エーデルワイスとは
エーデルワイスという花を知っていますか?アルプス山脈など、ヨーロッパの中でも標高の高い山脈に自生している高山植物で、白くて可憐な花を咲かせます。スイスの国花としても親しまれており、凛とした咲き姿が人気の植物です。そんなエーデルワイスの特徴や種類、育て方などをご紹介します。
エーデルワイスの基本情報
科名 | キク科 |
属名 | ウスユキソウ属 |
別名 | アルペンエーデルワイス エトワールダルジアン、花薄雪草(ハナウスユキソウ) 西洋薄雪草(セイヨウウスユキソウ)、ステラアルピナ |
原産地 | ヨーロッパアルプス |
耐暑性 | やや弱い |
耐寒性 | 普通 |
エーデルワイスの名前の由来
エーデルワイスはドイツ語の「エーデル(高貴な)」と「ヴァイス(白色)」が合わさって付けられた名前です。白くて気品溢れるエーデルワイスの咲き姿に由来しています。そのため「純白の象徴」とされていたり、スイスの国花に選ばれていたりと、世界中で広く親しまれています。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」で有名
エーデルワイスは映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で挿入歌として歌われたことで、日本でも有名になりました。歌詞を和訳すると「雪の花よ、白く小さな花よ、僕に逢えたことを喜んでくれているのかい」という内容です。白くて高貴なエーデルワイスの花に、オーストリア人の精神を重ねているといわれています。
エーデルワイスの花言葉
エーデルワイスには「尊い思い出」「大切な思い出」「忍耐」「勇気」という花言葉が付いています。高山の危険な場所に生えていることが多いため、勇気を出してエーデルワイスの花を摘みに行き、男性がプロポーズの言葉と共に女性に贈ったという言い伝えがあります。そこから「忍耐」や「勇気」という花言葉がついたとされています。
エーデルワイスは天使が残した花?
昔、地上に真っ白な天使がおりてきました。青年がその天使に恋をしましたが、天使と人間の恋が叶うことはありません。悲劇を天に向かって叫んだことろ、天使に似た白くて美しい花を、地上に残していったという言い伝えがあります。「尊い思い出」や「大切な思い出」はこの言い伝えから付けられた花言葉といわれています。
エーデルワイスの特徴
エーデルワイスは、派手な印象はありませんが、落ち着いたイメージのある素敵な植物です。植物全体が白っぽい色をしているため、妖精や天使に例えられることもあります。そんな魅力的なエーデルワイスの、花や葉の特徴をご紹介します。
花
エーデルワイスの花は、星のような先の尖った形をしています。全体が白い毛に覆われているので、とても柔らかい印象です。この見た目から「スイスアルプスの妖精」とも呼ばれています。しかし、この花に見える部分は「苞葉(ほうよう)」と呼ばれる葉が変形したもので、実際の花は苞葉の中にある黄色や白色の粒々の部分をいいます。
エーデルワイスの開花時期
エーデルワイスの開花時期は春から初夏にかけてで、とくに5月中旬ごろから見頃を迎えます。国内の高山には自生していませんが、日本では「白馬五竜高山植物園」や「六甲高山植物園」でエーデルワイスがたくさん開花している様子を楽しむことができます。
エーデルワイスは日本に自生していない花
エーデルワイスはヨーロッパアルプスが原産で、主に標高の高い山に自生しています。1年を通して、涼しくて湿度の低い環境でないと育たないため、日本には自生していません。日本で「エーデルワイス」と呼ばれているのは、同じウスユキソウ属の「ハヤチネウスユキソウ」のことを指していることが多いとされています。
葉
花の近くの苞葉は白くて花びらのように見えますが、苞葉以外の葉も綿毛が生え、優しい薄緑色をしているのが特徴です。葉に綿毛が生えていることで、乾燥しすぎないように植物を守ったり、強い日差しを避けたりする働きをしています。
ボタニ子
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