ブルーデイジーの特徴
ブルーデイジーは、デイジーに似た青い花を咲かせる多年草です。花茎を長く伸ばした先に一つずつ花を付けます。花びらの青と中心部分の黄色のコントラストが特徴の花です。花形はデイジーに似ていますが、デイジーはキク科ヒナギク属、ブルーデイジーはキク科ルリヒナギク属であり、仲間ではありません。葉は、2cm前後の長楕円形で肉厚であることが特徴です。開花の時期は、4月~6月と9月~11月の2回です。
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ブルーデイジーは別名「ルリヒナギク(瑠璃雛菊)」とも呼ばれます。
ブルーデイジーの品種
ブルーデイジーはキク科ルリヒナギク(フェリシア)属の植物ですが、ブルーデイジーとして園芸店に出回っているのは、主にフェリシア・アモエナとフェリシア・アメロイデスです。とても似ていますが、違いはアモエナ種の方が花びらと葉が細いという点です。また、日本の園芸では「フェリシア」の名前で流通している一年草のヘテロフィラもキク科ルリヒナギク属の仲間です。
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園芸店で苗を買うと「ブルーデイジー」としか表示されていない場合が多いですが、さまざまな園芸品種が販売されています。
斑入りのブルーデイジー
斑入りの葉が特徴のブルーデイジーです。斑入り葉のアモエナ種がブルーデイジーの人気を高めました。アメロイデス種にも斑入り葉の品種があります。どちらも、花がない時期でも葉を楽しむことができるため、人気の品種です。
一年草のヘテロフィラ
ブルーデイジーの仲間の一年草です。日本の園芸店では「フェリシア」という名前で流通しています。ブルーデイジーと違って、花の中心が濃い青色で、花びらはブルーデイジーよりも丸い形をしています。園芸店などでは種が販売されており、種まきから育てることができます。花色は青色だけでなく、ピンク色や濃紫色もあります。開花時期は4月〜6月です。
ブルーデイジーの基本データ
学名 | Felicia |
別名 | ブルーデージー、ルリヒナギク(瑠璃雛菊) |
科名属名 | キク科ルリヒナギク(フェリシア)属 |
分類 | 多年草 |
原産地 | 南アフリカ |
花色 | 青、ピンク、白 |
草丈 | 20~30cm |
開花時期 | 4~6月、9~11月 |
ブルーデイジーの分類について
ブルーデイジーの分類を調べると、「多年草」と書かれていたり「常緑低木(一年草扱い)」と書かれていたりします。園芸上では多年草として扱われていますが、原産地では1m以上になるため低木として扱われています。ブルーデイジーは栽培して5~6年もすると、茎が木質化してきます。また、耐寒性が低く冬越しが難しいことから、一年草扱いとされています。
ブルーデイジーの花言葉
ブルーデイジーの花言葉はたくさんあります。「純粋」「幸福」「幸運」「恵まれている」「かわいいあなた」「無邪気」「協力」の7つです。属名のフェリシアは、ラテン語の「felix(恵まれている)」からつけられています。felixの「恵まれている」という意味から由来した花言葉となっているようです。どの花言葉もよい言葉ですので、贈り物におすすめの花です。
ブルーデイジーの育て方
ブルーデイジーの育て方は、夏と冬の温度管理に注意することを除けば、生育が旺盛なのでそれほど難しくはありません。たくさんの花を開花させるための基本的な育て方を項目ごとにご紹介します。
栽培環境
日当たりがよく、水はけのよい場所が適しています。日当たりの悪い場所で育てると花付きが悪くなります。ただし、高温多湿が苦手なので、夏の間は風通しの良い半日陰で管理します。耐寒性も低く、冬は0℃以下は耐えられず枯れる場合が多いです。冬は霜の当たらない場所や室内での管理が必要になります。
植え付け方
苗の植え付けの時期は、4月~5月が適しています。土は水はけのよい土を選びます。市販の草花用の培養土、又は赤玉土(小粒)・腐葉土・川砂を6:3:1の割合で混ぜ込んだ用土を使います。生育が旺盛なのでやや大きめの鉢に植えるとよいでしょう。水はけをよくするためにまず鉢底石を薄く入れてから用土を入れます。
水やり
水やりは、土が乾いたらたっぷり与えます。高温多湿が苦手なので、水のやり過ぎは根腐れを起こして枯れる場合もあります。夏や冬の水やりは、やや乾燥気味に管理します。ただし、真夏の時期は乾燥のしずきにも注意しましょう。
肥料
苗の植え付けの際には、緩効性の肥料を元肥として与えます。春と秋の開花の時期には、追肥として緩効性肥料か液体肥料を継続的に与えます。反対に、夏と冬の時期は肥料は控えます。
摘心
植え付け後ある程度伸びてきたら、芽の先端を摘心します。そうすることで、脇から新芽が伸びてきて花数を増やすことができます。
花がら摘み
花が終わったら、花がら摘みをします。花茎から切るようにします。花がらを摘まずにそのままにしておくと、病気の原因になりますので、こまめに花がらを摘みましょう。
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曇りの日や夜になると、花びらが下向きに巻いてしまうことがありますが、日が当たると元に戻ります。日が当たっても戻らない時は花の終わりです。
切り戻し剪定
花が終わる時期の6月頃になったら、全体の3分の1くらいの位置で切り戻し剪定をします。切り戻し剪定をすることで、風通しがよくなり、夏越しがしやすくなります。また、冬越しをする場合は、切り戻し剪定をしてから霜の当たらない場所か室内で管理します。
夏越し・冬越し
ブルーデイジーは耐暑性・耐寒性共に弱い植物です。夏の高温多湿に弱いため、夏の季節は風通しの良い半日陰で管理します。冬の季節は霜に当たると枯れるので、温暖な地域では霜のあたらない軒下、寒冷地では室内の日当たりのよい場所で管理します。このように季節ごとに適する環境が変化するので、移動できる鉢植えで栽培する方が管理しやすいです。
病害虫
害虫
アブラムシがつくことがあります。アブラムシが発生したら、手で取り除き、オルトランを散布します。風通しが悪いと発生しやすいので、風通しがよい場所で管理をします。ヨトウムシの被害もありますので、葉裏やつぼみをチェックして、見つけ次第捕殺し、薬剤を散布します。
病気
梅雨のじめじめした季節に、灰色かび病にかかりやすくなります。灰色かび病にかかった葉や茎を見つけたら、病気の部分を切り取って処分します。梅雨の季節には、できるだけ風通しのよい場所に置くようにします。
植え替え
ブルーデイジーは、生育が旺盛な植物なため、毎年初夏の季節に植え替えをすることが望ましいです。切り戻し剪定と植え替えの適期が同じ時期になるので、まず切り戻し剪定をしてから、植え替えをするとよいでしょう。根鉢を崩さないようにして一回り大きな鉢に植え替えます。根を痛めると枯れることがあるので注意します。
育て方のまとめ
育て方のコツ
- 日当たりがよく水はけのよい場所に植える
- 夏は日陰、冬は霜のあたらない場所か室内で管理する
- 水やりは土が乾いたらたっぷり与える(夏・冬は乾かし気味にする)
- 開花中は緩効性の追肥を継続的に与える
- 植え付け後は芽の先端を摘心、花後は花がら摘みをする
- 開花後は切り戻し剪定をする
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続いて、ブルーデイジーの増やし方
出典:写真AC