ミントの基本情報
シソ科ハッカ属のミントは多年草で育つ種類が多く、冬には葉は枯れて根と茎という状態になりますが、春にはまた芽吹く植物です。草丈は2cm~120cmと品種によって大きな幅があります。葉は双葉が折り重なるように成長し、ギザギザとした形のものから丸みのある形などさまざまです。
基本情報
園芸分類 | ハーブ・草花 |
形態 | 多年草(まれに一年草) |
原産地 | 寒帯、中南米 |
草丈/樹高 | 2cm~120cm |
開花期 | 7月~9月(種類によって異なる) |
花色 | 白、ピンク、薄紫 |
耐寒性 | 強い~やや弱い |
耐暑性 | 強い~普通 |
特性・用途 | 香りあり、日陰で育つ、グランドカバー ハーブティー、料理への利用 |
栽培難易度 | 初心者向け |
特徴
ランナー
ミントは「ランナー」と呼ばれる匍匐枝(ほふくし)のツルが伸びて育つタイプの植物です。基本的には地下茎で育っていきますが、株元から伸びたランナーは葉の下部から発根するのが特徴です。そのため、鉢から出たランナーが地面につくと根付いてしまいます。発根しないために、ランナーは鉢の中に誘導、もしくはカットして管理しましょう。
花
ミントも成長すると開花時期が訪れ花を咲かせます。花の色は種類によって異なりますが、白・ピンク・薄紫などです。伸びた茎先に、小さな花を連ねるように咲き誇ります。
花言葉
ミントの花言葉は、「美徳」「効能」です。花言葉の由来は、ミントの薬草・ハーブとしての薬効だといわれています。種類によって花言葉が付けられており、例えばペパーミントの花言葉は「気分のあたたかさ」、スペアミントの花言葉は「感情のあたたかさ」です。
ミントの種類
耐暑性・耐寒性に比較的優れているミントは寒帯・中南米を中心に世界各地で分布しています。そして自然雑種ができやすく、かつては600もの種類が存在しました。しかし現在は40種類にまで整理され、世界各国で楽しまれています。40種類に整理されたミントの中でも、代表的なものと少し珍しいものの6種類をご紹介します。
ペパーミント
ペパーミント
参考価格: 680円
ミントの中でも比較的ポピュラーな品種はペパーミントです。和名ではセイヨウハッカといいます。ウォーターミントとスペアミントの種間雑種として誕生、精油はメントールが多く含まれておりミントの中でも刺激が強く香り高いのが特徴です。比較的、薬用に用いられることが多い種類といえるでしょう。
アップルミント
アップルミント
参考価格: 1,399円
アップルミントはその名のとおりリンゴの香りがするミントです。明るく鮮やかな緑色で丸みを帯びた形の葉をしており、葉の裏は白色なのが特徴です。草丈は40cm〜100cm程度にまで成長し花を咲かせます。そしてアップルミントの花は、白や白っぽいピンク色をしています。肉・魚料理、デザートへ添えたり、ハーブティーに使われることが多いのもアップルミントの特徴でしょう。
オレンジミント(オーデコロンミント)
オレンジミント 【 苗 】 ハーブ 9cm ポット
参考価格: 530円
オレンジミント(オーデコロンミント・ベルガモットミント)は、その名のとおりオレンジの香りが漂うミントです。草丈は30cm~60cm程度に伸び、開花時は薄紫色の花を咲かせます。オレンジミントは一般的に流通しているペパーミントなどに比べ、若干デリケートな品種です。そのため、後ほどご紹介する夏越え・冬越えの管理方法をしっかりと実践しましょう。
スイスミント
スイスミント
参考価格: 3,280円
スイスミントは、葉がギザギザとして丈夫です。ミントの中でも特に爽やかな香りを放ちます。スイスの「リコラ」というメーカーが販売しているのミントキャンデーにも、スイスミントが使用されています。そのため「スイスリコラミント」という名前で販売されている場合もあります。お酒のモヒートに、このスイスミントを使用するのもおすすめです。
ブラックミント
ブラックミント
参考価格: 3,280円
ブラックミント(ブラックペパーミント)は、ガムやタブレットなどに使用されることが多く、その香りはほかのミントより一層強い爽快感があります。そしてその香り高さからブランデーミントとも呼ばれています。茎や葉脈が赤茶色で、見た目からもブラックミントと名付けられました。根が強くよく育つため、収穫もかなりの量となります。
イングリッシュミント
イングリッシュミント
参考価格: 436円
イングリッシュミントは、やや硬めで黒みがかった葉がなるミントです。そして、一般的なミントより縦に成長するのがイングリッシュミントの特徴といえます。さらに、イングリッシュミントは花が大変美しい薄い桃色をしています。ミントの中でも癖が弱い香りで、ハーブティーに用いるのがおすすめです。
ミントの育て方
ミントを実際に栽培するにあたって、まずは栽培環境を整えましょう。種まき、植え付け・植え替えに適した土、日当たりなどを確認していきます。水やりなどの基本的な管理にもコツがあるので、ぜひ参考にしてください。
ミントの栽培スケジュール
ミントの育て方①栽培環境
用土
基本的にミントは性質的にかなり強健な植物なので、土をこだわりすぎる必要はありません。そのため、一般的に売られているハーブ専用の土、もしくは野菜栽培用の土を利用しましょう。ただ、比較的乾燥に弱い植物なので、水はけのよすぎる用土は避けましょう。
日当たり・風通し
日当たりと風通しを注意すれば、ベランダ栽培も可能です。ベランダ栽培の場合、背丈のある土台の上に置きましょう。コンクリートへ直置きすると、耐暑性があるとはいえ暑さに耐えきれない場合があります。また、直射日光を浴び続けると葉焼けを起こしてしまうため、半日陰などの場所を選びましょう。
ボタニ子
次のページからは、「ミントの育て方②種まき」について紹介します!