プランター菜園におすすめの野菜【室外編】
土の状態や強い雨風に注意しよう!
長時間の日光浴と風通しのよい所を好む室外栽培の野菜は、室内に比べて外気などで土が乾燥しやすいです。夏は気温と湿度が高くなるため、水は根腐れしないように涼しい朝・夕にこまめに与えます。また強い雨風の日は、簾や庇を使って花や茎を雨風から守りましょう。
①ゴーヤー
グリーンカーテンにもなり家庭菜園でも人気のゴーヤーは、種まき・苗の植え付けから約3カ月ほどで収穫できます。「あばしゴーヤー」は簡単に育てやすく、苦みも控えめで食べやすいです。
栽培のコツ
ゴーヤー栽培には、気温が20~30℃くらいが適切です。濃い緑色の本葉と子葉があり、茎が太く元気な苗を深型の鉢に植え付けます。水は、土の表面が乾燥したときは多めに与え、収穫期は水切れに注意しましょう。
ボタニ子
②ブロッコリー
ブロッコリーは、栄養豊富でサラダやグラタンにもあいます。種まき・苗の植え付けから約3カ月ほどで収穫できます。簡単に育てられる品種の「おはよう」から始めるのもよいですね。
栽培のコツ
ブロッコリーの苗は、厚みのある濃い緑色の葉で、茎や節がしっかりしたものを選び、深型の鉢に植え付けましょう。種は、土に深さ1cmほどの直線の溝を作り筋まきして覆土します。水やりは根付くまでは毎日、その後は土の表面が乾燥したら多めに与えてください。気温は15~20℃くらいがブロッコリー栽培にぴったりです。
③じゃがいも
バターやカレーとも相性抜群のじゃがいもは、種芋の植え付けから約3カ月ほどで収穫できます。早生種の「キタアカリ」は成長が早く育てやすいのが特徴です。
栽培のコツ
じゃがいも栽培の適温は、15~25℃くらいです。鉢底石と土を入れた深型の鉢に、ウイルス検査済みで重さが40gほどの種芋を植え付けます。水やりは根付くまでは毎日多めに、その後は土の表面が乾燥したときに与えましょう。
ボタニ子
じゃがいもは芽が伸びてきたら、よい芽を残して芽かきをすると、一つ一つの芋が大きくなるよ!
④玉ねぎ
玉ねぎは、調理の仕方で自然の甘みや辛さを楽しめます。種まき・苗の植え付けから約7カ月ほどで収穫できます。初心者は、育てやすくて病気にも強い品種の「マッハ」から始めてみましょう。
栽培のコツ
深さ20cm以上の鉢に、草の長さが20〜25cm、根元の茎の太さが7〜8mmの苗を植え付けましょう。種は、筋まきして土をかぶせます。水は芽が出るまでは毎日、植え付け後からは土の表面が乾燥したら多めに与えてください。玉ねぎの栽培は、気温が15〜20℃くらいの所が適しています。
⑤さつまいも
畑で収穫のイメージが持たれがちな秋の味覚のさつまいもは、プランター栽培でも可能です。苗の植え付けから約4カ月ほどで収穫できます。成長が早く育てやすい「紅あずま」は収穫量も多いです。
栽培のコツ
さつまいも栽培は、気温は20〜30℃くらいが適切です。濃い緑色の本葉が5枚以上で、茎や節もしっかりした苗を深さ30cm以上の鉢に植え付けます。水やりは、植え付けから根付くまでは毎日、その後は土の表面が乾燥したときに多めに与えましょう。
ボタニ子
さつまいもは根を張る力が強いから、つる返しも忘れないでね!
⑥大根
大根もプランター栽培ができ、手軽に食べられます。種まきから約2カ月ほどで収穫可能です。病気に強くて育てやすい品種の「耐病総太り」から始めるのもよいですね。
栽培のコツ
大根は、深さ30cm以上の鉢に種をまいて覆土します。本葉が生えたらよい芽を残して間引きし、成長して葉が混み合ってきたら再度間引きましょう。水は、芽が出るまでは毎日、その後は土の表面が乾燥したら多めに与えてください。気温は15〜20℃くらいが、大根栽培にはぴったりです。
⑦カボチャ
煮付けで定番のカボチャは、種まき・苗の植え付けから約3カ月ほどで収穫できます。カボチャ好きにおすすめな品種の「坊ちゃん」は小さめですが、成長しやすく収穫量も多いです。
栽培のコツ
カボチャ栽培に適した気温は、25〜30℃くらいです。大きく厚みのある本葉が4枚以上あり、茎が太く丈夫な苗を深型の鉢に植え付けます。種は1cmくらい掘った土の上にまき、土寄せをして土を薄くかぶせましょう。水は、土の表面が乾燥したときに多めに与えます。
⑧生姜
ぴりっと爽やかな辛さがある生姜は、薬味はもちろん、天ぷらや漬け物でも美味しいです。種生姜の植え付けから約4〜7カ月ほどで収穫できます。初心者は、病気に強くて収穫量も多く育てやすい「土佐大生姜」から始めてみましょう。
栽培のコツ
深さ30cm以上の鉢の半分まで土を入れ、芽がしっかりして傷やカビがない種生姜をおいて10cmほど覆土します。水は土の表面が乾燥したら多めに与えて、土の湿度を保ちましょう。生姜の栽培は、気温が25~30℃くらいで半日陰の所がおすすめです。
ボタニ子
茎が成長して根元の生姜が見えたら、再度覆土して生姜が乾燥しないようにしてね!
⑨ニンニク
生でも焼いても炒めても美味しいニンニクは、種球の植え付けから約8カ月ほどで収穫できます。ニンニク栽培では寒冷地・温暖地など、住んでいる地域の気温に合った品種を選ぶと、失敗しづらくおすすめです。
栽培のコツ
ニンニク栽培に適した気温は、15〜20℃くらいです。鉢底石を敷いた深さ30cm以上の鉢に土を入れ、6cmくらい掘った所に種球をおいて土をかぶせます。水は、芽が出るまでは毎日与えます。その後は土の表面が乾燥したときに多めに与えましょう。
プランター菜園のコツ
①野菜に適した場所を選ぶ
野菜の種類や数・大きさ、必要な日照時間にあわせて、菜園場所を選ぶことがポイントです。例えば、日照時間が必要な陽生植物はベランダ、3~4時間程度の日照時間が必要な半陰性植物はリビング、日照時間が少ない陰性植物はキッチンに分けられます。
日照時間と主な野菜
ボタニ子
小さい植木鉢などは、日照時間ごとに移動もできるよ。
②野菜に合わせたプランター・植木鉢を選ぶ
プランターや植木鉢の大きさは、育てる野菜がどれくらい大きく・重くなるか、どこで育てるかを考慮して選びましょう。また、1つの容器にいくつの苗や種を植えるか、土や水はどれくらい必要かも重視したいポイントです。
ボタニ子
形や素材は、自分の使いやすいものやセンスで選んでいいですね!
プランター・植木鉢のサイズとおすすめの野菜
③野菜に合った土を選ぶ
土選びのポイントは、「土の保水性や水はけ」に注目することです。育てる野菜に適した水分量を保てる土や配合を考えます。特に、乾燥地で育つ野菜には根腐れしないように水はけのよい土を、湿地で育つ野菜には乾燥しないように保水性のよい土を選びましょう。
ボタニ子
温湿度を保ちやすい室内は水はけのよい土、外気で水分が減りやすい室外は保水性のある土にしてもいいね。
栄養不足には肥料をプラス
植木鉢などで育てる野菜は、畑に比べて土の量が少なく、土の栄養不足を引き起こしやすいため肥料をプラスしましょう。肥料を与えるときは育てる野菜によって、土に一緒に混ぜ込む堆肥、土の表面にまく固形肥料、水に溶かす・そのまま与える液体肥料などを使い分けることがポイントです。
④世話はこまめにする
プランター菜園では水やりはもちろん、毎日虫や病気の被害がないかをよく観察するなどこまめな世話が大切です。また野菜ごとの害虫や病気を把握し、風通し・雨による泥はねに注意して、枯れた葉や花をすぐに取り除くことも、野菜の生育を守ることにつながります。
プランター菜園をはじめよう!
プランター栽培は手軽に始められて、特に初心者に向いています。室内で植木鉢などで育てられる野菜も多く、野菜栽培のハードルも低いといえるでしょう。栽培のコツやポイントを参考にして、ぜひプランターでできる家庭菜園にチャレンジしてみてください。
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種からゴーヤーを育てるときは、種の尖ったところを少し切ってあげると発芽しやすくなるよ!