クラブアップルとは
クラブアップルとは、リンゴの原種に近い品種です。いわゆる小型りんごのことです。姫りんごともよばれ、アルプス乙女やゴージャス、ドルゴクラブなどの品種があります。盆栽仕立てや鉢植え、庭植えなど楽しみ方はさまざまですが、日陰では元気に育たないため、植える場所や、置場所には気をつけましょう。
クラブアップルの木の基本情報
科 | バラ科 |
属 | リンゴ属 |
耐寒性 | あり |
耐暑性 | 弱い |
日当たり | 明るい日陰か半日陰 |
原産地 | 中国 |
樹高 | 5m程度 |
種類 | ゴージャス、ドルゴクラブ、レモイネなど多数 |
リンゴの木との違い
クラブアップルの木は、リンゴの木によく似ています。その花も果実もリンゴとよく似ています。しかし、リンゴとのもっとも大きな違いはその大きさです。小さいものでも230gから、品種によっては500gを超えるものもあるリンゴと違い、クラブアップルはどの品種も、手のひらよりも小さな果実です。香りもリンゴと違いさほどなく、味は酸味が強い種類の多い果樹です。
日陰でも育つ?
クラブアップルは、完全な日陰では元気に育つことはできません。とはいえ、直射日光が強すぎると葉焼けをおこしてしまいます。木漏れ日の当たる場所か半日陰、明るい日陰が生育には望ましいでしょう。
クラブアップルの種類
クラブアップルには、さまざまな種類があります。アルプス乙女やゴージャス、ドルゴクラブ、レモイネ、スイートメイデンなどです。中には、マルス属と呼ばれるバレリーナツリーのように、園芸品種として改良された種類もあります。そういったクラブアップルは花つきよく、観賞用として庭植えされていることもあります。
ドルゴクラブ
クラブアップルの種類のひとつであるドルゴクラブは、花つきの良い品種です。木いっぱいに純白の花が開花し、一株しか植えていなくても、見ごたえがあります。果実は硬めで酸味があり、生食には不向きですが、果実酒やジャムとして利用できます。
ゴージャス
クラブアップルの種類のひとつであるゴージャスは、酸味がある硬い食感の果実です。果実自体に甘味は少ないですが、ジャムやコンポート、ピューレなどに加工して美味しく食べることができます。クラブアップルドルゴクラブと同様に、自家結実性のため、1本で実をつけることができるのが特徴です。
クラブアップルの花
クラブアップルの花は、リンゴの花によく似ています。種類によって純白の花や薄紅色の花、濃い桃色の花などさまざまです。どの品種も一ヶ所に5~7個ほど密集して花が開花するため、とても見ごたえがあります。
開花時期
クラブアップルの開花時期は、5月~6月です。クラブアップルの場合、ゴージャスのような自家結実性の品種でも、なかなか実がならないことも多いです。果実がならない場合には、翌年の開花時期に、綿棒などで人工受粉すると、果実がなる確率が高くなります。
クラブアップルの木は庭植えできるか
クラブアップルは、庭植えでも鉢植えでも育てることができます。ドルゴクラブやゴージャスといった品種の違いはあまりなく、耐寒性が強くマイナス30度でも枯れることがないため、北は北海道から生育できます。しかし、逆に耐暑性は弱いため、庭植えの場合は真夏の気温や直射日光には注意が必要です。
出典:写真AC