ヤブマオとは?特徴や利用法を解説!カラムシなど似た植物との違いは?

ヤブマオとは?特徴や利用法を解説!カラムシなど似た植物との違いは?

ヤブマオという植物の名前を聞いたことはありますか?名前はあまり知られていませんが、雑草の一種で、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。今回はこのヤブマオの特徴や種子のでき方、葉の意外な利用方法、似ている植物などを紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.ヤブマオとは
  2. 2.ヤブマオの名前の由来
  3. 3.ヤブマオと似た植物の種類
  4. 4.ヤブマオの利用方法
  5. 5.まとめ

ヤブマオと似た植物の種類

ヤブマオと似た植物の種類①カラムシ

属名にもなっているカラムシは、ヤブマオと似ている種類として区別が難しいとされています。葉の縁のギザギザが、ヤブマオよりも細かいのが特徴です。葉の裏側には綿毛がたくさん生えていて、白みがかって見えることもあります。茎の途中からまばらに花がつくのも特徴の一つです。カラムシの繊維は、自然素材の繊維として昔からよく使用されています。

ヤブマオと似た植物の種類②メヤブマオ

雌花序がヤブマオよりもほっそりとしていて、それが名前の由来でもあるといわれています。葉の先端が3つに分裂していること、葉の根元が直線になっていることが特徴です。メヤブマオは、アカソとヤブマオの交雑種であるといわれています。

ヤブマオと似た植物の種類③ナガバヤブマオ

ナガバヤブマオの葉は、その名の通り卵のような長楕円形で全体的に細く、先端は尾状になっています。鋸歯は浅く、ヤブマオのように粗くなったり細かくなったりすることはありません。花の塊も、ヤブマオとは違い、それぞれがくっついてつくのが特徴です。

ヤブマオと似た植物の種類④オニヤブマオ

ヤブマオよりも卵形に近いオニヤブマオは、海岸近くや崖によく見られます。葉の裏面にビロード状の毛が密に生え、葉の縁には鋸歯があるのは同じですが、オニヤブマオも、ヤブマオのようにギザギザが粗くなったりすることはありません。

ヤブマオと似た取得物の種類⑤カタバヤブマオ

カタバヤブマオの葉は、その名の通りヤブマオよりも硬いのが特徴です。形はメヤブマオと似ていて、葉の先端が3つに分裂します。雌花序がヤブマオよりも太めです。

ヤブマオと似た植物の種類⑥アカソ

アカソは、メヤブマオと同じく葉の先端が3つに分裂しています。草、茎、葉柄ともにヤブマオと形が似ていますが、アカソは名前の通り葉以外は赤みを帯びているのが特徴で、葉の縁の鋸歯は粗めです。

ヤブマオの利用方法

草木染めで利用

イラクサ科カラムシ属の植物は、染料として使用することができます。ヤブマオも、草木染に使用することができます。ヤブマオを使用して染めた生地は、茶褐色から赤褐色系の色をしています。植物が一番の全盛期を迎える7月頃に染めるのが一番おすすめです。

草木染めの方法

ヤブマオ染めの方法です。緑の葉からは想像できない赤い染色液ができます。煮る時間や漬け置きの日数によっていろいろな色合いを楽しむことができます。

  1. 水洗いしたヤブマオをざく切りにして、鍋で15分程度煮ます。
  2. そのまま冷めるまで放置します。(色を強く出したい場合は、1日~3日そのまませ寝かせます)
  3. 布などで濾します
  4. ミョウバンなどの媒染剤を入れて、染めたい布を入れて煮ます
  5. 乾燥させれば完成です

繊維を紐や糸として利用

ヤブマオは、茎から繊維を取り出して糸や紐として使用したり、茎の皮をむいたままの状態で乾燥させ、からっぱぎとして編み物に使用すると風情のある籠などを作れます。ヤブマオの名前の「苧麻」にもあるように、麻のような繊維をとることができます。

食用として利用

ヤブマオはその葉を食べることも可能です。ただ、味は普通の草の味で、食用におすすめということはありません。

まとめ

ヤブマオについて特徴や利用方法を見てきました。道端や空き地でもよく生えているヤブマオを使って、自然の草木染めを試してみても楽しいのではないでしょうか。

梅紅茶
ライター

梅紅茶

のんびりまったりと。自宅の庭で家庭菜園をしつつ、日々生息中。

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