はじめに
スーパーで野菜を買うときは、ほとんどの方が値段をチェックするでしょう。しかし、野菜の価格相場がどのぐらいなのか知らないで買い物をしている方も意外と多いかもしれません。主要野菜の価格相場を学んで、かしこく買い物をしましょう。
主要野菜の相場紹介
野菜の相場は、季節などによって市況が変化するので、安い時期を把握しておくと買い物するときに便利です。玉ねぎ・じゃがいも・ブロッコリーなど、家庭の食卓に並ぶことも多い主要野菜の相場は、知っておいて損はありませんよ。野菜が安くておいしい時期をチェックしましょう(2020年時点での情報)。
野菜の相場①いちご
いちごはクリスマスなど冬に需要が上がるため、それによって価格も上昇するのが特徴です。いちご1パックの価格相場は、12〜2月には700円ほどに上がり、4〜5月頃には400円ほどに下がります。いちごは国産・海外産で味も値段も大きく異なるほか、品種によっても値段が異なります。
野菜の相場②きゅうり
きゅうりは、時期によって価格相場が倍以上変化し、天候の変化によって品質も左右されやすい野菜です。きゅうり1本当たりの価格相場は梅雨・真夏・真冬の時期には80円ほどになり、春先・初夏・秋口など穏やかな気温の季節は40円ほどに下がります。春〜夏に旬をむかえるため、寒い時期と比較すると、暖かい季節の方が価格相場は低いです。
野菜の相場③かぼちゃ
かぼちゃは秋〜冬の時期が旬で、時期が終わると一気に値段が高騰する野菜です。かぼちゃ300g当たりの価格相場は、旬の9月〜2月ごろは150円ほどで、それ以降は夏まで250円ほどに高騰します。市場には国産・海外産の2種類が出回っていて、海外産の方が若干低い価格設定です。
野菜の相場④なす
なすは、夏・秋と年2回旬がある野菜で、時期によって価格相場は100円近くの差が出ます。なす1袋3本入りの価格相場は、春〜夏の終わりは125円ほどで、寒くなる11月頃からは190円ほどです。品種によって大きさや長さが大きく異なりますが、夏より秋のなすの方が栄養価が高いと人気です。
野菜の相場⑤にんにく
国産品よりも中国からの輸入品が多いにんにくは、年間を通して需要と供給のバランスが取れているため、価格相場は年中ほぼ変わりません。Mサイズの国産にんにく1個の相場は平均200円前後ですが、輸入品は国産に比べて安く1/4ほどの値段です。にんにくは、栽培地の寒暖の差によって粒の大きさも違います。
野菜の相場⑥おくら
国内では主に西日本で栽培されているおくらは、夏に旬の時期を迎える野菜で、安いときの相場は1ネット100円ほどです。旬の時期には国産品が多く出回り、新鮮で栄養価も高いものが低価格で購入できます。旬を過ぎ価格が高騰すると、相場は1ネット150円ほどです。
野菜の相場⑦レタス
レタスは、春・秋の気温が穏やかな季節に旬を迎える野菜です。天候に影響を受けやすいため、梅雨の時期や夏・冬など気温が極端な時期には価格高騰しやすい傾向にあります。価格相場は安いときで1玉150円ほど、高いときには200円以上に上がってしまいます。
野菜の相場⑧スナップエンドウ
スナップエンドウは冬・春と2回旬を迎える野菜で、1年を通しての平均価格は250円ほどです。安いときには1パック200円前後ですが、暑さに弱いため、7月下旬~8月下旬頃までは300円前後と大きく高騰します。
野菜の相場⑨トマト
トマトの旬といえば夏です。旬の時期の相場は1個80円ほどですが、旬を終える10月頃になると180円ほどに跳ね上がります。100円もの差が生まれるのは、秋の天候が不安定な時期になると、トマトの実が熟しにくくなるためです。
野菜の相場⑩ニラ
ニラは通年出回っている野菜ですが、春に旬をむかえます。価格相場は、旬の春先には1束80円程度ですが、冬には250円を超えるほど高騰します。ニラは冬の鍋物にも欠かせない野菜ですので、寒い時期の価格高騰は家計に影響してしまいますね。
野菜の相場⑪ピーマン
ピーマンの旬の時期は6月〜9月で、相場は平均で1袋120円ほどです。ピーマンは、旬の時期には相場100円以下になるのですが、旬を終えた途端、相場160円ほどに値段が跳ね上がるという特徴があります。冷蔵庫で2〜3週間の貯蔵が可能なので、特売日に買いだめするのがいいですね。
野菜の相場⑫ブロッコリー
国内産のブロッコリーの旬は11月〜3月で、安いときには1株100円前後になりますが、高いときには250円を超えます。アメリカなど海外からも輸入があり、通年安定した供給です。害虫の増える春・夏収穫のブロッコリーには、農薬が多量に使用されているため注意しましょう。
野菜の相場⑬玉ねぎ
玉ねぎの相場は、1袋3個入りで200〜250円ほどです。長期保存ができるうえ、産地・種類の違いによって旬をずらしているためいつでも安定した供給があります。市場では、常時旬のものを供給しているので、相場は通年あまり変化しません。
野菜の相場⑭じゃがいも
じゃがいもの相場は、安いときで1袋150円ほど、高いときで320円ほどです。じゃがいもの旬は10月〜11月と短いのですが、相場は大きく変化しません。じゃがいもが安定供給できるのは、貯蔵がきくためです。冬に低温で貯蔵されたものは甘味が増し、旬以外でもおいしく栄養価が高いです。
野菜の相場⑮キャベツ
キャベツは1玉平均100円ほどの価格相場ですが、寒さが厳しい1月〜2月に大きく値上がりする傾向があります。高いときの相場は、1玉400円ほどです。春キャベツ・冬キャベツと種類が異なりますが、夏・秋は気温の低い高地で栽培するため、真冬以外の供給は比較的安定しています。
野菜の相場⑯ズッキーニ
ズッキーニの旬は夏で、それ以外の季節ではあまり市場に出回らない野菜です。市場に出回り始める6月が安く1本100円以下、夏が終わりに近づくにつれだんだんと値が上がり200円ほどになります。旬を終える9月には相場が跳ね上がるので、見かけたら早めに購入しましょう。
野菜の相場⑰白菜
白菜の旬は3月〜5月、6月〜10月、11月〜2月の年3回です。特においしいとされる冬の白菜は出荷数も多いのですが、需要が高まり値上がりします。白菜が安いときの相場は1/4サイズで70円ほど、高いときで250円ほどです。気温の低い環境で育ちやすい野菜のため、日本の西側では若干相場が高い傾向にあります。
野菜の価格が変動する理由
野菜の相場は「中央卸売市場」によって決まり、ここで収穫された青果は、需要と供給に応じて価格が決められます。需要とは「消費する量」、供給とは「生産する量」を指す言葉です。季節・天候などによって需要と供給のバランスが変化すると、青果の価格が変動します。
野菜の価格が上がる理由
野菜の価格が上がるのは、需要よりも供給が下回っているときです。季節の変化や悪天候などにより野菜の生産量が落ち込むと、消費者の需要に対して生産量は足りません。生産量が需要に追いつかない状況では市場にで回る野菜が不足し、青果の競り合いで価格が上がることで店に並ぶ青果の値段が上がります。
野菜の価格が下がる理由
野菜の価格が下がるのは、需要よりも供給が上回っているときです。野菜が旬の時期を迎えたときやよい天候が続くときなどには野菜の生産量が上がりますが、基本的に消費者の需要は変化しません。市場にで回る青果の量が増えると、市場の競り合いでは値が下がり、店に並ぶ青果の値段も下がります。
野菜の相場は「相場表」で調べよう
青果の相場を知りたいときには、中央卸売市場にある青果会社(野菜の競りを取り仕切る会社)が公開する「相場表」を確認するといいでしょう。相場表は青果会社のウェブサイトなどから確認でき、毎朝更新されるのでその日の市況をチェックできます。市況は、地域によっても異なります。
まとめ
野菜の価格相場は、季節ごとに変化する需要と供給のバランスによって決まります。市況によって野菜の価格相場は日々変化しますが、青果会社などが発表する「相場表」によって誰でも簡単に確認可能です。普段の買い物でも、相場表を活用しましょう。