抜根とは
そもそも抜根とは、どういう意味なのでしょうか?伐採と抜根の違いもしっかりと理解しておきましょう。抜根とは木を抜くことです。邪魔になった木を切ることを伐採といい、その切った後の切り株を抜き取ることが抜根です。辞書では「伐採した後に残された根株を取り除くこと」と解説されています。業者では大木であった場合には抜根は重機を使って行いますが、重機が入れない場所は手作業で行うようです。最近ではDIYで抜根まで行う人も増えています。
DIYでの抜根に必要な道具
「費用を抑えたい」「これくらいなら自分でできそう」と感じたときには、必要となる道具を揃えなければなりません。大木であった場合は重機などをレンタルしたほうが良いですが、庭木の抜根を行う場合は最低限の道具で行うこともできます。抜根に必要なのは「切る・掘る・抜く」ときに使用する道具です。庭木の抜根を考えているのであれば、意外と身近な道具で行えるかもしれませんよ。
まずは抜根するときの服装
汚れても良い服装を用意しましょう。そして動きやすく汚れても良い運動靴も必要です。手を怪我しないために軍手も用意しましょう。軍手は滑り止めの付いたものをおすすめします。
切る道具
根っこを切り取るためにノコギリと剪定ハサミを用意しましょう。抜根作業では、不必要な根っこを切り取らなければなりません。その際に太いものはノコギリで切り、細いものであれば剪定ハサミが便利です。ホームセンターにも色々な種類が売られていますが、強度が強いものや自分の扱いやすいものを選んでください。
掘る道具
土を掘らなくては抜根はできないため、スコップも必ず必要になります。抜根は一辺に掘ってしまうだけではなく、細かく掘り進める場合もあるのです。一気に掘り進める大きなスコップと細かく掘るための小さなスコップを用意しましょう。
あると便利なもの
木の根っこは強いため、除草剤をまいて先に枯らしておくのもおすすめです。そして作業中に出てきた土が邪魔に感じることも多いです。高圧洗浄機があると作業をスムーズに進めることができます。用意できるのであれば、除草剤と高圧洗浄機もあると便利です。
DIYで大木を切る方法
抜根は根っこを取り除く(木を抜く)作業です。不要な木を除去したい場合は、その前に木を切らなくてはなりません。ただ大木を切るとなるととても大変な作業です。できれば大木の場合は業者に頼むことをおすすめします。それでも少しでも費用を抑えたいという人のために、大木を切る方法を解説します。あくまでも安全には気を付けて作業してくださいね。
邪魔な枝を切り落とそう
切る手順としては「登る・切る・降りる」の繰り返しになります。大木の場合は、電動ノコギリを使用するのがおすすめです。木を切っていくために、まずは邪魔になる枝から切り落としていきます。それからメインになる幹を切っていきましょう。
倒れる方向を考えよう
木を切り倒すときには周囲の人や建物に倒れないように注意が必要です。建物や人がいない方向に倒れるように計算して切り倒すようにしましょう。まずは木が倒れても安全な方向を決めましょう。
切り口を入れていこう
まずは倒れる方向に受け口と言われる切り目を入れていきましょう。受け口は30℃~45℃の区の字を作ります。次に受け口の反対側に追い口を入れていきます。追い口は地面と平行に一本戦で大丈夫です。この時に受け口と追い口の間に幹の幅の10分の1くらいの幅を残しておいてください。
木を倒そう
追い口の方向から受け口の方向に木を押せば簡単に気は倒れます。ただし木の傾きや風向きでも多少変わってくるので注意しましょう。あらかじめロープで縛っておき、倒したい方向に引っ張ると予想外に倒れる危険を回避できます。この作業を上から順番に繰り返していけば大木も切り倒すことができるのです。
DIYで庭木を抜根する方法
自分で抜根するのは、とても大変な作業になります。できれば先に根をしっかりと枯らしておくと良いでしょう。抜根作業する数日前に除草剤をまいておくと作業しやすくなります。では実際に抜根する方法を見ていきましょう。
庭木を抜く(ステップ1)
抜根する時には、少し遠い所からジャベルで掘っていきましょう。この時に同じ方向から掘り続けるのではなく、切り株の周囲をムラなく掘り進めてください。切り株を掘っていくと根っこが見えてきます。根っこがあったらノコギリか剪定ハサミを使って切っていきましょう。もし高圧洗浄が用意できたのであれば、根っこに付いた土を落としていくと切りやすいです。
庭木を抜く(ステップ2)
大体の根っこが切れたかな?と感じたら、切り株を引っ張ったり横に揺らしたりしてください。切り株が抜けやすい状態になるまで木の根を切りましょう。簡単に切り株が左右に揺れるようであれば抜けやすい状態になっています。自分で引っ張れば簡単に抜き取ることができるはずです。もし木を切ってから抜根するのであれば、長めに幹を残しておくと抜きやすいですよ。
庭木を抜根する費用(業者に頼んだ場合)
抜根は自分で行うよりも業者に頼む人が多いようです。しかし費用を抑えるためにDIYで植木を抜く人もいます。では、業者に頼んだ場合の一般的な相場はどのくらいなのでしょうか?
幹の円周×定額が一般的
抜根は幹の大きさで金額が変わってきます。そして抜根の難易度によっても金額が異なってくるのです。そのためハッキリした金額を提示するのは難しくなります。おおよその費用を計算するには「幹の円周×定額の費用」で計算すると良いでしょう。
(参考)庭木の伐採・抜根の相場
伐採:高さ3m未満 | 10,000円~30,000円 |
伐採:高さ3m~5m | 30,000円~50,000円 |
伐採:高さ5m以上 | 50,000円~80,000円 |
抜根:幹周り30cm未満 | 50,000円~70,000円 |
抜根:幹周り31cm~50cm | 70,000円~90,000円 |
抜根:幹周り51cm~80cm | 90,000円~110,000円 |
抜根:幹周り81cm以上 | 110,000円~150,000円 |
抜根した植木を処分する方法
抜根が終ったら、抜き取った切り株を処分しなくてはなりません。切り株の処分の方法を見ていきましょう。業者に抜根してもらったときにはそのまま処分まで頼むほうが楽です。しかし自分で抜根したときには、切り株も自分で処分しなくてはなりません。まず切り株に付いた土を取ってから乾かしてください。切り株が乾いたらゴミ袋に入る大きさに切り、地域の分別方法に従って処分しましょう。
山林の木を除去するには
ここまで庭木の抜根の方法を紹介してきましたが、山林の木を除去したい場合はどうしたら良いのでしょうか?
自分で抜根する場合
庭木の抜根は木の数も少ないですし、足場も良いことが多いため自分で作業することができます。しかし山林の木を抜根するのは、場所や規模によっても異なりますが大変な作業です。もし足場も良く数も少なければ、ここまで紹介してた方法で抜根することはできます。
業者に頼むことをおすすめします!
自分で除去する場合は安全にはくれぐれも気を付けて作業してください。ただ森林は周囲に人も少ないですし、切り株にハチの巣がある可能性もあるのです。森林の抜根は、できる限り業者に頼むことをおすすめします。
まとめ
抜根はとても大変な作業ですが、自分で行うことはできるのです。大木ではない庭木の抜根であれば、道具も身近なもので行えます。それでも生命力の強い木の切り株を抜き取るのですから怪我もしやすいです。くれぐれも安全には気を付けて作業しましょう。