ハートカズラは育て方がそれほど難しくないので、環境さえ整っていれば初心者でも育てやすい植物です。あまり水やりの必要がないので手間もかかりません。
ハートカズラに適した環境
日当たりがよく、風通しのよい場所を選びましょう。明るさがあれば日陰でも大丈夫ですが、陽の光が当たるほど元気に育ちます。ハンギングにすると風通しもよくなり、垂れ下がるつるがきれいに見えるのでおすすめです。地植えでも問題ありませんが、寒さに弱く気温が5℃を下回ると枯れてしまいます。冬は鉢などに植え替えて室内に入れましょう。
水はけのよい土を選ぶ
ハートカズラは乾燥に強く過湿に弱いため、水はけのよい土を選びましょう。市販されている観葉植物用の用土でも大丈夫ですが、赤玉土を混ぜるとより水はけがよくなります。多肉植物・サボテン用の用土も販売されていますのでそちらを利用するのもよいです。
水やり
乾燥を好むため、こまめな水やりは必要ありません。土が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。半月から1カ月に1回程度で大丈夫です。土が常に湿った状態だと根腐れを起こしてしまうので、水のやりすぎには注意が必要です。冬はさらに頻度を減らし、土が乾いてから1週間ほど置いてから水やりしましょう。
室内で空気が乾燥している場合は、土にではなく霧吹きで葉水をするようにしましょう。風通しは必要ですが乾燥したエアコンの風は葉をカラカラにしてしまいます!
肥料
ハートカズラは肥料が多すぎても根腐れを起こしてしまうので、少なめにしましょう。春から秋にかけて、1カ月に1回ごく薄めた液体肥料をあげるようにしましょう。冬は成長が滞るので肥料は必要ありません。
剪定
ハートカズラのつるは長くなると2~4mまで伸びます。伸びすぎだな、と思った時点で好みの長さにカットしましょう。剪定する位置や時期は気にしなくても大丈夫です。切り取ったつるは挿し芽にすることができます。挿し芽については次章で詳しい方法をご紹介します。
植え替え
ハートカズラは成長が旺盛なので、根もどんどん増えていきます。鉢の中が根でいっぱいになり根詰まりを起こすと葉が落ちてしまいます。また、鉢の底から根が出てきたり、新しい芽が出なくなったら、根詰まりをしている可能性を考えなければなりません。5月~7月の株が元気な時期に、ひとまわり大きい鉢に植え替えてあげましょう。
ボタニ子
鉢の大きさを変えたくないときは、株分けを考えてみてね。株分けの仕方は、次の章で紹介します!
ハートカズラの増やし方
ハートカズラの増やし方には挿し芽・株分け・むかごの3通りがあります。5月~7月頃は成長が活発な時期で挿し芽や株分けをしても弱りにくいためおすすめです。それぞれの方法についてご紹介します。
増やし方①挿し芽
伸びすぎで剪定したつるを3節ぶんくらいの長さに切ります。先端のほうだけ残し葉を取ったら根本側を用土に挿しましょう。こうすることで節から根が出ます。深く挿さずに土が軽くかぶる程度にしましょう。発根するまでは土を乾燥させないようにし、強い日差しが当たる場所には置かないようにします。写真のように水に差しておいても発根します。根が生えてきたら植え替えをしましょう。
増やし方②株分け
ハートカズラには塊根があります。塊根とは肥大化した地下茎で、でんぷんや水分を蓄えることができます。ハートカズラはこの塊根をもつため乾燥に強いのです。株を土から出し、塊根を傷めないように一つずつバラバラにします。植えたあと塊根から新しい根が出るまでは乾燥気味に保つようにしましょう。
ハートカズラのつるにはむかご(胎芽)ができます。節にころっとしたこぶのようなものができたらそれがむかごです。前後のつると葉を少々残して切り取り、むかごの上部が用土から露出するようにして植えます。むかごから根が生えてきます。
まとめ
ハートカズラについて、特徴や増やし方、育て方などをご紹介しました。ハートカズラは日当たりがあれば丈夫に育ち、それほど手間もかからないため忙しい人でも無理なく育てられます。ハンギングにしたり、窓辺や飾り棚に這わせたり、ワイヤーに巻いてトピアリーにしたりとアレンジも楽しめます。ぜひ挑戦してみてください。
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室内で育てていたハートカズラをいきなり夏の直射日光の下に出しっぱなしにすると葉やけを起こしてしまうことがあります。はじめのうちは長時間出しっぱなしにせず、徐々に強い日差しに慣らしましょう。