ナギという植物の特徴
限られた地域に自生する樹木のナギには、どのような特徴があるのでしょうか?ほかの植物ではあまり見られない珍しい特徴や、ナギならではの特徴などをまとめてご紹介します。ナギの木の雄雌の違いの見極め方や、どんな場所に行けば見られるかなどについてもまとめています。
雌雄異株の植物
雌雄異株は「しゆういしゅ」と読み、雄の木と雌の木がある種類の植物のことです。ナギのほかにも、身近な街路樹であるイチョウも雌雄異株に含まれます。食べ物であれば、山椒やキウイも雌雄異株なので、雄の木と雌の木がそろっていなければ種や実が採取できません。ナギの木もその例外ではないので、種を採りたいと思う場合は雌雄それぞれの木を育てましょう。
雄の木と雌の木の違い
せっかくナギの木を育てるのであれば、雄雌両方の木を購入して実や種を採りたいと思う方もいるでしょう。しかしナギの木の雌雄の見分けは非常につきにくく、愛好家の方でも枝や葉の様子をじっくり確認しても見分けられない場合が多いです。花を咲かせたとき、雄花と雌花の違いを見て、初めて雌雄の違いが確認できます。2本ナギを購入しても、同じ性別のものを購入する可能性があります。
神社の御神木にも
ナギの木は主に熊野神社や熊野三山系の神社で、御神木として敷地内に植えられています。神社の参道に雌雄一対でナギが植えられていることが多くあり、時期によっては種を見つけられる可能性もあります。非常に立派で風格もあり、長寿で気候条件などがそろえば病気にも比較的強い種類なので、御神木として神社を見守る木にぴったりです。
神社では縁結びの効果も期待
ナギの葉は葉脈が縦に入っており、縦方向に引っ張ってもなかなかちぎれない習性を持っています。このことから縁結びや夫婦円満などのご利益が期待され、神社ではナギの葉や実をお守りに使うことも多々あります。
モチノキで代用されることも
ナギは温暖な気候でなければ自生が難しい樹木なので、地域によってはナギの代わりにモチノキを神社内に植えていることがあります。モチノキも雌雄異株で、潮風による塩害に強く防火樹としても有名です。
造園や建築にも用いられる植物
ナギの木は建築資材や造園などの分野でも、幅広く使用されています。材としてのナギは非常にきめ細かな素材であり、家具や柱だけでなく彫刻材としても重宝されていています。ナギの木は本体だけでなく、皮の部分も染料として使われています。身近な場所で、ナギが活用されていることもあるんですよ。
ナギの開花時期と花言葉
ナギの花は、どのような形や色をしているのでしょうか?ナギの花の開花時期と、花言葉についてまとめました。今まで見たことなかった方はもちろん、ナギの木をこれから育てようと考えている方も必見です。ナギの花言葉などについてもご紹介しています。ナギを贈り物としてプレゼントする時の、参考にするのもおすすめです。
ナギの花の特徴
ナギの花は、淡い黄緑色をしています。観葉植物として屋内でナギを育てていれば、背も高くなりすぎないので開花時期になれば花を間近で観察できます。雄花は、まとめてたくさん花を咲かせます。見てすぐに花だとわかるくらいの量の花を咲かせるのが、雄花の特徴です。雌花はどこに咲いているかわからないくらい、ひっそりと咲くのが特徴です。
開花時期
ナギの花は、5~6月ごろに開花時期を迎えます。雄花と雌花の特徴を熟知していても、ナギの花はなかなか見つけられないものです。愛好家の方もなかなか目にできないものなので、見かけたらラッキーかもしれません。実を採取するには、雌雄双方のナギの木を約25年かけ、成木に育て上げることが必須条件です。花同様に、実も黄緑色で2cmくらいの小さなサイズです。
花言葉
ナギの花言葉は、つけられていません。花言葉はなくても、ナギの木は以下のような意味合いを持っています。
- 苦難などをなぎ倒す
- 縁結び
近年ではスピリチュアルアイテムとしても注目が集まっているのは、ナギの木にこのような意味が込められているかもしれません。
次のページからは、観葉植物としてナギを育てる方法とコツなどの情報をご紹介します。