クレオメ(風潮草)とは?
クレオメは産地が熱帯アメリカの一年草で、夏から秋の季節に花を咲かせます。水揚げが悪いので切り花には向いていませんが、ガーデニングにとても適しています。クレオメの生態をみていきましょう。
クレオメの生態
基本情報
- 科名・・・フウチョウソウ科
- 属名・・・フウチョウソウ属
- 学名・・・Cⅼeome spinosa
- 和名・・・クレオメ・セイヨウフウチョウソウ
- 英名・・・Spider flower
- 原産地・・・熱帯アメリカ
クレオメは、明治の最初に日本に渡ってきました。キュートで小柄な花を咲かせます。夏の暑い時期に開花させますが、暑さにとても強い種類なので元気に育ちます。
クレオメの特徴
花が開花する時間
クレオメは、暑さに強いため蕾をつけるまではすくすくと育ちます。ですが、花が開いてからしおれるまでが早い種類で、夏の夜に花が咲き、しおれるのは次の日の昼頃です。
花の見た目
クレオメのおしべとめしべは、ほかの種類と比べるととても長いことが特徴です。クレオメといえばピンク色の花色が印象的ですが、白色や紫色があり、花が開花するときれいなグラデーションになります。
葉のかたち
クレオメは、花は小さめですが葉は大きく、人の手をひらいたようなかたちをしています。下部の葉は大きめで、上部になるとだんだん小さくなり、三角型になります。
クレオメの名前の由来
クレオメにはいろいろな呼び方があります。日本では、和名であるセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)とも呼ばれ、広く知られています。また、ハリフウチョウソウ、スイチョウカという名前もあります。それぞれの名前の由来をみていきましょう。
「クレオメ」の由来
クレオメという名前は、ギリシャ語の「Kleio(閉じる)」に由来しています。花が夕方に開花し、次の日の昼頃には閉じるというクレオメの習性から、この名前がつけられました。
「セイヨウフウチョウソウ」の由来
漢字にすると、「西洋風蝶草」となります。先端のおしべとめしべが長いことで、蝶が飛んでいるように見えたことが由来とされています。
「ハリフウチョウソウ」の由来
ハリという言葉が使われているのには、クレオメの葉柄や根の部分に小さなトゲがたくさんあることが由来とされています。クレオメを育てるときは、注意しましょう。
「スイチョウカ」の由来
スイチョウカ(酔蝶花)という名は、花色が変化することが由来になっています。この花は、つぼみの時はピンク色をしています。花が開いてくると白色に変わり、綺麗なグラデーションになります。それが酔った蝶に例えられ、この名前がつけられました。中国では、クレオメではなく、スイチョウカとして知られています。
一方、スウェーデンでの呼び名は、「楽園の花(Paradisblomster)」です。クレオメの美しい花姿から、この呼び名がつけられました。
イギリスでは英名の「蜘蛛の花(Spaider flower)」、オランダでは「猫のひげ(Kattensnor)」と呼ばれています。どの呼び名も、花の特徴から呼び名がつけられました。