もみじの種類一覧!紅葉の季節に向けて、人気品種の見分け方を知ろう!

もみじの種類一覧!紅葉の季節に向けて、人気品種の見分け方を知ろう!

「もみじ」と聞くと、手のひらのような形の葉が、秋に赤く色づいている風景を思い浮かべる方が多いのではないでしょか。実はもみじは、秋だけでなく春に紅葉する品種など、種類の多い樹木です。本記事では、おすすめのもみじの種類や特徴などをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.もみじと楓(かえで)ってどこが違うの?
  2. 2.もみじの種類の見分け方を解説!
  3. 3.種類が豊富なイロハモミジ(伊呂波紅葉)系
  4. 4.美しい紅葉のヤマモミジ(山紅葉)系
  5. 5.大きな葉のオオモミジ(大紅葉)系
  6. 6.特徴的なほかのカエデ類
  7. 7.紅葉が美しいフウ(楓)類
  8. 8.葉の色の変化について
  9. 9.まとめ

種類が豊富なイロハモミジ(伊呂波紅葉)系

出典:BOTANICA​​​

一番有名なもみじが、このイロハモミジではないでしょうか。「もみじ」と言われてパッと思い浮かべるような、ギザギザと切れ込みを持った、手のひらのような形をしています。非常に多くの品種が作られていています。夏はきれいな緑色で、秋になるととても美しい赤色に紅葉します。

庭木におすすめのデショウジョウ(出猩々)

もみじとは思えないような、おもしろい名前をしています。これは、春に芽吹いた葉が真っ赤な色をしていることから、猩々(しょうじょう)という真っ赤な毛を持つ架空の動物と関係して付けられたといわれています。葉は深いギザギザが全体にあります。春は赤色ですが、夏は美しい緑色になり、秋になると再び赤色に紅葉します。春の真っ赤な色が美しく、さらに四季を通して色の変化を楽しむことができるため、とても人気のある品種です。

赤くなる枝が特徴的なサンゴカク(珊瑚閣)

こちらも、ふしぎな名前をもつ、おすすめのもみじです。この名前は、冬になると枝が真っ赤になることが特徴で、まるで珊瑚のような見た目になることに由来しています。冬になると落葉樹は葉が落ちるため、落葉樹の多い庭や公園はさみしい景色になりがちですが、サンゴカクがあると一味違った景色を楽しむことができます。春は黄緑色の新芽が芽吹き、夏は緑色の葉になります。秋になると黄色やオレンジ色に紅葉します。

美しい色合いが人気のカツラモミジ(桂紅葉)

ほとんどの樹木の新芽は黄緑色の葉ですが、カツラモミジは葉のふちにきれいな赤色が入ります。黄緑色と赤色のコントラストやグラデーションがとても美しく、ゆっくりと時間をかけて眺めたいもみじです。夏は緑色になり、秋には真っ赤な紅葉に変わります。葉にはギザギザがあり、深い切れ込みが入っています。

美しい紅葉のヤマモミジ(山紅葉)系

出典:BOTANICA​​​

こちらも園芸品種が多く作られています。日本海側で多く見られる品種のため、日本海側地域で山に自生しているもみじはこの品種である可能性があります。イロハモミジのようにあらいギザギザが葉の全体に並びます。

春に紅葉する人気品種、タムケヤマ(手向山)

新芽が赤くなる、枝垂れの品種のため、ベニシダレ(紅枝垂れ)とも呼ばれます。葉は一般的なモミジと比べるととても深い切れ込みが入っていて細いです。のこぎりのようなギザギザが葉の全体に入っています。春に紅葉した葉が枝垂れで見られるので、非常に風情ある外観を楽しめます。和風庭園には特におすすめのもみじです。

枝垂れが人気のアオシダレモミジ(青枝垂れ紅葉)

タムケヤマと同じように、枝垂れの品種です。葉はタムケヤマのように、一般的なモミジと比べるとかなり細く、あらいギザギザを持ち、切れ込みも深いことが特徴です。アオシダレモミジという名前の通り、新芽の時期は美しい緑色をしています。徐々に色が濃くなり、秋には黄色やオレンジ色に色づきます。その涼しげな色合いから、こちらも和風庭園に人気のもみじです。

特徴的な葉が人気のシギタツサワ(鴫立沢)

あまり公園などでは見ることのない珍しい葉を持つ品種です。葉は淡い黄緑色がベースになりますが、葉脈の部分だけ、黄緑色よりも濃い緑色になっています。そのため、とても涼しげで味わい深い外観を楽しめます。とても人気のある、個性あるもみじです。また、春は淡い黄緑色で、秋はオレンジ色や赤色に紅葉するため、四季を通じて楽しむことができます。

大きな葉のオオモミジ(大紅葉)系

出典:写真AC

イロハモミジの変種といわれており、主に太平洋側で見られます。イロハモミジ、ヤマモミジに比べると葉が少し大きいため、このような名前がつけられました。イロハモミジ、ヤマモミジに比べると小さなギザギザが全体にあります。

真っ赤に紅葉するノムラモミジ(野村紅葉)

出典:BOTANICA​​

春に赤く色づいた新芽を見ることができる品種です。他の樹木が緑色の葉をつける季節に赤色の葉をつけるので、庭のアクセントとしておすすめです。夏になるにつれて、葉は徐々に緑色に変わるので、この変化も見て楽しむことができます。秋になると真っ赤な紅葉になります。江戸時代から存在する品種で、イロハモミジの園芸品種とする説もあります。

特徴的なほかのカエデ類

庭木に人気のコハウチワカエデ(小羽団扇楓)

出典:写真AC

ハウチワカエデに似ていますが、コハウチワカエデの方が樹木や葉が小さめです。羽団扇(はうちわ)という名前のとおり、まるで天狗のうちわのような形をしています。イロハモミジのようにギザギザや切れ込みが入っていて、夏はきれいな緑色になります。

美しい秋の色合い

コハウチワカエデは、秋になると美しいグラデーションが見られることが多いです。葉の中央は黄緑色が残る中、外側に向けて、黄色、オレンジ色、赤色と徐々に色が変化していきます。さまざまな色合いや濃淡が楽しめるため、夏から秋にかけておすすめの樹木です。

メープルシロップでおなじみのサトウカエデ(砂糖楓)

出典:写真AC

カナダの国旗に描かれている楓です。砂糖楓という名前は、この樹木からメープルシロップが取れることに由来しています。夏は緑色で美しく、秋になると黄色やオレンジ色、赤色に紅葉します。1枚の葉の中でさまざまな色のグラデーションを楽しむことができる、おすすめの楓です。

種類の多いイタヤカエデ(板屋楓)

出典:写真AC

イタヤカエデにはギザギザがありません。切れ込みの深さや数はさまざまで、非常に種類が多い楓です。公園などでよく見かけるため、「カエデ」というとこちらの種類を思い出される方も多いのではないでしょうか。夏は緑色で、秋になると美しい黄色に色付きます。鮮やかな黄色い葉がまるで星のように見えて、秋晴れにとても似合う樹木です。

真っ赤に紅葉するトウカエデ(唐楓)

出典:写真AC

中国原産の樹木で、江戸時代に日本に渡ってきたことが名前の由来です。夏は緑色ですが、秋にはオレンジ色や黄色、真っ赤に紅葉することもあります。環境やその年の気候によって、赤色や黄色など、さまざまな色合いやグラデーションを楽しむことができます。また、トウカエデには斑入りの葉を持つ品種もあります。夏はさわやかなイメージとなり、一味違った楓の美しさを味わえます。

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紅葉が美しいフウ(楓)類

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