アルガンオイルとは?
広葉常緑樹のアルガンの木になる果実の種子から搾りだされる油のことをアルガンオイルと言います。化粧用の美容液として使われるほか、スキンケア用の薬用油や食用油として使われています。
ボタニ子
基本情報
名前 | アルガンオイル(Arganoil) |
学名 | Argania spinosa |
別名 | モロッコの黄金 アルガン油 |
分類 | アカテツ科:アルガンノキ属 種子オイル |
用途 | 食用:薬用:美容液 |
色 | 未精製…クリアーな黄金 精製隅…透明 |
樹木の自生地
アルガンの木はアフリカの北西部に位置するモロッコの一部にのみ自生している希少な樹木です。樹高が8m~10mほどになる木には2cm~4cmほどの果実がつき、暑さの厳しい6月以降に地面へ落ちたものが収穫されます。また収穫期にはヤギも放牧され、木に登ぼって果実を食べたあとに排泄された種も採り集められます。
アルガンオイルの特徴
特徴①色
精製されていない搾りだされたままのオイルは「モロッコの黄金」と名づけられるほど美しい黄金色で、未精製オイルとして販売されています。精製済みのオイルは無色透明です。
特徴②匂い
純度の高い未精製のものはナッツのような甘い香りがします。極度に強い香りがするものは羊の排泄物から採取された実の可能性が高く、こちらは化粧オイルとして流通することはありません。精製された無色透明のオイルは、濾過の過程で香りが取り除かれるため匂いがないのが特徴です。
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アルガンオイルにはたくさんの製品がありますが、なかには溶液によって薄められ、あとから香りづけされた偽物のオイルもあるので購入のさいは注意しましょうね。
特徴③オイルの硬さ
精製されていないオイルはとろりとした油特有の硬さがあり、精製済みのものはさらっとした水に近い質感をしています。
特徴④食用オイルの味
ピーナッツのような香ばしい味がします。サラダやパン、アイスクリームのトッピングなど、主菜・副菜・デザートなど万能に使える油です。
アルガンオイルの成分
主な成分
ビタミン | α-トコフェロール β-トコフェロール γ-トコフェロール δ-トコフェロール |
飽和脂肪酸 | ミリスチン酸 パルミチン酸 ステアリン酸 |
一価不飽和脂肪酸 | オレイン酸 |
多価不飽和脂肪酸 | リノール酸 リノレン酸 |
各種成分の効能
効能①ビタミン
成分のトコフェロールには脂肪や細胞の膜が酸化するのを防ぎ、肌の老化を抑える効能があるといわれています。
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アルガンオイルに含まれているビタミンEの量はアーモンドオイルの3倍以上、オリーブオイルだと8倍~10倍以上も多く含まれているそうです!
効能②飽和脂肪酸
肌をダメージから守るバリアの役目や、ビタミン成分を安定させる添加物としての働きがあるといわれています。
効能③一価不飽和脂肪酸
血液のなかの悪玉コレステロールを減少させ、コレステロール値を正常にする効果があるといわれています。血行をよくする働きや、腸内活動を活発にする作用も期待できます。
動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど、さまざまな作用を持っています。
効能④多価不飽和脂肪酸
肌の水分量を調節しバリア機能を高めます。ニキビなど肌の炎症を抑える働きもあります。
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気になる美容効果や使い方を、つぎのページで紹介します!
アルガン油をつかった料理で有名なのが、北アフリカの伝統料理「クスクス」です。アルガンの木の原産地であるモロッコでもよく作られている料理なんですよ。