植物としてのルイボスの特徴
最近、ルイボスティーはスーパーの棚でも見かけるようになりました。紅茶のように赤いお茶は健康にもよいと日本でも人気上昇中です。このルイボスティーの原料となる植物ルイボスの特徴について解説します。
名前の由来
ルイボスの英名は“Rooibos(ルイボス)”、英語では「ロイボス」と発音します。学名は”Aspalathus linearis(アスパラタス リニアリス)“です。学名”Aspalathus“はギリシャ語で「マメ科の植物」、”linearisは「線でできた」を意味します。ルイボスは、現地の言葉であるアフリカーンス語のルイ「赤い」、ボス「やぶ、灌木」です。
植物の形状
南アフリカ共和国西ケープ州が原産のルイボスは針葉樹で、高さは約2mにまで成長します。葉は針状で鮮やかな緑色、長さは15~60mm、厚さ0.4~1mmです。落葉時には赤褐色に変色します。葉と茎はルイボス茶として用いられます。
種子
早春に黄色い花を咲かせ、乾燥した地面に花が落ちると種子が飛び散ります。かつて蟻がこの種子を採集することをルイボスの栽培をしていた人が発見し、蟻塚を取ってふるいにかけて次回の栽培のための種子を採取したということです。種まきは2月~3月、約18カ月後に収穫します。
希少な植物
ルイボスの生息地は世界にたった1カ所しかありません。その生息地とは南アフリカ共和国ケープ州ケープタウンの北部に広がるセダルバーグ山脈です。ケープタウンから北に250kmの場所にのみ自生するルイボスはとても貴重な植物なのです。
植物としての生育条件
ルイボスの栽培ができる土地は限られています。というのもルイボスの生育条件は、ミネラル豊富で、非常に乾燥した、朝夕の気温差が30℃以上の土地なのです。南アフリカ共和国の生息地以外での栽培は実現していないので、ルイボスの希少性は高まるばかりですが、気温上昇などの気候変動がルイボスの消滅につながるのではないか、と問題視する科学者もいます。
出典:写真AC