グリーンカーテンにはどんな効果があるの?
夏になると、グリーンカーテンと呼ばれる、主に蔓性の緑の植物で窓などを覆うインテリアが増えています。見た目にも涼しく実際に遮光効果があり、しかもエコで植える植物によっては花を楽しめたり身を収穫して食べたりと、カーテンの代用品として以外の使い道も多々あるのもまた人気の理由の一つです。しかし何かと忙しい人が多いのもまた確かなことですので、できれば簡単に作れる植物がいいですよね。
グリーンカーテンの効果1:直射日光を防げる
グリーンカーテンのもっとも重要な効果は、太陽の光をさえぎる効果があるということです。通常はレースのカーテンなどで遮光するところを、緑の植物の葉が代わりに遮光してくれるというわけです。植物なので見た目も涼しげで、密集しているようでいて太陽の光を柔らかく隙間から届けてくれるので完全に暗くなるわけではありません。まさに理想のカーテンなのです。
グリーンカーテンの効果2:エコである
何よりもグリーンカーテンはエコです。実際にただのカーテンとは違い、多少は涼しくなれます。それでもエアコンをかけるところを、グリーンカーテンである程度はしのげることもあるのですから緑の植物の力というものはなかなか侮れません。
グリーンカーテンの効果3:植物によっては食べられる
そしてグリーンカーテンの特徴のもう一つは、植える植物によって花を楽しめたり、実が食べられるということでしょう。そのうえ、グリーンカーテンに向いている植物の種類は多岐にわたり、野菜から果物まで選べるので、好きな食べ物を植えられます。案外簡単に作れる割に涼むだけではなく、目に楽しく舌に美味しい地球にも優しいという便利なものなのです。
グリーンカーテンにおすすめの植物は?
グリーンカーテンにおすすめなのは当然つる性の植物であることです。そして簡単に作れるもので、有名なものではきゅうりやヘチマ、ゴーヤなどがあります。
しかし逆に種類が多すぎて何を植えるか決められない、ということです。しかもせっかく緑で覆われるのを楽しみにしていても、植えるものによっては難しくて失敗したり、思ったようにカーテンというほどにはならなかったり、害虫が来たりと残念な事にもなりかねません。こういった事態を防ぐためにも事前にある程度の知識を仕入れて、目的に合う植物を植えましょう。
どんな特徴の植物がおすすめ?
おすすめの植物は目的によって違います。カーテンのように全体を覆いたいなら、一種類だけではなく、例えばゴーヤとパッションフルーツの二種類を植えることです。これがゴーヤだけだと窓全体を覆うほどには蔓をのばし、葉を茂らせることは難しいのです。そのほか、花を楽しみたいなら朝顔、食べることが目的であるならきゅうりやカボチャもおすすめです。
もちろん地植えができれば一番ですが、グリーンカーテンとして使用するならプランターに植えて、支柱とネットを活用しましょう。緑で覆いたい部分までの高さの支柱と、全体を終えるネットを用意して、あとは必要な数のプランターと土、肥料があれば準備は完了です。最後に植えるべき苗を慎重に選びましょう。
グリーンカーテンに向いている植物は案外多いものですが、今回は目的別に全部で十種類の植物の特性をご紹介します。
食べられる植物はどんなものがある?
まずはグリーンカーテンに向いていて初心者でも簡単に作れる、食べられる実のなるものをご紹介します。ここは実用性重視で、太陽をさえぎるだけじゃ物足りない、せっかく育てるのだから美味しく食べたいという人は今回ご紹介する野菜や果物を試してみるといいでしょう。
きゅうり
グリーンカーテンに向いているのはもちろん蔓性の植物です。そして夏で簡単に作れる蔓性の植物といえばやはりきゅうりでしょう。ウリ科のきゅうりは夏の定番野菜です。エコに貢献できるうえに庭でとれるならそれに越したことはありません。
栽培のポイント
きゅうりは成長の早い植物です。水もたくさん必要とするので、肥料切れと水不足には注意しましょう。上手く育つと一つの苗でたくさんの実を付けますので、窓の大きさにもよりますが、グリーンカーテンとして使用する場合は他の植物と混合して植えるのがおすすめです。きゅうりだけに絞ってたくさんの苗を植えてしまうと、食べきれないほどの実がなってしまいます。
ちなみに蔓が伸びてきたらネットを這うように誘導し、結び付けましょう。そうしないと地面の方に伸びて行ってしまうこともあります。
ゴーヤ
ゴーヤもまた夏の定番野菜と言えます。カリウムやカロテンなどの栄養素を多分に含んでいるため美味しいだけでなく健康にも良い野菜です。しかし買うと意外と高いので、庭で出来ればエコであるだけでなくお財布にも優しいです。
栽培のポイント
気温が高いとよく実がなるのがゴーヤです。そして日光が大事なので、もしもグリーンカーテンを作りたい場所が日陰であるならゴーヤはおすすめできません。ゴーヤの苦いのが苦手な人は、白色のものなど苦みを抑えた品種もあるので苗を買う時に注意してみるといいでしょう。
ちなみにゴーヤだけだと窓全体を覆う密集感は少ないので、しっかり緑で覆いたい場合は間に別の植物を植えるといいでしょう。
かぼちゃ
煮物、揚げ物、炒め物、サラダなど様々な料理に使用できるかぼちゃもまたグリーンカーテンに向いています。しかし、普通のかぼちゃだと実が重くて窓の上の方に実をならせることは難しいので、ミニカボチャがおすすめです。
栽培のポイント
高温多湿を好むかぼちゃは土質を選ぶことなく、割とどこでも簡単に育つ生命力の強い野菜です。実は日陰でもそれとなく育ちます。しかし、水はけが悪いと根腐れを起したり、病気になってしまうので、土はできるだけ水はけのいいものにしましょう。それとミニカボチャでもやはりそれなりに重たいので、グリーンカーテンにしたい場合はあまり高所まで這わせるのは難しい野菜です。小さめの窓にインテリア兼非常食として使うと可愛くておすすめです。
パッションフルーツ
パッションフルーツは種まで食べられる美味しくて栄養豊富な果物のことです。果物でグリーンカーテンにできる植物はそうそうありませんが、これはおすすめです。栄養価も豊富で、グリーンカーテンにするとエコでありながら華やかなうえに美味しいという一石三鳥の果物でもあります。
栽培のポイント
グリーンカーテンとしても人気の果物、パッションフルーツは日当たりのよい場所で育成するのに向いています。しかし南国の果物の割には気温が30度以上になると葉焼けを起したり、実も焼けてしまうことがあるので注意が必要です。水分不足や実が多すぎると美味しく完熟しないのでそこも気を付けます。つるが伸びてきたらネットの方に誘導してあげましょう。
アピオス
アピオスはあまり聞いたことの無い人もいるかもしれませんが、マメ科の植物で、芋です。芋なので食べられる植物です。そして芋ですが、蔓性なのでグリーンカーテンにできます。栄養価が高くカルシウムやビタミンなどを豊富に含んでいる健康食品です。
栽培のポイント
アピオスは芋なので、プランターに植える場合は深めのものを用意しましょう。芋は地中にできるので、浅く小さいといい芋ができません。栄養豊富な土を用意し、蔓が伸びたらネットに誘導しましょう。葉が茂っている間はグリーンカーテンとして目で楽しみ、涼しさを演出してくれ、葉が落ちれば芋を収穫して食べることができます。
出典:写真AC