ツクシを食用にする方法
ツクシは春の味覚として食用にすることができます。ここでは、食用としてのツクシについてや食べる前の下処理の方法などを紹介します。
ツクシの旬の時期
ツクシの旬の時期は、地域差がありますが3月~4月ころだといわれています。春の時期になると、全国の野原や道端など日当たりのよいところに顔を出し始めます。ツクシは一般的には雑草として扱われているので、特に農家で栽培などもされていません。そのため、ツクシを食用として利用する場合は、この旬の時期に雑草・野草のツクシを採ることがポイントです。
おいしいツクシを見分ける方法
食用とするためには、道端に生えている雑草のツクシを採ってくる必要があります。では、どのツクシを採ったらおいしい食用となるのでしょうか。その見分け方には、ツクシの穂と袴と袴の間で見分ける方法があります。
ツクシの穂で見分ける
ツクシの穂の部分が硬くしまっていて、まだ胞子をまき散らしていない生えてきたばかりのツクシはおいしいため、食用に向きます。胞子がまき散らされ、穂先が開いているものは枯れてしまう手前のものです。茎も痩せて、食用には向かないとされています。
袴と袴の間で見分ける
成長途中のツクシは袴と袴の間が狭いです。そのため、若いツクシといえます。生えてきたばかりの若いツクシや、成長途中の若いツクシは食用に向くため、食べてもおいしいです。
調理の前の下処理の方法
料理をする前に、ツクシには下処理が必要となります。その下処理の方法を手順を追って説明します。下処理は、調理をしなくてもツクシを食用にする場合には早めに行うのがポイントです。
袴を取る
袴はツクシの葉にあたる部分です。しかし、この袴は食用には硬くて向かないのです。そのため、茹でるまえに袴を取ってしまうことがポイントです。
あく抜きをする
袴を取り終えたら、次はあく抜きです。ツクシはあくが強いので、あく抜きをしなければ食用には向きません。茹ですぎると柔らかくなりすぎるので、さっと火を通すように行ってください。
ツクシの保存方法
下処理をして、すぐに料理しないようであればツクシを保存する必要があります。保存方法は、冷蔵庫か冷凍庫に入れるだけです。ただし、冷蔵庫では3日くらいしか日持ちしないので、それ以上調理の予定がなければ冷凍庫で保存する方法がおすすめです。
スギナも料理できる?
ツクシは食用になりますが、スギナはどうなのでしょうか。実は、スギナも食用にすることかできるのです。しかも、中国やヨーロッパではスギナが持つ成分が注目され、薬効としても利用されていました。スギナはミネラルを多量に含んでおり、ミネラルの宝庫ともいわれています。日本でも、江戸時代のころには食用として食べられていたと記録が残っています。
スギナの食べ方
スギナの主な食べ方としては、スギナを乾燥させたスギナ茶としての食べ方があります。その他にも、若いスギナをつんでてんぷらにするという食べ方もあります。スギナ茶はお店で販売されていることもあるそうです。
ツクシの料理・調理方法
ツクシには一体どんなおいしい食べ方があるのでしょうか。食べ方で有名なのはツクシの佃煮です。実は、佃煮以外にもツクシはおいしい食べ方があるのです。ここでは、ツクシの料理の方法、食べ方を紹介します。
佃煮
ツクシの食べ方で一番有名な食べ方は佃煮ではないでしょうか。見た目は茶色く地味な色をしていますが、ツクシの佃煮はご飯に合うとされています。
ツクシの佃煮の作り方
ツクシの佃煮は簡単に作ることができます。まず、下処理をしたツクシをザルにあげ、水気を切ります。そのあと、フライパンに油をひき、ツクシを炒めていきます。味付けは、酒・みりん・醤油の順番で加えていき、汁気を飛ばしていきます。汁気がなくなったら、火を止めます。これにて、ツクシの佃煮の完成です。
てんぷら
佃煮以外では、てんぷらとしての食べ方もあります。下処理をしたあと、てんぷらを作る要領でツクシを油であげていきます。スギナもてんぷらとしての食べ方があるので、スギナとツクシ、両方てんぷらにすることも可能です。
卵とじ
ツクシの食べ方はてんぷら、佃煮だけではありません。卵とじとしてのおいしい食べ方もあります。下処理をしたあと、フライパンに油をひき、ツクシを炒めていきます。ここに卵をよく溶いて入れていきます。フライパンの中で卵とツクシを炒めれば、おいしい卵とじの完成です。
ツクシの旬の時期を逃してしまっても、スギナは生えています。そのため、スギナの生えている場所を覚えておけば、翌年の旬の時期にツクシを採ることができます。