スターアップルの概要
スターアップルは、中央アメリカや西インド諸島などの熱帯地域を原産地とするフルーツです。いろいろな別名があり、和名では「水晶柿(スイショウガキ)」といいます。南国の美味しいフルーツとして、東南アジアではよく食べられていますが、日本の場合は沖縄で栽培されている程度で、あまり流通していません。
スターアップルの基本データ
学名 | Chrysophyllum cainito |
科名 | アカテツ科 |
属名 | オーガストノキ属 |
別名 | スイショウガキ(水晶柿)、ミルクフルーツ、カイニット、ホシリンゴ、ミルクアップル |
原産地 | スリン・タイ |
樹高・草丈 | 8m~20m |
名前の由来
スターアップルという名前は、見た目がリンゴに似ていることと、果実を横に切ると中央部分が星のように見えることから名づけられました。ホシリンゴ(星林檎)の由来も同じです。別名のミルクフルーツは、果肉と果汁が乳白色であることに由来しています。
スターアップルの味は?
十分に熟したスターアップルは、とても甘いです。その味は他のフルーツでたとえるなら「柿と梨の中間のような味」と評されています。ただし、皮に近い部分は渋味があるので、中央部分だけを食べるのがおすすめの食べ方です。また、未熟な実は渋くて食べられないので注意しましょう。
スターアップルの特徴
特徴①秋から冬に食べられる
スターアップルは南国、特に東南アジアでは、秋から冬に出回るフルーツとしてよく食べられています。ベトナムやカンボジアでは乾季(12月~2月)に出回っていますよ。残念ながら、スターアップルは日本ではあまり流通していません。この時期を狙って旅行すれば、食べられる可能性が高いでしょう。
特徴②果皮の色が2種類ある
スターアップルには、果皮が紫色のものと、緑色のものとの2種類があります。紫色のものは果皮が厚めで果汁が少なく、緑色のものは果皮が薄くて果汁が多いという特徴を持っています。どちらも果実を手で握ってみて、少し柔らかく感じるときが食べごろです。
本当は3種類?
じつはスターアップルにはもうひとつ、黄色い果皮の品種があるといわれています。しかしこの種は非常にレアです。実物を見つけるどころか、写真すら入手困難だといわれています。そのため詳しい特徴もよくわかっていません。
特徴③「おっぱいフルーツ」と呼ばれている
ベトナムでは、スターアップルのことを「Vu Sua(ヴー・スア)」と呼んでいます。「Vu」はベトナム語で「乳房、おっぱい」という意味、「Sua」は「ミルク」という意味です。名前の由来は「食べる前に手で揉む」という独特の食べ方と、揉んで柔らかくした果実を包丁で切ると、ミルクのような白い果汁が出てくることからきています。
このことから日本では、スターアップルを「おっぱいフルーツ」と呼ぶことがあります。
特徴④葉や樹皮は薬草になる
スターアップルの葉や樹皮は、現地の人たちに薬草として用いられています。葉から作るハーブティーは、糖尿病や関節リウマチの治療に利用されてきました。そして樹皮を煎じて作った汁は、咳止めに用いられています。
特徴⑤日本では流通していないが栽培は可能
前述したように、スターアップルは日本ではあまり流通していません。しかし沖縄では少量ながら栽培されており、苗も販売されています。また、通販サイト「Amazon」では栽培用の種子が購入可能です。スターアップルは自家受精可能な植物なので、1本だけでも成長すれば実をつけます。
でもスターアップルは熱帯植物のうえに、樹高も8m~20mと大きく育つ果樹なんだ。それに実がなるまでには数年かかるから大変だよ。
それでも栽培してみたいという方は、チャレンジしてみてくださいね。次ページでは食べ方を紹介します!
ベトナムです