サントリナの概要
地中海沿岸が原産のキク科常緑性低木
サントリナはおもに地中海沿岸を原産とする、キク科ワタスギギク属(サントリナ属)の常緑性低木です。季節を問わずカラーリーフが楽しめます。また、サントリナの香りには防虫効果が期待でき、ハーブとして幅広い用途で利用されます。
開花時期は6月~7月
サントリナの開花時期は6月~7月で、黄色いポンポンのような、直径2cmほどの大きさの丸くかわいい花を咲かせます。花は植え付けた翌年から楽しむことができます。品種にもよりますが、草丈は30cm~60cmほどになります。
種類は大きく分けて3品種
サントリナは大きく分けて、葉っぱの色がシルバー(グレー)のカマエキパリス種「サントリナ・グレー」、レモンライム色の葉が特徴の「サントリナ・レモンライム」、茎と葉が緑色の「サントリナ・グリーン」の3種が流通しています。
サントリナ基本情報
- 科・属名:キク科ワタスギギク属(サントリナ属)
- 学名:Santolina chamaecyparissus
- 和名:ワタスギギク
- 別名:ラベンダーコットン、コットンラベンダー
- 形態:常緑性低木
- 園芸分類:ハーブ、庭木・花木
- 原産地:主に地中海沿岸
- 草丈:30~60cm
- 開花時期:6月~7月
- 花色:黄~淡い黄色
- 耐暑性:強い(多湿に弱いので真夏は半日陰で管理)
- 耐寒性:強い(-15℃くらいまで)
サントリナの利用方法
利用法【1】さわやかな香りを利用する
用途①天然の衣類用防虫剤として
ヨーロッパでは古くからサントリナの香りを活かし、衣類用の防虫剤として利用してきました。箪笥やクローゼットに乾燥させたサントリナを入れておくだけで防虫効果が期待できます。また、カーペットの下に敷く方法も防虫に有効です。
用途②ドライフラワーやポプリに
サントリナは茎や葉に香りが強く、乾燥させると香りが増します。開花時期限定で花のポプリもできます。ドライフラワーにして吊るすだけで部屋の空気をリフレッシュさせてくれます。
用途③コンパニオンプランツとして
サントリナの香りには防虫効果があり、寄せ植えや近くに植えることで、他の花に虫を寄せ付けない効果が期待できます。
利用法【2】カラーリーフを活かす
用途①花壇の縁どりや寄せ植えに
サントリナは一年を通じて葉っぱの色が変わりません。高さを抑えた矮性品種も出ており、地植えだけでなく、花壇の縁どりや寄せ植えにも向きます。
用途②クリスマスツリーに
シルバー(グレー)やグリーンのサントリナに飾り付ければ、簡単に手作りのクリスマスツリーが完成します。
ボタニ子
では、ここからサントリナの育て方についてまとめます。
サントリナの育て方①用土
水はけの良い用土を準備する
サントリナは水はけの良い用土を好みます。地植えの場合はそれほど神経質にならなくても大丈夫ですが、鉢植えの場合はハーブ用の土を使うか、赤玉土4:腐葉土3:川砂3で配合すると水はけの良い用土ができます。また、鉢底石を敷くと水はけの向上につながります。
サントリナの育て方②栽培環境・置き場所
風通し・日当たりの良い場所に置こう
サントリナは基本的に年中日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。耐暑性・耐寒性ともに高いのですが、高温多湿になるとたちまち枯れる原因になります。鉢植えの場合、夏場は半日陰で管理します。地植えは遮光を施すと良いでしょう。
冬場は霜よけ・風よけをすると万全
冬は-15℃くらいまで耐寒性はありますが、霜に当てすぎると株が弱ることもあります。霜よけ・風よけをすると万全です。霜の心配がない暖地では特に冬越しの対策は必要ありません。
サントリナの育て方③植え方・植え替え方法
植え付けは真夏と真冬を避けて
サントリナの植え付けは真夏と真冬を避ければおおむねいつでも行えます。植え替えの適期は3月~6月と9月~11月の春と秋年2回です。
【地植え】植える場所はよく検討を
地植えの場合は、サントリナが元気に生長しているならば植え替えの必要はありません。品種によっては大きさが60cmほどになり、横にもボリュームがでますので、植え付ける際には場所をよく検討して植えましょう。
【鉢植え】根詰まりしてきたら植え替えを
鉢植えは生長とともに根詰まりをしやすいです。根詰まりしてきたら植え替えの適期です。一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えるときには、根鉢を優しくほぐして古い土を落とし、新しい用土に植え付けます。
ボタニ子
次のページからは引き続きサントリナの育て方と剪定方法・時期、管理のコツを紹介するよ!
出典:写真AC