はじめに
ハーブとして使われることが多く、季節の変化に強いことでも有名な植物がタンジーです。さまざまな種類が確認されており、染色の際に使われることもよくあります。実用的かつきれいな花であるパンジーについて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
タンジーとは
タンジーは、日本では北海道でよく見られるキク科の植物です。香りが強く、ハーブとして使われることが多いのですが、その性質から害虫除けにも最適です。過去には食用でしたが、毒性があることがわかってからは食べられることはなくなりました。
タンジーの育て方
タンジーは、比較的育てやすい植物とされています。しかし、最低限の育て方を知っておかなければうまくいかないこともあるでしょう。まずは、タンジーが育つまでの過程や、実際の育て方を紹介します。
開花は夏ごろ
タンジーは、年を越しても枯れることが少ない植物です。花が咲く季節は夏の時期ですが、冬になると花は咲かなくてもしっかりと根付き続けます。そのため、3~5月ころに種まき・植え付け・植え替えを行い、夏の季節に咲くように調整してみてください。とはいえ、9~10月に種まきをしても、来年の開花時期には咲くので心配ありません。
育て方①日当たり
タンジーを育てる際は、日あたりがよい場所がおすすめです。また、日陰になりすぎない場所でも育つため、最適な場所を探してみましょう。場所を探すときは、庭があれば直植え、または鉢植えにして置いてください。しかし、鉢植えの際は大きめのものを選ばなければ大きさが足りなくなる可能性もあります。植え替えしてもよいですが、手間を省きたいなら鉢の大きさには注意しておきましょう。
育て方②種まき
タンジーを育てる際は、種まきをする必要があります。繁殖力の強い植物なので、適当に種をまいただけでも花が咲くことはよくありますが、よりうまく育てたいなら種まき用の培養土を使う方がよいでしょう。このとき、浅めに窪みをつけて、そこに1粒ずつ種をまいてください。隣との間隔は50~60cm程度空けておくとスムーズに発育します。
育て方③水やり
タンジーは強い植物なので、水やりを多少行わなくても育つことができます。庭に植えている人は、特に水やりをしなくても大丈夫ですが、雨が降らない日が続くようなら水をやっておきましょう。鉢植えで育てる場合は、過度に水やりをする必要はありませんが、土が乾かない程度に様子を見ながら水やりを行ってください。気持ち少なめで水やりを行うよう心がけましょう。
育て方④収穫時期と収穫方法
タンジーは植えたまま楽しむこともできますが、ドライフラワーやハーブとして使うこともできる植物です。そのため、収穫することもよくありますが、基本的には茎から摘み取るようにすれば大丈夫です。収穫の際に気を付けることはほとんどありませんが、根元からそのまま引き抜いたりしないようにだけ注意しておきましょう。収穫の季節は夏なので、忘れないようにしてください。
タンジーの植え付け
タンジーを種から育てる方法もありますが、苗を購入して植え付けするという方法もあります。余談ですが、植え付けを植え替えと呼ぶこともあります。今回は植え付けを庭に直接苗を植えるという意味で紹介するので、間違えないようにしてください。
植え付け時期はいつか
植え付け時期は、種から育てる場合と特に違いはありません。主に5~6月に植え付けを行い、夏に収穫できるようにすればよいでしょう。また、来年を見越して植え付けするなら、10~11月でも大丈夫です。種をまく時とは違い苗を植え付けるため、根の部分を痛めないように注意してください。
植え付け場所
タンジーを植え付ける場所は、基本的に日が当たる場所がおすすめです。また、風通しもよい方が理想的なので、適した場所を探してみましょう。庭に植えると、そのまま勝手に育つことも多いですが、植え付けしてからすぐは土になじむまでに時間がかかります。そのため、根付くまではしっかりと水やりを怠らないようにしてください。
タンジーを植え付ける方法
タンジーは根が蒸れると成長が悪くなるため、あまり他の植物の近くで育てることには向いていません。そのため、植え付けする際の間隔は50~60cm程度空けておくことをおすすめします。これは、種まきをする際の間隔と同じであり、こうすることにより根が隣の根と絡みにくくなるのです。間隔をしっかりとっておくと、植え替えも楽になるので守るようにしてください。
タンジーの植え替え方法
タンジーは、地面に向かって伸びていく植物です。そのため、定期的に植え替えをしなければ正常に育たなくなることもあります。特に、鉢植えのタンジーにはこの傾向が強く出るので、植え替えはしっかりと行うようにしましょう。
定期的な植え替えが必要
先程も紹介しましたが、タンジーの植え替えは定期的に行わなければなりません。おおよその目安としては、1年に1回のペースで植え替えが必要とされています。庭に直接植えたタンジーならほとんど植え替えは必要ありませんが、鉢植えで育てる場合は、以前より少しだけ大きめの鉢を用意しておきましょう。これにより、根の広がりに対応できるようになります。
植え替え時期
植え替え時期は、種まきや植え付け時期と同じだと考えておきましょう。そのため、植え替え時期に合わせて新たに種まきをすると考えておけば、タンジーの数を増やしていくことが可能です。1年の決まった時期に行うようにすると植え替えを忘れずに済むため、習慣化しておくことをおすすめします。
株分けも一緒に行う
植え替えを行う際、タンジーの成長度合いによっては株分けも一緒に行っておきましょう。タンジーの根は生えるスピードが早いため、ある程度成長したら株分けを行う必要があります。根を均等に2~4個に分け、土を払ってはさみなどで切り分ければ、タンジーをさらに植え替えていけます。
タンジーの増やし方
ある程度育ったタンジーは、挿し木や株分けによって増やすことができます。そのため、事前に挿し木や株分けの方法を知っておく必要があります。ドライフラワーやハーブとしての使い道が多いタンジーは、プレゼントしても喜ばれるので、数を増やしておくことをおすすめします。
挿し木
タンジーを挿し木で増やす場合、方法はあまり難しくありません。ある程度育ったタンジーの茎を5~10cm程度の長さに切り分け、根元を斜めに切りましょう。このとき、根元は槍の穂先のようにすることでスムーズに成長させられます。そのまま挿し木してもよいですが、より効率的に育てたいのなら根元は確実に切っておいてください。
株分け
成長力の強いタンジーは、株分けをしなければ成長がすぐに阻害されてしまいます。株分けは、大きくなった根を2~4個に分けて植え付けを再度行うことであり、先程紹介した植え替えと一緒に行うことが多いです。庭に植えるにしても鉢に植えるにしても、タンジーが成長する限りある程度は株分けすることになるため、育てる際は株分けを念頭に置きましょう。
タンジーの育て方のポイントと見分け方
タンジーは強い植物のため、初心者でも問題なく育てることが可能です。とはいえ、さらに質のよいタンジー育てるには守るべきポイントがあります。また、似たような植物との見分け方も知っておくことも役に立つため、覚えておきましょう。
土はなるべく質にこだわる
ある程度の土があれば、タンジーは育つことができる植物です。しかし、さらに成長を促すなら、水はけが程よくある土を選びましょう。庭であれば、適度に日が当たり日陰にもなる場所の土、鉢植えなら培養土や赤玉と腐葉土を1:1で混ぜたものなどがおすすめです。あまり気負わず、気軽に土選びをすれば育ちやすい土を探しやすくなります。
害虫・病気対策
タンジーは、虫よけ効果も期待できる植物です。そのため、基本的に害虫が寄ってくるということはないため、あまり気にする必要はないといえるでしょう。むしろ、タンジーの数が増えれば増えるほど虫よけ効果が高まるので、植え替えや植え付け、株分けなどで数を増やしていくことをおすすめします。同じく病気にもかかりにくいので、あまり気にする必要はありません。
食用にはできない
一昔前まで、タンジーは食卓にも並んでいた植物です。しかし、研究が進んで毒性があると分かったため、今では食べることはありません。そのため、タンジーを使う際は決して食用として使わないようにしてください。特に、自分で食用植物を育てている人は、誤ってタンジーが混ざらないように注意しておきましょう。
他の植物と間違えない見分け方
タンジーは、遠目で見ると他の植物と間違えてしまうことがあります。間違えやすい例としては、連翹や菜の花などです。見分ける方法として、タンジーは花の部分が詰まって咲いているため、この部分を確認するとよいでしょう。
まとめ
タンジーの育て方や増やし方、収穫の時期などを紹介しました。タンジーは、正しい増やし方を実践することにより、毎年収穫できる数がどんどん増えていきます。また、ドライフラワーなどにすれば、季節を気にせず楽しむこともできるため、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。