黒にんにくの作り方
黒にんにくはスーパーや小売店、インターネットなどで購入できますが自分で簡単に作れます。コンロや圧力鍋、トースターなどでも似たようなものができますが、栄養素が大幅にアップすることは期待できません。多少時間はかかりますが、しっかり熟成させたほうがより多い栄養素を作れます。簡単に、じっくり熟成させる作り方をご紹介しましょう。
黒にんにくの作り方①下準備
必要なもの
- 炊飯器(電気釜)か保温器
- 新聞紙
- ガーゼかキッチンペーパー 無地の包装紙
- 竹籠、すのこ、またはアルミホイル
- 酒か酢
- にんにく(容器の7分目までの量)
- 水(適宜)
乾燥
にんにくはあらかじめ乾燥させてあるものを使ってください。市場や道の駅、無人販売コーナーなどで新鮮でジューシーなにんにくを購入する場合もあります。水分の多いもので黒にんにくを作るときは、発酵熟成させるのにコツがいりますので、簡単に作るためには1度乾燥させましょう。新聞紙に広げて皮と真ん中の芯が乾くまで、数日天日干ししてください。
黒にんにくの作り方②保温
黒にんにくは長時間保温しながら発酵熟成させます。衛生面に気を配り食中毒や体調不良をおこさないように注意してください。保温する機器や竹籠、すのこは清潔なものを使い、しっかり乾燥させたにんにくで作りましょう。粒のそろったものを使うと均一に保温されるためむらなく発酵熟成がすすみます。黒にんにくは縮みますので大きいにんにくを使うのがおすすめです。
手順
- 炊飯器、保温器の底に竹籠、すのこ、アルミホイルをくしゃくしゃにしたものなどをひく
- その上にキッチンペーパーや無地の包装紙をいれてにんにくを1段しきつめる
- 2段目がある場合はとがったほうをさかさまにする
- 炊飯器、保温器の7分目まで入れる
- 包装紙で上までくるむ
- キッチンペーパーの場合は上からガーゼをかぶせる
- 蓋をして保温ボタンを押す
- 丸のままではなく、粒でもできます。その場合、皮がむけてしまったものはよけましょう。乾燥しすぎて黒にんにくになりません。
炊飯器(電気釜)で作るコツ
炊飯器は蒸気の噴出口があるので保温を初めて数日は強いにんにく臭がします。室内より屋外での作業がおすすめですがご近所迷惑にならないように注意してください。保温を始める前に1日酢や酒に漬けておくと匂いが抑えられます。噴出口にぬれたキッチンペーパーを置くと匂いが出にくいのでおすすめです。1日に1回中身をまぜ余分な蒸気を出します。
- キッチンペーパーは途中乾きますのでその都度濡らしましょう。保温機能が切れるタイプの炊飯器もありますので、チェックが必要です。
このときに使った酢は次回にも使えますのでとっておきましょう。ビニール袋でまぶせば大量の酢を使わずにすみますよ。
保温器で作る
保温器を使っても黒にんにくはできます。手順は炊飯器と同じですが、水蒸気の噴出口がないぶん多少匂いの分散をさけられるでしょう。ただし最初の数日は1日1回混ぜるときにあがる水蒸気に揮発成分がふくまれていて刺激があります。目に入ったり、鼻から勢いよく吸い込んだりしないように注意してください。混ぜなくてもできますが、混ぜたほうが乾燥がすすみます。
保温期間
保温期間は粒の大きさや、炊飯器や保温器のくせによって違ってきます。10日~20日と幅がありますので、途中で皮をむいて様子を見てください。にんにく臭がしなくなって外皮が茶色くなり、粒をむいたときにチョコレート色になって、しっとり汗ばんでいるようならできあがりです。あまりにも長く保温しすぎると甘さがなくなり、乾燥して固くなってしまいます。
黒にんにくの作り方③水分調整
1週間ほどで粒のチェックをしたときに、まだ茶色いのに水分がないときは少し補ってください。そのまま保温し続けると乾燥しすぎて黒にんにくになりません。水分を足すことで熟成期間をのばせます。逆に、底に水分が溜まりすぎている場合はとりのぞきましょう。黒にんにくだから黒くしなくてはと色にこだわりすぎず、水分量に気をつけてください。
- できあがった黒にんにくは新聞紙に広げるか、網に並べて1日乾燥させます。
熟成期間が短めだととろっとしたゼリーのような食感で、少し長めだとプリッとグミのような黒にんにくができますよ。
焦げ付き防止に竹籠やすのこなどを使います。ケーキクーラーやパンクーラーでも代用できますが、錆びますので金属は避けた方がよいでしょう。