キショウブの育て方
キショウブは、丈夫で繁殖力も旺盛で、育てるのはそれほど難しくないといわれています。ここでは、育てる環境や水やりや肥料はどのようにすればいいのか説明しましょう。
①育てる環境
キショウブを育てる環境は日当たりのいい場所です。日陰や日当たりの悪い場所でも、育てられますが、その場合花付きが悪くなります。そのため、日当たりがよく風通しのいい場所で育てるのがベストです。
②水やり
キショウブは、水辺などに自生する植物です。そのため、乾燥には注意が必要です。しかし、水のあげすぎで多湿もよくありません。乾燥にもある程度は耐えてくれますが、水切れだけは注意してください。
③肥料
肥料は、花が開花する前の春の季節である3月と、花の開花が終わったあとに与えるようにしましょう。それと、秋の季節である10月頃に少々の肥料を与えるとベストです。
キショウブとよく似た植物の見分け方
キショウブには、いくつか似ている植物が存在しています。それは、アヤメ・カキツバタ・ハナショウブで、この3種は同じような姿をしているので、間違えられることが多いです。ここでは、それぞれの特徴と見分け方を紹介します。
アヤメ
学名 | Iris sanguinea |
分類 | アヤメ科アヤメ属の多年草 |
分布 | 乾いた場所 |
アヤメは、アヤメ科の多年草です。水辺に生育していると思われがちですが、アヤメは水辺ではなく乾いた場所に生育します。花の色は紫、もしくは白で外側の花弁には黄色い模様が入ります。開花する季節は夏で、5月頃の時期です。キショウブとは、花の色や生育地で見分けられます。
カキツバタ
学名 | Iris laevigata |
分類 | アヤメ科アヤメ属の多年草 |
分布 | 水辺や水中 |
カキツバタは、アヤメ科の多年草です。アヤメとは違い、乾いたところには生えません。花の色は、青、紫、白などがあります。生育地以外でのアヤメとの見分け方は、花弁には網目模様が入らないというところです。アヤメには網目模様が入ります。また、外側の花弁には白い模様が入るのが特徴です。
ハナショウブ
学名 | ris ensata var. ensata |
分類 | アヤメ科アヤメ属の多年草 |
分布 | 湿った場所 |
ハナショウブは、アヤメ科の多年草です。花の色はざまざまなものがあり、キショウブが入ってきたころは黄色系統のものはないとされています。花弁には、カキツバタと同じく網目模様はありません。しかし、外側の花弁には黄色い模様が入る特徴もあります。キショウブは、この模様が茶色なので見分けられます。
ハナショウブは園芸種
ハナショウブは、野生に生えていたもんではなく園芸種です。野生化では、ノハナショウブという花が、ハナショウブの原種でありノハナショウブの外側の花弁には、ハナショウブと同じ黄色い模様が入るのが特徴です。
ショウブ
学名 | Acorus calamus |
分類 | ショウブ科ショウブ属の多年草 |
分布 | 水辺 |
ショウブは、ハナショウブと混合されがちですが、まったく別の植物です。葉は、キショウブと似ていますが、花はまったく似ておらずショウブは5月~7月に目立たない花を開花させます。端午の節句にお風呂に入れるショウブとして使われているのは、こちらのショウブです。また、ショウブはショウブ科ではなく、サトイモ科で分類・紹介されていることもあります。
まとめ
キショウブは、現在では春から夏にかけての風物詩となりつつあります。水辺に群生して生えている姿は、それは見事なものです。ぜひ、この機会にキショウブを見て楽しんでくださいね!
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