オオデマリの概要
オオデマリ(大手毬)は、初夏に開花するスイカズラ科の植物です。愛らしい花姿や、樹形が自然に整うため剪定作業が楽なことなどから、初心者でも育てやすい花木として人気があります。名前の由来は、小さな花が丸い形に集まった形状が、手鞠を思わせる様子からです。花色は白が一般的ですが、ピンク色の花を咲かせる品種もあります。
オオデマリの別名は「テマリバナ(手毬花)」といいます。由来はオオデマリと同じく、手鞠を連想させる花形からきています。
オオデマリの基本データ
学名 | Viburnum plicatum var.plicatum |
科名 | スイカズラ科(レンプクソウ科) |
属名 | ガマズミ属 |
別名 | テマリバナ(手毬花) ジャパニーズ・スノーボール(Japanese snow ball) |
原産地 | 日本 |
草丈・樹高 | 3m~4m |
開花時期 | 5月~6月 |
花色 | 白、ピンク |
オオデマリの特徴
特徴①花に見える部分は花ではない
小さな花が集まった花姿が印象的なオオデマリですが、正確にいうと花ではありません。花びらのように見える部分は「装飾花」といって、ガクが変化したものです。また、オオデマリは、本来オシベやメシベを持つ「両性花」と呼ばれる部分も装飾花に変化しているため、結実しないという特徴も持っています。
花姿が似ているアジサイも、花に見える部分は装飾花なんだよ。
特徴②開花当初は緑色
オオデマリの花色というと白が一般的ですが、じつは、最初は緑色の花を咲かせます。開花が進むにつれて、次第に白に変化していくのです。この爽やかに変化する花色も、初夏に咲く花にふさわしいと人気があります。品種によっては、ピンク色の花をつけるものや、白からピンクに変化するものもあるため、好みや庭の雰囲気にあわせて選びましょう。
特徴③秋には紅葉する
オオデマリは落葉低木です。このため、秋になると紅葉する特徴を持っています。自然に樹形が整う植物のため、剪定などの手入れを気にせず、気楽に楽しめますよ。初夏の開花時期、秋の紅葉と、季節の変化を楽しめる点も人気が高い理由の1つです。
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出典:写真AC