ジュエルオーキッドの育て方！置き場所・水やりなど枯らさず管理するコツは？

とても繊細で成長速度のゆっくりなジュエルオーキッドの葉を上手に育てるコツは、湿度と温度を程よく保つことと、季節ごとに程よく日光をコントロールすることです。きれいな葉を保つために、基本的な植え方（植え替えも同じ）を覚えておきましょう。最初の一年はジュエルオーキッドの栽培カレンダーも参考に、基本となる栽培方法を実践してくださいね。

ジュエルオーキッドのよい苗の選び方のポイントは、主枝に3枚以上色の濃い葉のついた株を選ぶことです。カイガラムシやハダニが付いていないか、葉裏までしっかり確認しましょう。苗は園芸店やネットショップ、観賞魚を取り扱っているアクアショップで探してみてください。苗の購入は植え付けや植え替え時期と同じ、春がおすすめです。購入したら「慣らし」と言って、育てる環境にしばらく置いてから植え付けるとよいでしょう。

ジュエルオーキッドにとってよい鉢の選び方は、素焼き鉢です。ですが、インテリアにも鉢の選び方は重要なポイントと言えます。実は用土との相性で選ぶのがおすすめです。素焼き鉢は通気性がよいので、湿度を保つ水苔やピートモスに向いています。逆にプラ鉢は通気性がなく蒸れやすいので、ラン用のバークチップに向いています。意外なところでは、大きさも手頃で通気性もある盆栽鉢がおすすめです。このように土と鉢を相性よく選ぶのが、失敗しない植え方のポイントです。

ジュエルオーキッドの成長に適した土は、洋らんと同じでバークチップ（洋らんバーク）や水苔、ph調整済みのピートモスが最適です。ジュエルオーキッドは着生らんではないので、水苔以外の用土でも成長しますが、過湿で根を痛めやすいので柔らかい水苔（特に国産物が扱いやすい）がおすすめです。ちなみに「洋らんの土」という商品がありますが、こちらはシンビジュームやデンドロビウム向きの用土になので、間違えないようにしましょう。

ジュエルオーキッドのデリケートな根を痛めないように取り扱いましょう。水苔以外の用土で植え付ける場合も、根の周りの水苔は残したままにします。ピートモスや水苔は乾ききった状態では吸水しないので、浸水させてしっかりと湿らせてから作業します。水やりの後はレースのカーテン越しに柔らかく日光の当たる場所に置きましょう。肥料は植え付け・植え替えして2週間以上してから、作業するときの水温を室温に合わせておくのもポイントです。

ジュエルオーキッドにおすすめの環境は、明るい日陰です。ジュエルオーキッドは強めの日光が苦手です。レースのカーテン越しに日光が入る部屋の中で、間接的に日光が当たるところを選んでください。逆に日光が足りないと、ヒョロっと間伸びします。上の画像を見ていただけると、よくわかりますね。

植え方②と③でもお伝えしたように、鉢と用土の組み合わせでベストな環境を作ることがポイントです。用土は水苔やph調整済みのピートモス、洋らんバークで栽培します。シュスラン系は山野草の土、ルディシア系は軽く繊維質な観葉植物の土をおすすめします。水苔やピートモス、バークチップには養分が入っていないので、成長期には肥料が必要です。肥料をやる時期は春〜秋、液肥を規定の倍ぐらいに薄めて与えましょう。成長の始まる時期、花後や剪定後に鉢ごと浸水させたり、霧吹きで葉裏にひと吹きするのもおすすめです。

水苔の水やりはタイミングが掴みづらいですが、表面が乾いたからやるのではなく、葉のハリやツヤを見て判断します。根の過湿は根腐れの原因になるので、やりすぎないようにしましょう。湿度を保つために必要なことは、葉水（霧吹き）です。特に成長期に葉裏に葉水（霧吹き）するのが、美しい葉のポイントです。感覚ではなく、温度・湿度計で確認するのが確実な栽培方法です。水温を室温に合わせておくことも忘れずに。

ジュエルオーキッドは寒さに弱い植物です。温度が低くなってくると休眠状態になりますので、水やりは昼間に控えめにやります。暖房で空気が乾燥する場合は、葉水（霧吹き）で保湿しましょう。休眠時期の冬でも15℃を下回らないように管理してください。冷気が当たる窓の近くや温風の当たる場所は避けて、床面からある程度高さのある場所に置くと、暖かさがキープしやすくなります。寒冷地での冬越しは特に注意が必要です。