サマームスカリとは?
夏にも冬にも強い多年草「サマームスカリ(ヤブラン)」が、どんなお花かご存知でしょうか?初心者にも育てやすく、ガーデニングで人気のあるサマームスカリの基本と特徴をご紹介していきます。
最近は都市の緑化工事などで、グランドカバーとしてよく使われています。打たれ強くて花も葉もきれいなことから人気が高まっています。
サマームスカリの基本情報
分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 日本、(東アジア) |
草丈 | 20~40cm |
開花期 | 8月~10月 |
花色 | 濃青紫~藤色,白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特徴
日本原産のお花
サマームスカリはキジカクシ科ヤブラン属の草花で、日本が原産です。サマームスカリは打たれ強く、日本の寒い冬、暑い夏にも耐えられる、育てやすい草花です。多少の耐陰性もあるため、植える場所の選択肢が多いのも特徴です。
名前がたくさんある
サマームスカリは一般的に「藪蘭」と書いて「ヤブラン」と読まれます。学名がLiriope muscariと書くことから「リリオペ」と読まれることもあり、これはギリシャ神話の女神から来ています。また、サマームスカリの「ムスカリ」はツルボ亜科ムスカリ属を指します。これは麝香(じゃこう)を意味するギリシャ語「moschos(ムスク)」から由来したものです。
サマームスカリの花言葉
サマームスカリには大きく分けて2つの花言葉があります。どちらも育ち方や性質から由来されており、そのつつましい姿勢は、つい見習いたくなるかもしれません。
①「隠された心・謙虚」
サマームスカリの花言葉の1つ目が「隠された心(謙虚)」です。サマームスカリは夏の終わりから秋口にかけて、淡い紫色の花を咲かせます。しかし、サマームスカリは葉が多く、生い茂る葉の間にひっそりと花を咲かせることから、この花言葉がつきました。
②「忍耐」
サマームスカリの2つ目の花言葉は「忍耐」です。サマームスカリは暑さも寒さも耐え忍び、日差しの少ない影でも育つ姿から、この花言葉が付きました。本来ならお花が育つのに厳しい環境でも、精いっぱい生きるサマームスカリの姿に、心打たれる人もいるのではないでしょうか?
サマームスカリの開花時期
サマームスカリの開花時期は7月~10月です。この時期になると長い穂を伸ばして、青紫色や淡いピンク色などのお花を咲かせますが、その姿が花言葉の通り、奥ゆかしい印象を与えます。お花が終わり晩秋に入ると、今度は艶のある黒い実をつけ始めます。このように、サマームスカリはお花が終わっても実を楽しむことができるお花なのです。
サマームスカリの植え付け
基本的には1年中、植え付けできる
サマームスカリは真冬、真夏を除けば基本的に1年間植え付けることができます。ただし、適期は3月~6月、9月~10月で、気候が穏やかな時期が根付きしやすいです。植え付け直後は、根が落ち着くまで水やりもこまめにチェックしてください。
株同士の間隔を開ける
サマームスカリは根と葉の量が多いため、植え付ける際は株同士の間隔を15cm~20cmほど開けて植えるようにしましょう。間隔が狭いと根も窮屈になってしまい発育の妨げになってしまいます。
次ページからは、サマームスカリの基本的な育て方や切り戻し、増やし方などをご紹介します。
出典:BOTANICA