育て方⑤剪定
ベロニカグレースは、新芽が出始める春に形を整える程度の切り戻しをします。切り戻すときは、茎に最低でも数芽の新芽が残るようにだけ注意してください。また、ベロニカグレースは蒸れると葉にカビが発生することがあるため、蒸れやすい梅雨の時期の前に刈りこんでおきましょう。カビの予防にもなります。
育て方⑥夏越し
夏越しの失敗は、ベロニカグレースが枯れる一つの要因です。ベロニカグレースは夏の日差しや蒸れには弱いため、梅雨に入る前に風通しが良くなるように刈りこんでおきましょう。夏の間は朝の涼しい時間帯に数時間、日光に当てるだけにします。朝以外は風通しのよい明るい日陰に置いておきましょう。
育て方⑦病害虫
ベロニカグレースは高温多湿になると葉にカビが発生することがあります。カビが発生すると緑の葉がまだらになります。カビを防ぐためには、風通しをよくすることが大切です。カビは市販の殺菌剤でも防除できます。また、春先にアブラムシが発生することがあります。アブラムシも市販の薬剤で防除可能です。薬剤使用の際はメーカー指定の用法用量を守って正しく使用してください。
ベロニカグレースの植え替え
ベロニカグレースの植え替えは、3年に1回程度が目安です。株が大きくなりやすい植物のため、株分けも一緒に行うことをおすすめします。植え替えの時期は春か秋が適しています。ここでは、植え替えの手順を見ていきましょう。
植え替えの手順
- 鉢から株を取り出します。
- 全体的に土を落としましょう。
- 株分けをするときは、手やハサミを使います。
- 枯れている細い根があれば取り除きましょう。
- 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底用小石を入れ、新しい培養土を入れます。
- 株を入れて、隙間を培養土で埋めていきます。
- 水をたっぷり与えてください。
ベロニカグレースの増やし方
ベロニカグレースは株分けでも増やせますが挿し木でも増やせます。株分けは実際に根を切ることがあるため、ダメージの少ない増やし方を選ぶなら挿し木がベターです。挿し木に適した時期は4~6月で、梅雨の時期のほうが成功しやすいといわれています。ここでは挿し木での増やし方をご紹介します。
挿し木で増やす方法
新たに株を増やすために親株から切り取った枝などを「挿し穂」といいます。挿し穂の作り方と、その後の挿し木の手順を解説します。簡単なため、ぜひ挑戦してみてください。
挿し穂を作る
- 花芽のない穂先を7cmほど切ります。これを挿し穂として使います。
- 水分の蒸発を防ぐために下のほうの葉を数枚落とします。
- 水揚げをよくし、根が付きやすくするために、茎の下の部分を斜めにカットします。
- 水の入った容器を用意して、半日くらい挿し穂を入れておきます。
挿し木の手順
- 挿し木用のポットを用意します。鉢底にネットを敷き、赤玉土を入れておきます。
- 先に挿し穂が入るくらいの穴を土にあけ、挿し穂を入れます。
- 隙間を土で埋め、ぐらつかないようにおさえます。
- 根が出るまで1カ月ほどかかりますが、根が付くまで抜かずに、雨風の当たらない場所で管理します。
- 根が出ているのを確認のうえ、赤玉土と堆肥を1:1で配合した土を使い、鉢に植え替えます。
- 新しい葉が出てきたら成功です。
まとめ
ベロニカグレースは特に難しい管理を必要とせず、美しい花と葉を楽しめる植物です。すぐに株が大きくなるという特性があるため、株分けや挿し木で増やせます。どんどん増えるのも楽しみの一つになるでしょう。緑からチョコレート色に変わる葉や、紫から白へグラデーションする花の美しさを、年間通してぜひ楽しんでください。
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