クワズイモの育て方③:剪定
クワズイモは新芽が出て、栄養分がそちらにまわり、先に出ていた外側の葉が交代で枯れていくというサイクルを繰り返して大きくなります。古くなった葉は黄色くなって枯れて傾いてきますので、根茎から枝分かれしている部分から、剪定はさみやナイフなどで枝切りします。バランスが悪くなった葉も同じように切ると全体的にすっきりします。
剪定するときの注意
剪定するときは樹液に注意が必要です。切る部分から樹液がでますが、シュウ酸カルシウムを含んでいますので、かぶれたりする場合があります。すぐに水で洗い流せば大丈夫ですが、念のため厚めのゴム手袋をして剪定します。枝切りや株分けなどの作業のときも同じです。とろろ芋をたべて口の周りがかゆくなったり里芋をむいて同じような症状が出る人は手袋をしましょう。
剪定した後
日照不足で徒長になってたれ下がってしまった葉や、全体的にバランスが悪くなった葉も、同じように根茎から剪定します。葉自体は元気でもったいないので、花瓶などに入れてインテリアとして楽しむこともできます。剪定した後、根茎に残っている部分は無理にはがすと根茎を傷つけてしまうので、そのままにしておきます。そのうちに茶色く乾燥して簡単に取れるようになります。
クワズイモの育て方④:挿し木
クワズイモの増やし方は何種類かあります。花を咲かせて種をとって育てる増やし方もありますが時間がかかります。もう少し簡単な増やし方は、挿し木と株分けです。挿し木は根茎を切る増やし方で、株分けは根っこの部分から育った株を複数にわける増やし方です。挿し木も2種類あります。どちらも成長が早い5月ごろから9月ごろにかけて行います。
挿し木に必要なもの
・新聞紙
・ゴム手袋
・鉢
・挿し木用の土
・剪定ばさみかカッター
・水
挿し木の方法
方法:土で挿し木する場合
ゴム手袋をします。茶色く固く丈夫な根茎を選んで、清潔な剪定ばさみかカッターで5cmから10cm切ります。そのまま新聞紙にのせ、明るい日陰で半日から1日枝切りした部分が乾くのを待ちます。土に植えたときに腐るのを防ぐためです。乾いたら赤玉土のような挿し木専用の土にさし、水をたっぷりあげて根が出るのを待ちます。この時だけは根が出るまで水分を絶やさないようにします。根が出たら他の植木鉢に植え替えて完成です。
方法:水で挿し木する場合
土に植えて、発根するのを待つのが一般的ですが、いつ根が出るのかわからないのが難点です。確認するために土をほじくってせっかく出た根を切ることもあるでしょう。もう一つの挿し木は土に植えるところを、水にさしておく方法です。これであると根が出たかどうか一目でわかります。水栽培するときは頻繁に水変えをし、ぬめりを出さないよう、こまめに容器を洗うのがコツです。
クワズイモの育て方⑤:植え替え
クワズイモはとても成長がはやく、2年に1度はひとまわり大きな鉢に植え替えをする必要があります。葉の成長とともに、根も成長しています。根づまりをおこすと出てくる葉が小さくなります。植木鉢の下を見て根が出てきていたら2年といわずに植え替えをしましょう。また、ひとまわり以上大きな鉢であると根が水分を吸収しきれず、いつまでも土が乾かずに根腐れの原因になりますので大きさに注意します。
植え替えの時期
植え替えは5月ごろからはじめ、遅くても9月までには終わらせます。よく成長する時期だからです。気温が下がると根が休みに入り成長が遅くなります。そのため新しい環境になれるのに時間がかかり、からせてしまう可能性もあります。成長が早い暖かい時期に植え替えをすれば、新しい環境に早くなれます。根もよく伸び、栄養や水分を取り入れるのも楽になります。
植え替えに必要な物
・新聞紙
・ゴム手袋
・ひとまわり大きな鉢
・鉢底ネット
・底石
・土
・剪定ばさみかカッター
・水
植え替えの手順
鉢から出して根を切る
室内で植え替えをする場合、新聞紙を広げます。ゴム手袋をして鉢からクワズイモをそっと取り出します。根を傷つけないように注意しましょう。根を手でやさしくほぐして古い土を取り出します。痛んだ根や太く長く伸びた根は、剪定ばさみかカッターで切り落とします。この時に根からも樹液がでますので、皮膚につかないようにします。
新しい鉢を準備する
新しい鉢の底に鉢底ネットをしきます。これは、水をあげたときに土が流れ出さないようにするのと、害虫よけの働きをします。屋外で育てるときに鉢底からダンゴムシやナメクジが入ってくるのを防いでくれます。底石を均等にしき、古い土も少し残し、新しい土を3分目まで入れます。土はホームセンターや園芸店、100円ショップなどで観葉植物用のものが手に入ります。
植え替える
新しい鉢にクワズイモを入れるとき、株がななめにならないように注意します。植木鉢のふちから4cmくらいまで隙間なくしっかり土を入れます。下から流れ出るくらいまでたっぷり水をあげます。このときにへこみができますので、土を足してください。その上からまた水を足してへこみができなければ、しっかり隙間なく土が入ったサインです。室内の日陰においてしばらく休ませます。
鉢を変えない場合
根づまりをおこしているので植え替えをしたいけれど、鉢を大きくしたくない場合はそのままの鉢で植え替えをすることができます。余分な葉を切り、根の整理をするときは半分くらいまで切ると同じ鉢でも管理がしやすくなります。古い土を残して新しい土を入れ、同じ手順で植え替えをします。どちらも植え替えが終わったら日陰で休ませます。
植え替えの後
植え替えは根を切るので植物にとっては怪我をしたのと同じです。植え替えをすませたらあちこち動かさず、室内の風通しよいおだやかな日陰で静かに管理します。水は完全に土が乾き切るまであげません。無理に水をあげると根腐れの原因になります。葉水はこまめにあげましょう。植え替え後は根が回復するのを待つ時間なので、肥料もあげません。
クワズイモの育て方(まとめ)
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クワズイモの特徴や育て方、増やし方をご紹介しました。水やりや日差しの管理のコツをおぼえれば、育てやすい観葉植物です。挿し木のほかにも株分けをすることで増やすことができますし、枝切りや根を切る作業を調節すれば大きさの管理も可能です。エキゾチックで存在感のある観葉植物ですので、ぜひ、育ててみてください。
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次に植え替えの方法を紹介します。