は厚く赤紫色で、桝井ドーフィンなどと比べると白っぽく見えます。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期9月上旬~11月中旬
果実サイズ
着果数多い
甘味多い
樹サイズ

樹が大きいため場所をとる

蓬莱柿は寒さに強く栽培する地域を選びませんが、非常に樹のサイズが大きくなることから植える場所にスペースが必要です。コンパクトに整えようとすると、枝ばかりが伸び着果数が少なくなるため、鉢植え栽培は初心者に向いていません。

③バナーネ

バナーネ

参考価格: 3,542円

出典: 楽天
楽天3,542円

フランス原産のバナーネは、通販ではロングドュートの名前でも販売されています。蓬莱柿のように果皮の色が浅く、熟しても赤くなりません。夏に100g以上の大玉サイズの実が収穫できます。秋はまだら模様が浮き出て茶色を帯び60g程度と小さくはなりますが夏果より糖度が高く、甘い実が楽しめます。果皮が薄いため保存がききませんが、皮ごと生食が可能です。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月下旬~11月中旬
果実サイズ
着果数多い
甘味ふつう
樹サイズやや大
ボタニ子

ボタニ子

糖度が高くバナナのようにねっとりとした食感で、果皮が黄色を帯びているからバナーネとつけられたみたいね。

ボタ爺

ボタ爺

ロングドュート以外も「バナナクィーン」とも呼ばれるぞ。

④ブルンスウィック(ホワイトゼノア)

ホワイトゼノア

参考価格: 2,874円

出典: 楽天
楽天2,874円

ホワイトゼノアは、本来はブルンスウィックという品種名でありながら、取り違えられたまま流通しているイチジクです。通販で販売されているホワイトゼノアの葉に深い切れ込みが入っていれば、ブルンスウィックの可能性が高いです。寒さにとても強いため、北海道以南でも栽培できます。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月下旬~11月中旬
果実サイズ
着果数多い
甘味ふつう
樹サイズ

お菓子作りにぴったりのブルンスウィック(ホワイトゼノア)

イチジクケーキ
Photo by t-mizo

ブルンスウィックは50~70g程度の小ぶりで、肉質が緻密なため形が崩れにくいです。果皮色は黄褐色、果肉色は黄色で香りが少なくあっさりしており、お菓子の素材にも向いています。樹のサイズは中程度で、寒い地区での鉢植えにおすすめです。

⑤ブリジャソットグリース

黒イチジク
Photo bystux

ブリジャソットグリース

ブリジャソットグリースはスペイン原産のイチジクで、1果が40~50gと中ぶりサイズです。果皮は黒っぽい紫色で、果肉は鮮やかな紅色をしており、彩りがとても美しいです。また、高い糖度と適度な酸味があり濃厚な味わいが楽しめます。中ぶりの果実サイズのイチジクでは、鉢植え栽培に向いている品種です。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月下旬~11月上旬
果実サイズ
着果数多い
甘味ふつう
樹サイズやや大

イチジクのおすすめ品種9種【➅~⑨】

⑥サマーレッド

サマーレッド

参考価格: 1,980円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天1,980円

サマーレッドは愛知県で開発された、桝井ドーフィンを親とする新品種のイチジクです。ワインレッドのように鮮やかな赤色の果皮が特徴で、夏にはちょうどよいあっさりとした味がします。桝井ドーフィンよりはやく実がつくため、2本目以降のイチジクとして育てるとより長い期間イチジクを楽しめます。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月上旬~10月下旬
果実サイズ
甘味ふつう

⑦セレスト

セレスト

参考価格: 1,782円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天1,782円

セレストは1果が15~25gのミニイチジクです。小さいですがとても甘く、酸味と香りもあるため濃厚な味がします。果皮が薄く皮ごと食べられ、ケーキの材料に使えるなど汎用性があります。寒さに強く、樹のサイズが中ぐらいのため、地域や場所を選ばない育てやすい品種です。イチジク栽培初心者やベランダでの鉢植え栽培に向きます。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月上旬~10月下旬
果実サイズ
着果数多い
甘味多い
樹サイズ

⑧ビオレソリエス

ビオレソリエス

参考価格: 3,313円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天3,313円

ビオレソリエスはフランス原産の黒イチジクで、日本では栽培している生産者が少ない珍しい品種です。甘味と酸味のバランスがとれた濃厚な味わいで、種のプチプチした食感が美味しいイチジクです。ブリジャソットグリースに比べると1果が大きいですが、その分熟するのに期間がかかります。

品種タイプ夏秋果兼用種
成熟期8月下旬~11月上旬
果実サイズ
甘味ふつう

⑨キング

キング

参考価格: 1,480円

出典: 楽天
楽天1,480円

キングは夏のみ収穫できる夏果専用種の珍しいイチジクです。1果50~60gの中ぶりサイズ、果皮は緑黄色、果肉は紅色をしています。緑色をしたイチジクですが皮ごと生食でき、強い甘味と酸味を感じられます。ほかのイチジクより早い時期に食べられますが、実が熟す時期が梅雨期間のため濡れて傷みやすいため、雨よけ設置や袋掛けなどの管理が必要です。

品種タイプ夏果専用種
成熟期6月下旬~7月中旬
果実サイズ
着果数
甘味多い
樹サイズやや大

イチジクのおすすめ品種のおさらい

スクロールできます

商品
商品名桝井ドーフィン蓬莱柿バナーネホワイトゼノアブリジャソットグリースサマーレッドセレストビオレソリエスキング
価格4,080円1,882円3,542円2,874円1,980円1,782円3,313円1,480円
品種タイプ夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏秋果兼用種夏果専用種
成熟期8月上旬~11月中旬9月上旬~11月中旬8月下旬~11月中旬8月下旬~11月中旬8月下旬~11月上旬8月上旬~10月下旬8月上旬~10月下旬8月下旬~11月上旬6月下旬~7月中旬
果実サイズ
着果数多い多い多い多い多い多い
甘味ふつう多いふつうふつうふつうふつう多いふつう多い
樹サイズやや大やや大やや大
商品リンク
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イチジク栽培初心者なら「桝井ドーフィン」を選んで栽培するのがおすすめです。味や収量のバランスがよいだけでなく、庭植えでも鉢植えでも不安なく栽培できます。桝井ドーフィンの栽培を成功させてから次の品種にチャレンジするのもよいでしょう。

目的を明確にした品種選びがおすすめ

品種が多いイチジクから1本を選ぶのは難しいかもしれません。迷ってしまったときは「寒い地方で育てたい」「普段と違った珍しいイチジクを育てたい」「早い時期にイチジクを食べたい」などの目的別に選ぶとよいでしょう。

目的別イチジク品種の選び方

  • 寒い地方に強い品種:蓬莱柿、ホワイトゼノア、セレスト
  • 普通と違った品種:バナーネ、ブリジャソットグリース、ビオレソリエス
  • 早い時期に食べられる品種:サマーレッド、キング
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dodon
ライター

dodon

農業普及指導員経験者。得意分野は農畜連携と牧草生産。草と農業者とのたたかいは有史以来おこなわれております。

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