スムージーとは
スムージーは凍らせた野菜や果物、または野菜や果物を氷といっしょにミキサーにかけて作る飲み物です。1920年代、アメリカの西海岸にあった健康食品の店で生まれました。当時、アメリカの一般家庭にはスムージー作りに必要なミキサーやジューサーが普及していたという事情も手伝って、家庭でもスムージーを楽しむようになったのです。
21世紀の大ブーム
誕生当時のスムージーは、ジュースやシェイクのような甘い飲み物で、健康効果は望まない嗜好品という扱いでした。それが「美容と健康によい飲み物」として一般化したのは、21世紀に入ってからです。とあるアメリカの主婦が、葉野菜をたっぷり使うグリーンスムージーを考案しました。それが「野菜不足を補うヘルシードリンク」として、ブームになったのです。
スムージーが日本に上陸したのは2010年頃です。「美容と健康によい飲み物」として広まっていきました。
スムージー独特のなめらかな食感や甘味、見た目もカラフルでおしゃれなことも受けて、日本でもスムージーがブームになったんだよ。
スムージーの意味
スムージー(smoothie)の語源は、「なめらかな」という意味を持つ英語「smooth(スムーズ)」です。スムージーは野菜や果物のほかにも、ヨーグルトや牛乳など、なめらかさが増す材料を使う飲み物です。そのためジュースなどに比べて食感がなめらかになります。この食感からスムーズを語源とする「スムージー」という名前が生まれました。
スムージーの定義
スムージーの定義として真っ先にあげられるのは、野菜や果物を組み合わせて作ることです。かつては野菜や果物を凍らせたり、氷を混ぜたりしていましたが、現在では生の野菜や果物で作る方法が主流になっています。名前の由来にもなっているなめらかな食感のために、ミキサーで作ることもスムージーの定義といってよいでしょう。
スムージーは材料をミキサーで粉砕・攪拌して作るため、野菜や果物が皮も種も丸ごと摂取できます。これもスムージーの定義です。
近年は家電製品が進化したおかげで、高性能なミキサーもたくさん出ているんだ。購入するときは事前に調べておこうね。
野菜ジュースとの違い
スムージーと野菜ジュースは「野菜や果物を主原料にした飲み物」という点は同じですが、作り方が違います。スムージーは材料をミキサーで粉砕・攪拌して作る飲み物です。このため、野菜や果物の皮も種もすべて使います。一方、野菜ジュースはジューサーを使い、材料の果肉や果汁のみで作る飲み物です。
野菜ジュースはジューサーで果肉や果汁を絞って作るため、スムージーよりもサラサラした仕上がりになるんですよ。
ミックスジュースとの違い
ミックスジュースとスムージーは、複数の野菜や果物にはちみつや牛乳などの材料を混ぜて作る点は同じです。違いはスムージーは野菜や果物などの素材を丸ごと使うのに対して、ミックスジュースは果肉や果汁のみを使うことにあります。完成したときの状態も、ミックスジュースのほうがサラリとした仕上がりです。
スムージーは材料を凍らせたり、氷を混ぜたりして作るから、シャーベットみたいな仕上がりになるんだよ。
シェイクとの違い
スムージーとシェイクは「シャーベット状の飲み物」という見た目は似ていますが、はっきりとした違いがあります。それは「飲み物としての定義」です。スムージーは飲みやすくするために、甘味料や乳製品を混ぜることが多いですが、野菜や果物が主原料である点は変わりません。それに対して、シェイクは牛乳やアイスクリームなどの乳製品に、野菜や果物などの材料を混ぜて作る「乳飲料」です。
おすすめ定番スムージー3選
おすすめ定番スムージー①小松菜とバナナのグリーンスムージー
グリーンスムージーは、野菜不足解消と栄養補給にピッタリです。小松菜は緑黄色野菜のなかでも栄養価が高くアクが少ないため、ジュースやスムージーの材料によく使用されています。バナナやにんじんを加えて、飲みやすさと栄養価を高めるのがおすすめです。小松菜は鉄分の吸収をうながす働きがあるため、鉄分豊富なきな粉やゴマを少量加えれば、貧血の防止・改善効果が期待できますよ。
材料 (1人分)
バナナ半分(50g)
小松菜1束(20g)
にんじん1/4本(20g)
牛乳(豆乳でも)100cc
はちみつ10g
白すりゴマや黄な粉など小さじ1
作り方
- バナナ、小松菜、にんじんを適当な大きさに切る
- 材料をすべてミキサーに入れる
- 材料が完全に混ざったら完成
- スムージーは放置していると酸化してしまうので、できたてをすぐに飲む
おすすめ定番スムージー②ホットグリーンスムージー
グリーンスムージーは冷たい飲み物というイメージが強いですが、温めて飲むこともあります。ホットグリーンスムージーは寒い冬でもスムージーが飲みたい方、冷え性が気になる方にピッタリです。青汁と甘酒と豆乳、仕上げの生姜パウダーで、新陳代謝や血行の促進、美肌効果も期待できますよ。
材料 (一杯分)
甘酒大さじ1
豆乳200cc
青汁の粉1袋
生姜パウダーお好みで
作り方
- 耐熱性のカップに甘酒、豆乳、粉末青汁を入れてよく混ぜる
- 完全に混ざったら電子レンジに入れて温める
- 仕上げに生姜パウダーを加えて完成
おすすめ定番スムージー③いちごとバナナのスムージー
いちごとバナナのスムージーは、果物を凍らせて作る王道のスムージーです。材料を事前に切っておけば、すぐにミキサーに入れて作れます。いちごもバナナもスムージーの材料によく使用される果物です。ビタミンCが豊富に摂れるのでシミ予防効果が期待できます。日焼けが気になる夏にはありがたいですね。
材料 (2人分)
いちご10個程度
バナナ1/2本
牛乳(豆乳でも)200cc
ヨーグルト大さじ4
はちみつ大さじ2
(氷)1〜2個
作り方
- いちごとバナナは適当な大きさに切り、冷凍庫に入れて凍らせる
- 材料をすべてミキサーにかけて、完全に混ざったら完成
スムージーの美容・健康効果
スムージーの利点は、野菜や果物に含まれている食物繊維などの栄養素が摂れることです。野菜や果物の食物繊維は、多くが皮や種に含まれています。しかし、生で食べたりジュースにしたりする場合、皮や種を取り除くので食物繊維も摂れなくなるというわけです。スムージーは材料を丸ごとミキサーで粉砕・攪拌するため、皮や種に含まれている食物繊維もすべて摂れます。
野菜や果物の皮や種には、食物繊維のほかにも貴重な栄養素が含まれていることが多いんだよ。
ただし皮や種が硬過ぎると、ミキサーでもつぶしきれません。野菜や果物の皮や種が硬過ぎる場合は、取り除いてからスムージーにしましょう。
スムージーの摂取に最適な時間は?
スムージーの摂取に最適な時間は目的によって違います。スムージーに求める効果と目的にあった時間を選びましょう。ただし、スムージーは酸化しやすい飲み物です。どの時間でも作ったらすぐに飲んでくださいね。
朝
スムージーで代謝機能の向上や便秘改善効果を狙いたいなら朝が最適です。一日のなかで朝の空腹時は、もっとも栄養素が吸収されやすい時間帯とされています。このときに酵素や食物繊維を豊富に含むスムージーを摂れば体内の代謝を高め、腸内環境をよくして便秘を改善する効果が期待できるというわけです。
昼
スムージーを昼に摂るのは、食べ過ぎと午後の間食防止に効果的です。昼はもっとも活動が盛んなので、お腹がすきやすく食べ過ぎてしまうことが多い時間帯でもあります。食物繊維を豊富に含むスムージーは腹持ちがよいため、食べ過ぎを防止できるのです。
夜
スムージーを夜に摂るのは、一日で不足した栄養素の補充に効果が期待できます。夜は朝食、昼食を見直して、不足している栄養素を摂ることができる時間帯です。また、食べる時間が遅くなると食物が未消化の状態で寝ることになり、胃腸に負担がかかってしまいます。スムージーなら消化がよいため、胃腸に負担をかけずに栄養が摂れるというわけです。
スムージーでおいしい健康ライフを
スムージーは、おいしいうえに効率的に栄養が摂れる素敵な飲み物です。材料の組み合わせ次第で、いろんな味を楽しめます。好きな材料や摂りたい栄養を持つ材料をうまく組みあわせて、楽しみながら美容と健康の維持に役立てましょう。
出典:写真AC