ヤツデの増やし方
種まき
育てているヤツデから種の収穫が可能なら種をまいて増やせます。球状の丸い花を咲かせた後は、丸い部分が熟しやがて種になります。5月頃に実が熟して種になるので、種を収穫しておきましょう。種まきにおすすめなのは3月~4月ですが、種を収穫後すぐにまいてもOKです。種から育てる場合は、庭木になるまで約5年かかりますので、のんびり成長を見守ってください。
挿し木
種から育てるのが面倒なら、挿し木で増やすという方法もあります。枝を10cmくらい切り取り、上の部分だけ葉を残して後は取り除いておきます。葉が大きい場合は残した葉も小さくカットして、余分な水分が抜けないよう負担を減らしましょう。
切ったらすぐに水を吸わせ、用土に挿し木します。挿し穂に選ぶのは挿し木する時期が3月~4月なら前の年に伸びた部分を使い、6月~9月ならその年に新しく伸びた枝を使います。
ヤツデの剪定
ヤツデを剪定する場合は、「切り戻し」という方法を行います。株を好みの高さに切り、全体の形を整える程度なので軽めの剪定です。大きい葉が外側にあると通気性が悪くなるので、葉を小さくカットしてもOKです。剪定して余分な株や葉を取り除くことで、新芽に栄養が行き届くというメリットも生まれます。
ボタニ子
剪定する時期
ヤツデを剪定するのにおすすめの時期は、花が咲き終わったとき、冬の休眠期から成長期に入る前、邪魔な枝が目立つと感じたときの3つです。花のピークを超えてもまだ咲いている花はありますが、より多くの栄養を必要とするので、ある程度咲き終わったら思い切って剪定するのも一つの方法です。
ヤツデに付きやすい害虫
カイガラムシ
カイガラムシはヤツデに限らず、ほとんどの植物に寄生する害虫です。特に5月~7月に発生しやすく、葉の栄養を吸い取る厄介な存在です。ヤツデの見どころでもある葉を弱らせるだけでなく、カイガラムシの排泄物は、スス病という葉を変色させて枯れさせる病気を引き起こします。
幼虫と成虫の違い
カイガラムシの幼虫ならオルトランやマラソン乳剤などの薬剤で駆除できますが、成虫になると硬い殻で体を守るので薬剤が通用しません。成虫は歯ブラシで擦り落としましょう。カイガラムシは風に運ばれて室内に入り込むこともあるので、室内栽培でも注意深く観察して病気を防ぎましょう。
まとめ
ヤツデは縁起がよい植物として、ガーデニングや観賞用に取り入れられています。日本原産の植物は管理や手入れがしやすく、育て方が簡単で初心者も気軽に試せます。庭木になると存在感があり、虫除けの効果もあるのでぜひ取り入れてみてください。庭木以外に鉢植えでも取り入れ可能です。
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剪定は絶対必要ではないものの、状況を見ながらバランスを整える程度なら問題ありません。