育て方⑦増やし方
オオデマリには種ができないため増やし方は取り木か挿し木が一般的です。取り木も挿し木も適期は3月~6月になります。それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
取り木
取り木をするときは、元気な枝を選んだあとに樹皮を2cm~3cmの幅でぐるりとはぎます。樹皮をはぎとったあとに十分水を含ませた水苔をまいて、その上からポリ袋で覆って上下をひもで縛ってください。水苔が乾かないように水やりをしていると、やがて根が生えてきます。根がしっかり伸びたら親株から切り離して、あとは好きな場所に植え付けるだけです。
挿し木
挿し木にする枝はその年伸びた枝の中から充実したものを選びます。5cm~10cmほどの長さに切って、下半分の葉はとりのぞいてください。挿し穂の切り口を30分以上水につけて水揚げさせ、プランターなどに赤玉土小粒などの挿し木用土を用意して挿します。乾かないように水やりをしていると根を張ってくるので、あとは植え付けるだけです。
挿し木は露地挿しもあり
オオデマリは根張りがよいことから、プランターなどを使わずにそのまま地面に挿す「露地挿し」でも大丈夫です。先に挿す場所の土づくりをしっかりとすませてから、水揚げさせた挿し穂をさします。あとは乾かないように水の管理をしていれば、自然と根が張るのでお手軽です。
育て方⑧病害虫
オオデマリは病気にも強い植物ですが、病気で特に気をつけたいのは「褐斑病」と「うどんこ病」です。褐斑病は初秋に殺菌剤を散布して防ぎましょう。うどんこ病は混みあった枝を落として風通しをよくして防ぎます。害虫で注意したいのは「アブラムシ」です。排泄物がすす病の原因にもなる厄介な害虫で、殺虫剤で駆除します。こちらも風通しをよくすると予防できるので、剪定作業をしっかり行いましょう。
育て方⑨花つきをよくするコツ
オオデマリは自然のままに伸ばした方が、花付きがよくなるという特徴があります。そのため剪定も枯れた枝や混みあった枝、古い枝を除去する程度にとどめましょう。オオデマリの花芽は7月~8月ごろにつくことから、秋以降の剪定も避けるようにします。
オオデマリの葉が枯れ始めた時の対策
オオデマリの葉が突然枯れはじめたらどうしたらよいのでしょうか?まずは原因を知ることから始めましょう。オオデマリの葉が突然枯れはじめる原因と対処法をご紹介します。
考えられる原因
オオデマリが枯れる原因にはいくつかありますが、病気や虫の害がないときには根腐れが考えられます。根腐れが起こる原因としては、水のやりすぎのほかに、肥料の与えすぎ、犬・猫のフンによる肥料過多、深植えによる根腐れを疑いましょう。特に鉢植えの場合は水のやりすぎに要注意です。受け皿に水がたまったまま放置しないようにしましょう。
対処法
オオデマリのサイズにもよりますが、最も効果的な対策としては、株を掘りあげて周囲の土をほぐしつつ、根の外周を5cmほどはさみで切り落とし、そのあと枯れた小枝や葉をすべて切り落としてから植え替える、という方法がおすすめです。発根を促すメネデールを与えるのも効果的です。無事新しい根が生えてくれば復活してくれます。
まとめ
オオデマリは丈夫で、よほどの寒冷地でもなければ冬越しも楽な華やかな花木です。秋の紅葉も美しく、庭のシンボルツリーとして寄せ植えの花壇とのコントラストを楽しむのもよいでしょう。手も掛からず華やかなオオデマリを、あなたの家の庭に植えてみてはいかがでしょうか?
出典:写真AC