ミヤマオダマキとは?その特徴や育て方を解説!オダマキとの違いは?

ミヤマオダマキとは?その特徴や育て方を解説!オダマキとの違いは?

ミヤマオダマキは、鮮やかな青紫の花をうつむき加減に咲かせます。花姿がかわいらしいと注目を集めています。しかし、その可憐な見た目とは裏腹に過酷な環境で育つということをご存じでしょうか。今回は、そんなミヤマオダマキの特徴や自宅での育て方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.ミヤマオダマキとは
  2. 2.ミヤマオダマキの特徴
  3. 3.ミヤマオダマキの仲間の種類
  4. 4.ミヤマオダマキの育て方
  5. 5.オダマキとの違いは?
  6. 6.まとめ

ミヤマオダマキの仲間の種類

ミヤマオダマキは国内でも場所によって色や形が少しずつ異なる高山植物ですが、原産地が国外の仲間もいます。国外の品種はミヤマオダマキの外見とはまったく違い、色も形も個性的です。

アクイレギア・カナデンシス(カナダオダマキ)

原産地はアメリカ東部~中部で、見晴らしのよい森林地帯や崖などに自生しています。花色は赤と黄色で形も細長く、日本に持ち込まれたのは明治時代といわれています。

アクイレギア・ヴィリディフローラ(クロバナオダマキ)

原産地は中国北東部や内モンゴル、シベリアの標高2000m~2400mの森林で、花色も褐色に近く、花には香りもあります。日差しと蒸れに弱いため夏は注意が必要ですが、冬越しは根が凍らない限り問題ありません。

アクイレギア・エカルカラータ(フウリンオダマキ)

原産地は、中国チベット高山の標高1800m~3500mの林や草原などです。名前のとおり風鈴のような形で、花の大きさは直径1.5cmと小ぶりです。育て方はミヤマオダマキとほぼ同じで、夏の直射日光と蒸れに弱いため日差しが緩やかで風通しがよい場所で育てましょう。根が凍らないかぎり冬越しもできますが、北風を直に受けにくい場所が安全です。

二色風鈴オダマキ

二色風鈴オダマキは交配種です。アクイレギア・エカルカラータ(フウリンオダマキ)とオダマキの2種から作られました。見た目がフウリンオダマキに似ていて、花のがく部分の紫と育て方はオダマキとほぼ同じです。この品種は植え替えると、距(がく部分が伸びて突起ができる)ができやすく、形もオダマキ寄りになることがあります。冬越し時に葉は枯れますが、春に芽吹きます。

ミヤマオダマキの育て方

ミヤマオダマキは高山植物ですが、自家栽培でも育てられます。鉢植えの場合は植え替え作業がありますが、庭植えは植え替えもなく手入れも簡単です。しかし、暑さに弱いため、夏の時期は日差しや水分管理が必要です。一方、冬越しは雪の中に埋めても問題ないくらい、手がかかりません。

育て方①用土

もともと高山植物で、自生している場所が礫質など水はけがよいところです。自家栽培の場合も、水はけのよい赤玉土や、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で配合した土、市販品の山野草用の培養土などを使うのがおすすめです。どの土も、ふるいにかけてみじんを取り除いてから植え付けましょう。

育て方②水やり

高山地帯で自生している場合、水分は自然に降る雨でまかなえますが、育てる場合は水やりにも少し注意が必要です。基本は土の表面が乾いたら水で湿らせてあげます。夏の時期の暑さと日差しに弱く、日照り続きの場合は葉水もして空中温度を下げましょう。水をやりすぎると根腐れするため、土が乾いているかしっかり確認してから水やりすることが大事です。

育て方③肥料

植え付けるときに、元肥料としてカリウムとリン酸が多く含まれる暖効性化成肥料を施します。春~夏の終わり(3月~9月頃)にかけては、週1回1500~2000倍に希釈した液体肥料を与えましょう。真夏は3000倍に希釈します。ただし、肥料を与えるのは鉢植えの場合のみで、庭植えはほぼいりません。

育て方④増やし方

株分け

ミヤマオダマキは、あまり根をいじられるのを好みませんが、株分けで増やす場合は植え替え時に行いましょう。古い用土を落として、傷んでいる根は整理します。根茎を傷つけないように、自然に分かれている部分を目安に分離します。ナイフなどで分離したときは、切り口に癒合剤や殺菌剤を塗って保護しましょう。

種まき

ミヤマオダマキは発芽率がよく、種まきで簡単に増やせきます。開花後、6月~7月にかけて種を採取します。種は乾燥材を入れて冷蔵保存し、翌年2月~3月上旬にかけて種をまきましょう。平鉢やポットに種まき用培土や赤玉土を入れ、種をまいたら薄く覆土します。底面吸水で乾燥を防ぎつつ、本葉が2枚出たら、鉢上げして苗を育てていきます。順調に成長すれば、2年後に開花するでしょう。

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オダマキとの違いは?

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