ビワとは
基本情報
和名 | ビワ(枇杷) |
学名 | Eriobotrya japonica |
英名 | (Japanese) Loquat |
科名 | バラ科Rosaceae |
属名 | ビワ属 Eriobotrya |
形態 | 常緑高木 |
樹高 | 約10m |
植物としての特徴
ビワは日本では四国や九州に自生し、果樹として栽培される地域は九州、四国以外に和歌山、千葉などです。樹高は約10mで、温暖な地域での栽培が多いのですが、耐寒性もややあるので、最低気温マイナス10℃程度の寒冷地なら結実します。
葉の特徴
深い緑色の葉の表面にはツヤがあり、裏には産毛が生えています。長さは約20cmの長い楕円形で厚くて堅いのが特徴です。葉の表面は凸凹し、葉脈間が波うち、縁には鋸歯がみられます。
花の特徴
ビワの花は11月~2月にかけて5弁の白い花を枝の先端に群がるようにつけ、甘い芳香があります。自家結実性なので、他品種を別に植える必要はありません。花の後、初夏には球形の果実をつけます。
果実の特徴
5~6月には淡いオレンジ色の食用となる甘い果実が実ります。全体に薄い柔毛で覆われています。実の形が中国の楽器である琵琶(ビワ)に似ていることからビワと呼ばれています。果実の中には赤褐色の大きな種が数個入っています。
結実までに必要な年数
「桃栗3年柿8年ビワ13年」といわれるようにビワの木の成長はとても遅いのが特徴です。種をまけば簡単に発芽し、成長も早いので剪定しながら観葉植物としても楽しめますが、結実には7~8年程度の年数を必要とします。
果実の種類
ビワは江戸時代の終わりに日本に伝わり、明治時代には「茂木(モギ)」「田中(タナカ)」などの品種が生まれ、その後、陽玉(ようぎょく)、涼風(すずかぜ)、涼峰(りょうほう)などの多くの品種が生まれています。2006年には「希房(きぼう)」という名前の種なしの品種が品種登録されています。
種類①茂木
「茂木」の果実の平均重量は40gほどで、品質がよいため日本ではもっとも盛んに栽培される種類のビワです。酸味は比較的少ないのが特徴です。
種類②田中
「田中」は茂木に次いで栽培量の多いビワです。果実の1個あたりの平均重量は60~70gで、完熟までは酸味が強いため、収穫時期は早すぎないことがポイントです。
種類③希房(キボウ)
種なしビワの「希房(キボウ」は「田中」と「長崎早生(ナガサキワセ)」をかけあわせて生まれました。種のある種類と比較すると過食部分が多く、やわらかくジューシーな甘さが特徴です。希少な種類なので通販での購入をおすすめします。
次のページでは、ビワの利用法について解説します。