オオハマボウとはどのような植物?
オオハマボウは、ハイビスカスのような黄色い花を咲かせる南国の花木です。防砂林に使われるほど丈夫な葉と幹は、矮小化され盆栽として育てられます。ぼこぼこした幹と珍しい斑入り葉を家庭で楽しんでみませんか?そこで、オオハマボウの特徴と鉢植えの育て方、挿し木での増やし方や剪定のポイントを詳しく解説します。
基本情報
学名 | Hibiscus tiliaceus |
科名・属名 | アオイ科・フヨウ属 |
和名 | オオハマボウ(大浜朴) |
別名 | ユウナ、ヤマアサ、ハウ |
分布 | 種子島・屋久島以南、沖縄各島、熱帯各地 |
草丈 | 4~12m |
花色 | 黄、オレンジ |
開花時期 | 6~8月 |
ハマボウとの違い
オオハマボウは、日本原産の野生のハイビスカス「ハマボウ」より一回り大きいことから名付けられました。ハマボウは、オオハマボウによく似た鮮やかな黄色い花を咲かせる落葉低木で、海水に浸かるような干潟に生えています。オオハマボウと同じ、朝咲いて夕方に咲き終わる一日花ですが、花径が約7cmと小さく広卵形をした葉が違います。
花言葉
オオハマボウの花言葉は「楽しい思い出」です。沖縄では海岸の沖積地を「ユナ」といい、ユナに生える木から「ユウナ」と呼ばれています。海岸沿いに自生する郷土花として親しまれ、沖縄漆器やお土産品に絵柄が使われています。花言葉を知るとお土産を選ぶときが楽しくなるのではないでしょうか?
オオハマボウの特徴
オオハマボウは、オセアニア原産の熱帯性花木です。日本原産のハマボウよりも南の熱帯地域、特に沖縄以南に自生しています。鮮やかな黄色い花と濃い緑の葉が、明るい南国の雰囲気を感じさせてくれますが、夕方には花ごと落下する儚さをあわせもつ植物です。
特徴①花
オオハマボウは、ハイビスカスに似た鮮やかな黄色い花を咲かせます。花の中心は暗赤色をしており、花径は約9cmで5枚の花弁が右ひねり開きます。朝陽が昇るころ咲き始め、陽が沈むころにしおれる一日花です。萎んでくるにしたがい花の色が少しずつ赤っぽいオレンジ色に変化し、椿の花のように花ごと落ちます。
特徴②葉
オオハマボウは大村中央地区で一年中キレイな黄色い花を咲かせてくれていますが、葉は大きくて(10~20cm)ハート型です。葉の裏を拡大して観察したら美しい星状毛が見えました。#小笠原 #ogasawara #オオハマボウ #星状毛 pic.twitter.com/DsUeaB2iUE
— 小笠原ビジターセンター・大神山公園 (@OgasawaraOogami) January 10, 2019
オオハマボウは、落葉樹のハマボウとは異なり常緑樹です。葉は長さ10~20cmのハート形で、葉の先端が鋭く尖っていて、基部が深く湾入しています。表側は無毛で光沢のある緑色、裏側は細かい星状毛(せいじょうもう)が密生しているため白く見えます。ハマボウと見分けがつかないときは、葉の形で見分けましょう。
星状毛とは、星の形のように放射状にのびた毛のことをいい、肉眼では砂粒のように見えます。
特徴③多目的な利用法
オオハマボウは、葉がよく茂るため潮風を防ぐ防風林や防砂林に使われます。また、樹皮から繊維を採り魚網やロープに加工したり、全草を咳止めや腫れ止めの薬に使ったりするなど、さまざまな利用法で熱帯の島々の生活に根付いている植物です。また、中国や台湾では香りのよい葉を活かして、餅入り団子を蒸すときの敷物に使われています。
次のページで「オオハマボウの育て方」を解説します。
出典:写真AC