トックリランの育て方
トックリランの育て方のコツを見ていきましょう。初心者でも育てやすい観葉植物といわれています。剪定や切り戻しの方法、植え替えや増やし方、適切な時期などについて紹介します。
育て方の基本情報
好む環境 | 日当たり・風通しがよく暖かい所 |
植え付け時期 | 5月~9月 |
水やり | 表面の土が乾いたら水を補給 |
肥料 | 春と秋に緩効性化成肥料 |
剪定・切り戻し時期 | 剪定4月~6月上旬・切り戻し5月~9月 |
植え替え時期 | 生育に応じて・5月~9月 |
増やし方 | 挿し木 |
病害虫 | ハダニ・カイガラムシ・アブラムシ |
育て方①好む環境
観葉植物は、気温が高い地域原産が多いです。トックリランもメキシコやアメリカの乾燥した高温地域が原産で、暑さには強いです。しかし耐寒性が強い種類もありますが、多くのトックリランは日本の冬の寒さ、日照時間などに注意しなければいけません。
戸外
トックリランも他の観葉植物の種類と同じく寒さに弱く、冬以外の時期は日当たりと風通しのよい屋外で育てたほうがよいです。日陰で育てた場合は、葉や幹の生育や根元の膨らみが大きくなりにくいでしょう。温暖な地域なら国内でも地植えできますが、夏に葉焼けしたり、強い直射日光が当たったりする場合は、寒冷紗などで日よけをしましょう。
室内
特に寒い地域では、冬場は暖かい室内で育てたほうがおすすめです。できるだけ、窓際やベランダの出入り口などの日当たりのよい暖かい場所に飾りましょう。年間を通して屋外に置くのが難しい場合でも、よく晴れた日を選んで週2~3回ほど戸外で日光浴させると育ちやすくなります。
育て方②植え付け
5月~9月が苗の植え付けに適した時期です。種から育てた場合は、1カ月後に発芽するまで鉢植えで育ててから植え付けしましょう。鉢植えにするなら、二回りくらい大きなサイズの鉢に替えて植え付けるのがおすすめです。地植えの場合は、日光があたる場所を選ぶのがポイントです。7月以降の場合は、なるべく猛暑日を避けて植え付けてください。
育て方③水やり
乾燥に強いため、水やりをしすぎるとヒョロヒョロとひ弱く伸びてしまう恐れがあります。戸外に置く場合、成長期の4~11月くらいまでは表面の土が乾いてから、十分に湿らせるまでたっぷりと水やりをしましょう。室内に置く場合は週1~2回までにとどめます。
育て方④肥料
肥料は基本的に必要ありません。しかし、与えたほうがよく生長します。生育期(4月~10月)の間、春と秋に1回程度(2~3カ月に1回を目安)に緩効性化成肥料を使います。有機肥料でもよいですが、化成肥料を使うとコバエの発生が防げるでしょう。
育て方⑤剪定時期
剪定は4月~6月上旬が適しています。ただ、鉢植えなどのこぶりなトックリランはあまり枝分かれしないため、剪定といっても枯れた下葉を取り除くだけで構いません。大きなサイズの場合、下葉を取ってから伸びすぎた茎を剪定して形を整えるとよいでしょう。
切り戻し
形を仕立て直したり、育ちすぎてしまったりしたときに切り戻します。5月~9月の時期に切り戻しすると、負担を欠ける心配がなく新芽の付きもよくなるでしょう。切り戻してから芽吹くまで最低でも6カ月はかかります。
育て方⑥植え替え
植え替え時期は5月~9月が適しています。鉢を確認して、水やりをしたときに底から水が出にくい、または底から根が出て鉢の中をいっぱいになっているときに、株の大きさにあわせて植え替えます。目安としては2年に1回程度です。今までのサイズよりも二回り大きな物を選ぶとよいでしょう。
育て方⑦増やし方
増やし方は、5月~8月頃の時期に挿し木で行います。剪定や切り戻しでカットした茎を利用するとよいでしょう。虫や菌がつきにくい赤玉土を挿し床にして、うまくいけば1カ月程度で発根、2カ月くらいで根が出て植え付けられます。ただし、挿し木は成功する確率が少ないため、種まきによる増やし方のほうが効率はよいでしょう。
育て方⑧病害虫
トックリランはハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどがつきやすいです。殺虫剤をスプレーするか、使い古しの歯ブラシや濡らしたティッシュペーパーでこすって落とす方法も有効です。湿気に弱いため、葉水で茎や葉を湿らせてお手入れするのもよいでしょう。屋外の場合は、特に害虫がつきやすい点に注意します。
かかりやすい病気
かかりやすい病気に、炭そ病と根腐れ病があります。炭そ病は春から秋にかけてかかりやすいです。葉に病気が発生するため、枯れた葉があったら早めに取りましょう。根腐れ病は水はけの悪い土をつかったり、水やりをしすぎたりするとかかりやすいです。病気を防ぐには赤玉土などの水はけのよい土を使う、水やりの回数を減らすようにしましょう。