トラディスカンティアの種類・品種
種類・品種①トラディスカンティア・フルミネンシス
トラディスカンティアのなかでも、もっともポピュラーな種類です。緑色に淡い黄色、または白の斑模様が入ります。園芸品種が多いです。斑模様が覆輪だったり、縞模様だったりするなどと、葉によって異なっている「バリエカータ」、「胡蝶の舞」「初冠雪」などの別名を持つ「メイデンズ・ブラッシュ」、黄緑色の葉が爽やかな「ライム」など、人気の高い品種もあります。
種類・品種②トラディスカンティア・シラモンタナ
株全体が白い綿毛に覆われているという、変わった特徴を持つトラディスカンティアです。葉が多肉質であるため、多肉植物として扱われることもあります。白い綿毛に覆われている様子から、「白雪姫」「ホワイトベルベット」とも呼ばれています。トラディスカンティアの種類のなかでは耐寒性があり、暖地なら地植えや戸外での冬越しも可能です。地上部分は枯れますが、春になれば新芽を出して葉を茂らせます。
種類・品種③ゼブリナ
南アメリカ~メキシコを原産とするトラディスカンティアの仲間です。現在はトラディスカンティア属の植物とされていますが、以前はゼブリナ属に分類されていました。このため花屋やホームセンターなどでは、「ゼブリナ」の名前で流通していることが多いです。紫色が入る華やかな葉色と、ラメのようにキラキラした葉が美しく、高い人気を誇ります。性質も強健で、育てやすい品種です。
トラディスカンティアの育て方
ここからは、トラディスカンティアの育て方について紹介します。熱帯~温帯地域を原産とするトラディスカンティアは、耐暑性に比べるとやや耐寒性が低い植物です。しかしそれ以外では、これといった問題点はありません。病気などにも強く、丈夫で育てやすい植物です。暖地なら、地植えにしてグラウンドカバーにできますよ。育て方のポイントをしっかり押さえて、より美しく健やかに育てましょう。
育て方①栽培環境・置き場所
日当たり
トラディスカンティアは、日当たりのよい場所で育てるのが基本です。日当たりが悪いと茎が徒長して葉が少なくなったり、葉色が悪くなってしまったりするなどと、生育に悪影響が出ます。ただし強い直射日光に当たると葉焼けを起こし、最悪の場合枯れてしまいます。鉢植えの場合は、明るめの半日陰を置き場所に選びましょう。地植えの場合は、遮光ネットなどで日差しを和らげます。
鉢植えの置き場所は、春や秋は日当たりのよい場所、夏は半日陰、冬は室内の日当たりのよい場所がおすすめです。
トラディスカンティアの耐寒気温は、品種にもよるけど3℃~5℃くらいなんだ。でも霜の降りない暖地なら、室外での冬越しも可能だよ。
用土
トラディスカンティアは、水はけがよい用土を好みます。赤玉土(小粒)6:腐葉土4の配合で作った用土がおすすめです。ハンギングバスケットなど吊り鉢にしている場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土2:パーライト2の配合で軽量化した用土を使いましょう。作るのが面倒な場合は、市販の観葉植物用土や、ハンギングバスケット用の培養土でもOKです。
トラディスカンティアを地植えで育てる場合は、植え付ける前に庭土に堆肥や腐葉土を混ぜ込んで、水はけをよくしようね。
育て方②植え付け・植え替え
トラディスカンティアの植え付けは生育期にあたる春~秋、時期でいえば4月~10月の間です。鉢植えの場合は、1年~2年に1回のペースで植え替えます。根の成長が早く根詰まりを起こしやすいため、株や根の様子を普段からよく観察しましょう。植え替えの適期は植え付けと同じですが、最適期は5月~7月です。可能ならば、この時期に植え替えましょう。
植え替えの際の注意点
前にも触れたように、トラディスカンティアは根の成長が早い植物です。植え替える際は、元の鉢よりも一回り~二回り大きな鉢を用意しましょう。元の鉢から引き抜いた株は、根についた土を1/3くらい落としてから、新しい鉢に植え替えます。
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出典:写真AC