ポポの木とは
学名 | Asimina triloba |
科名 | バンレイシ科 |
属名 | アシミナ属 |
原産地 | 北アメリカ |
別名 | ポーポー、ポッポ、アケビガキ |
樹高 | 10m |
花色 | 紫 |
耐寒性 | 高い |
耐暑性 | 高い |
ポポーとは、北アメリカが原産の落葉果樹です。日本には明治時代に渡来し、比較的昔からありました。しかし、収穫してすぐ熟してしまうため流通するには向かないことから、幻の果物とも呼ばれています。アレルギーが出にくい果樹といわれています。
耐暑・耐寒の特徴
ほかのバンレイシ科は、熱帯から亜熱帯の生息地が多いため、日本で育てることが難しいとされています。しかし、ポポーは暑さにも寒さにも強い特徴を持っています。したがって、季節ごとに気温が違っても、日本でも育てることが可能です。
ポポーの花の特徴
ポポーの開花時期は、3月下旬~5月上旬です。花色は紫色で、下向きに咲きます。先に雌しべが、続いて雄しべが成熟するのが特徴です。
ポポーの実の特徴
ポポーの実は、アケビに似た緑色の楕円形です。実を割ると黄色やオレンジ色をしており、熱帯果物独特の味や香りが楽しめます。熟してくると黒いシミが出てきます。栄養価が高く、ビタミンCやミネラルが豊富に含まれているスーパーフルーツです。
ポポーの花言葉
ポポーには「健康」という花言葉があります。ポポーの実の栄養が、バナナのように高いことから付けられました。
ポポーの実がなるまでの育て方
ポポーは雄雌同株ですが自家受粉しづらいため、異なる品種を2株以上植えて結実を目指しましょう。接木苗から育てる場合は、2年~3年、実生から育てる場合は5年で結実します。
1年間の栽培スケジュール表
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
種まき | ● | ● | ● | |||||||||
植え付け | ● | ● | ● | ● | ||||||||
植え替え | ● | |||||||||||
剪定 | ● | ● | ● | |||||||||
収穫 | ● | ● |
育て方①用土
水はけと保水性がよい、粘土質の用土で育てます。市販の土なら園芸用培養土を使用しましょう。保水性を上げるため、小粒の赤玉土も混ぜるのがおすすめです。自分で土を作るなら、小粒の赤玉土7、腐葉土3の割合で配合します。
育て方②種まき
ポポーの種まきは5月~7月です。発芽するのに気温が25℃以上必要のため、春の季節に行いましょう。種を1粒ごとポットにまき、乾燥しないように水を与えます。樹高が10cmほどに成長したら、鉢上げしましょう。
育て方③植え付け
植え付け時期は11月~2月です。苗の土を崩さないで植え付けます。
鉢植え
鉢植えの場合は、苗木よりひと回り大きい、鉢に1株ごと植え付けます。根が縦に伸びるため、鉢は深めの縦長タイプを選びましょう。
地植え
ポポーは大きく育つため、間隔を空けないと混み合ってしまいます。したがって、地植えの場合は、2m~5m間隔の幅で植え付けましょう。
育て方④植え替え
植え替え時期は3月です。長期間の鉢に植えていると根詰まりするため、2年に1回の頻度で行います。根が成長しやすくなるように、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えする際は、根を傷つけないように注意してください。
育て方⑤肥料
肥料を与える時期は2~4月、5~6月、8~10月です。1度ずつそれぞれの期間に、速効性化成肥料を与えましょう。肥料を与えることで、実のつきがよくなります。
育て方⑥受粉
ポポーは異品種の花粉を人工授粉することで、より結実の確率を上げることが可能です。雄しべ指でつまんで花粉を集めます。集めた花粉を、綿棒を使って雌しべに受粉させたら完了です。
育て方⑦収穫
収穫の時期は9月中旬~10月上旬です。収穫の方法は2つあります。果実の緑色が薄くなったら収穫するか、熟して自然に落ちた実を収穫する方法です。ネットを果実に付けて、落果や鳥害の予防をしましょう。収穫してから2日ほど追熟させると、よりおいしくなります。
実がなるコツ
- 異なる品種を2株以上植え、人工授粉で結実の確率を上げる