羽衣ジャスミンとは
昭和50年代から鉢植えの販売が始まった羽衣ジャスミンは、育てやすい花木で人気があります。5℃~15℃ほどの気温を好むため、日本では秋頃から花芽が形成され始め、冬を越し、気温が上がり始める春に開花します。満開時には、甘く豊かな香りが楽しめることも魅力の1つです。また、ウェディングシーンや贈り物としても人気があり、その用途は多岐にわたります。
羽衣ジャスミンの基本情報
科名 | モクセイ科 |
属性 | ソケイ属 |
学名 | Jasminum polyanthum |
草丈 | 2~3m |
花の色・形 | 白色の五光星 |
開花時期 | 4月~5月 |
名前の由来
白い五光星の花びらを咲かせる様子が羽衣をまとっているように見えることから、「羽衣ジャスミン」と名付けられました。「ジャスミン」の名前は、現在のインドであるペルシャの「ヤーサマン」という言葉が語源とされています。「神様からの贈り物」という意味をもち、この言葉がフランスの「ジャスマン」を経て、英名の「ジャスミン」になったといわれています。
羽衣ジャスミンの特徴
インドでは「愛の花」と称され、結婚式などの場面で花冠としても使用されます。また、恋人から贈られたジャスミンの花びらを髪の毛に編み込む風習をもとに、「あなたは私のもの」「あなたについていきます」という花言葉が生まれました。ほかにも、独特の甘い香りが漂うことから「誘惑」「官能的な愛」など、愛にちなんだ花言葉がつけられています。
葉の特徴
半常緑性で、1年中緑色の葉や茎が楽しめるため、庭のフェンスなどに絡ませて目隠しとしても活用できます。羽衣ジャスミンの葉は、美しい深い緑色をしており、枝ぶりがしなやかです。花束やアレンジメントに動きを持たせるように添えられたり、ブーケなどのブライダルの場面でも多く使われたりします。近年では斑入りの葉をもつ品種も増えてきています。
花の特徴
中国の雲南省を原産国とし、白やピンクなどの五光星のような花を咲かせることから、アメリカやヨーロッパでは観葉植物として親しまれています。先端から30~40輪ほどの花を一斉に咲かせるため、うまく支柱などに這わせていれば、花びらでびっしりと埋め尽くされる素敵な姿が見られます。
開花時期
秋に植え付けをし、4月~5月の春に開花の時期を迎えます。赤い蕾が開いて白い花弁の花が咲く姿は圧巻です。より豪華な開花時期を迎えるために、羽衣ジャスミンを挿し木で増やすのもおすすめです。しっかりと成長した枝を選んで、挿し木用の土に差し込み、乾燥しない程度に水やりをするともう1株の羽衣ジャスミンが生まれます。増やし方は比較的簡単のため、ぜひチャレンジしてみましょう。
香りの特徴
夜から朝方にかけ、羽衣ジャスミンは甘い独特な香りを漂わせます。古代エジプト時代からクレオパトラも愛した香りと伝えられており、精神、身体、皮膚への効能が期待され、幸福感を高める効果があるとされています。しかし、中にはあまり好ましく思わない人もいるため、住宅街などでの育成には注意が必要です。また、羽衣ジャスミンは香りが強すぎるため、香料には使われていません。