ひっつき虫の取り方
衣服についてしまった小さなひっつき虫をひとつひとつ手で取るのは手間がかかり大変な作業です。そんな面倒なひっつき虫がまとめて簡単に取れる方法をいくつかご紹介します。
取り方①スポンジでこする
目の粗いスポンジでこする
食器洗い用のスポンジなどで目の粗い方でこするとスポンジにくっつきます。ぽろぽろと落ちることもあるので家の外で服を着たままやってみましょう。強くこすると服が傷んでしまうので、ジーパンなど丈夫な生地におすすめです。
取り方②ウエットティッシュを使う
ウエットティッシュで軽く上からたたく
ウエットティッシュで服の上をトントンと軽くたたくようにしてふき取りとると、ひっつき虫がウエットティッシュの細かい繊維に絡みつくのできれいに取れます。服を傷める心配もなく、使った後はそのままゴミとして捨てることができるので片付けも簡単でおすすめです。
取り方③軍手でなでる
古い軍手を使ってそのまま捨てる
軍手をはめた手でひっつ虫のついている衣服の部分をなでると、ウエットティッシュと同じようにひっつき虫が軍手にうつります。ただし、軍手についたひっつき虫を取るのは大変な作業になりますので、捨てる前の古い軍手を使用してそのまま捨ててしまいましょう。
取り方④ペットボトルを使う
空のペットボトルに穴を空けこそぎ取る
空のペットボトルの側面に、カッターナイフなどを使って長さ約10cm、幅は約3cmほどの長方形の穴を作ります。その穴の長い面を衣服の上にあて、ひっつき虫をこそぎ取るように上から下へなぞるとひっつき虫が取れて穴の中に入ります。力加減を変えれば幅広い種類の生地に使用することができます。
取り方⑤乾燥させる
粘着性のひっつき虫は天日干しで乾燥させる
ベタベタと粘着性のある種類のひっつき虫は、乾燥させると取れやすくなります。ひっつき虫のついた衣服を半日から一日、日の当たる風通しの良い場所に干してしっかり乾燥させましょう。乾燥させた後は手で払うだけでもポロポロと簡単に落ちるようになります。
取り方⑥うろこ取りを使う
衣服の生地を傷めないように注意
魚のうろこ取りを使う方法もあります。服の上をゆっくりと滑らせると簡単に取れますが、うろこ取りの尖った部分で衣服を傷めてしまう可能性があるので、衣服の素材に気をつけて強くこすらないように使用しましょう。魚のうろこ取りは100均ストアでも購入できます。
取り方⑦定規を使う
15cmサイズが使いやすい
プラスチック製などの固い定規を使って取ることもできます。あまり長いサイズの定規よりも、15cmくらいの長さが使いやすくておすすめです。とくに長いトゲを持つひっつき虫に効果があります。ひっかかっりの部分を少し浮かせながらなぞると取りやすくなります。
取り方⑧柔軟剤を多めに入れて洗濯する
他の衣類につかないように気をつける
ある程度のひっつき虫を取った後に洗濯してしっかり洗い落とします。柔軟剤を少し多めに入れると取れやすくなりますが、洗濯機で洗った後はひっつき虫が他の衣類についてしまわないように洗濯機にひっつき虫が残っていないか確認するようにしましょう。
ひっつき虫がペットについたら
ペットを散歩させたり公園でおもいきり遊ばせたりすると、体にひっつき虫をつけることがよくあります。ひっつき虫がくっついたままだとトゲでペットも痛い思いをしますし、毛玉の原因にもなるので早めに取ってあげましょう。
スリッカーでブラッシング
玉つきのペット用ブラシを使う
スリッカーとは、動物用のブラシのことで毛のもつれを直したり毛玉とりに使用します。ひっつき虫を取るにはスリッカーブラシの針の先に玉が付いたものがおすすめです。ひっつき虫が玉にひっかかり取りやすくなります。ペットが痛くないようにやさしくブラッシングしてあげましょう。
水浴びをさせる
水でひっつき虫を洗い流す
水浴びやシャンプーなどを使って体をゴシゴシと洗ってあげると、ひっつき虫を洗い流すことができます。シャンプーが嫌いなペットは、川で泳がせてみるのもおすすめです。落としきれてない残ったひっつき虫は、毛を乾かしてからブラッシングしてあげましょう。
ハサミで切る
ひっつき虫のついた部分をカットする
とくに毛足の長いペットは、ひっつき虫がくっつきやすく毛に絡んで取りにくくなります。ペットの見た目があまり気にならないのであれば最終手段として、ひっつき虫のついた部分の毛をカットしてひっつき虫を取り除くか、思い切って全体的に毛を短くしてしまう方法もあります。
ひっつき虫の予防方法
ひっつきにくい衣服の生地を選ぶ
レザーやナイロン生地の衣服がおすすめ
トゲやカギ型の毛を持つひっつき虫は細かい繊維にからみつきやすいので、ひっつき虫対策としてはレザー生地やナイロン生地のようなツルツルとした素材の衣服がおすすめです。草むしりなどで植物に触る場合も軍手よりゴム手袋の方がひっつきにくくなります。
ひっつき虫の種子はしっかり処分する
ひっつき虫で子孫を残す種子を持つ植物は繁殖力が強いため、ひっつき虫を家の庭などで落としてしまうと植物がそこから芽を出し、いつのまにか広がってしまうかもしれません。なるべく遊んだ場所でひっつき虫を落とし、家に持ち帰らないようにしましょう。
ひっつき虫対策をペットにも
ペット用の服を着せる
ペット用の服やレインコートを着せて体の露出面を減らす
ペットの服やレインコートなどを着せて体が外に出る面を少なくしてあげると、ひっつく部分が減るのでひっつき虫が大量についてしまうのを防げます。ペット用の服がない場合でも、小さくなったTシャツや古着などで代用できます。
ペットの毛にオイルを塗る
体に害のないオイルを使用する
ペットの毛をコームなどでブラッシングしながらオイルを塗ってあげると毛がツルツルとしてひっつき虫がつきにくくなり、ついた後も簡単に取れます。使用するオイルは、植物性やベビーオイルなど体に害のないものを使いましょう。
ひっつき虫の豆知識
発明のヒントになった
ひっつき虫の構造をヒントに作られた「マジックテープ」
ひっつき虫がくっつくと嫌なことが多いですが、私たちの生活に役立つこともあります。日頃の生活の中でよく使用されているマジックテープは、オナモミのようなくっつき方をする植物の特徴をヒントに発明されたといわれています。1941年、スイス人の発明家がペットの毛についたオナモミの仲間であるゴボウの種子の取り方に苦労した経験から、ひっつき虫の構造に目をつけマジックテープが誕生しました。
まとめ
植物は子孫を残すためにいろいろな手段をつかって種子を撒き、生き残ろうと頑張っているんですね。ひっつき虫が衣服につくと取るのが大変で嫌な気分になりがちですが、ご紹介したひっつき虫の取り方を活用して楽しいアウトドアライフを過ごしてください。
- 1
- 2
出典:写真AC