ギョリュウバイとはどのような植物?
ギョリュウバイは、細い枝を茂らせ梅の花に似た花を咲かせる常緑低木です。水やりや肥料の手間がかからず育て方が簡単なため、ガーデニング初心者にもおすすめです。枯れた枝を剪定しながら好みの樹形に育ててみましょう。ギョリュウバイの基本の育て方と増やし方、剪定方法など枯らさず管理するコツを詳しく解説します。
基本情報
植物名 | ギョリュウバイ |
学名 | Leptospermum scoparium |
科名・属名 | フトモモ科・ギョリュウバイ属 |
英名 | Manuka、Tea tree |
原産地 | オーストラリア南東部、ニュージーランド |
樹高 | 30~400cm |
花色 | 赤、ピンク、白 |
開花時期 | 11~5月 |
名前の由来
ボタニ子
上の画像が「ギョリュウ」です。柳のような細い枝に、小花をたくさん咲かせる植物です。
ギョリュウバイは、漢字で「檉柳梅」と書きます。ギョリュウ(檉柳)のような小さい葉に、ウメ(梅)の花に似た花を咲かせることから名づけられました。柳や梅という漢字が使われているため日本原産の植物と思われがちですが、オーストラリアやニュージーランド原産の植物です。また、他にも「御柳梅」や「魚柳梅」と記されることもあり、漢字表記は1つではありません。
ギョリュウバイの特徴
ギョリュウバイは、ニュージーランドやオーストラリアを中心に40種類以上も分布している花木です。日本では、この中のスコパリウム種を指して「ギョリュウバイ」と呼びます。柳のような細い葉と梅の花のような花を咲かせ、枝を密集させる特徴を活かし生垣や鉢植えに利用されます。冬に明るい花を咲かせてくれるため、鮮やかなピンクや赤色の八重咲きが人気です。
ボタニ子
ギョリュウバイは、ニュージーランドの国花です。
特徴①花
花期は品種によって異なり、秋から春に咲く品種(11~2月)と春に咲く品種(3~5月)があります。葉のつけ根や枝先に花径2cmほどの小花を咲かせます。基本の花色は白です。花は丸い5枚の花弁をもち、中央に多数の短い雄しべが並び蜜を溜める溝があります。一重咲きと八重咲きがあり、花色も白の他、赤、ピンクなど多くの園芸品種が流通しています。
マヌカハニー
ギョリュウバイは蜜源植物として有名です。「マヌカハニー」は一重咲きの白色ギョリュウバイから採取したハチミツを指します。強い殺菌力や抗菌作用があり健康にもよいことから、さまざまな食品や美容用品に取り入れられています。
ボタニ子
マヌカハニーの「マヌカ」は、ギョリュウバイをニュージーランドのマオリ語で「マヌカ(Manuka)」と呼ぶことに由来します。
特徴②葉
樹高は30~400cmあり、春咲きの矮性種と秋咲きの高性種にわかれます。細い枝を箒(ほうき)状に茂らせ、葉を互生します。葉は先端が尖った長さ15cm程度のかたい披針形で、やや赤みを帯び毛はありません。ニュージーランドでは、この葉が煎じ薬やお茶として飲まれています。樹皮は筋状で、触れると縦に裂けて薄くはがれます。
マヌカオイル
マヌカオイルとは、葉の付け根の油線から採れる精油のことです。ニュージーランドでは古くから、葉を砕いて皮膚にぬったりケガの治療に使われています。日焼けした後の肌の鎮静化におすすめです。
次のページで「ギョリュウバイの育て方」を詳しく解説します。
出典:写真AC