育て方③水やり
ツユクサ科の植物であるトラディスカンティアは、水を好む植物です。一方で、水が多過ぎると貧弱な株になり、根腐れも起こしやすいという特徴を持っています。このため、春~秋の生育期は、土の表面が乾いてから、水をたっぷりと与えるのが基本です。反対に生育が鈍る冬の時期は、乾燥気味に管理するのがコツです。土が乾いてから2日~3日後に水やりしましょう。
育て方④肥料
トラディスカンティアは、あまり肥料を必要としません。春~秋の生育期間中に、少量の肥料を施せばOKです。肥料のやり方は、2カ月に1回のペースで緩効性化成肥料を与える、もしくは1週間~10日に1回のペースで、即効性の液体肥料を与える方法の2種類があります。好きな方法を選びましょう。
育て方⑤冬越し
トラディスカンティアは耐寒性がやや低く、冬の寒さは苦手です。成長も鈍ります。水やりを控えて乾燥気味に管理しましょう。鉢植えの置き場所は室内の日当たりのよい場所が基本ですが、霜の降りない暖地なら地植えや室外でも冬越しは可能です。霜や寒風の当たらない場所で、乾燥気味に管理しましょう。霜や寒風に当たると、枯れなかったとしても、春に芽が出にくくなるため注意が必要です。
育て方⑥剪定・切り戻し
剪定の適期は生育期
トラディスカンティアの剪定・切り戻し作業は、生育期にするのが基本です。斑模様が消えた葉の除去や、伸び過ぎた茎葉の切り戻しが、剪定のおもな目的です。斑模様が消えた葉を放置していると、どんどん増えて斑入りの葉がなくなってしまい、観賞価値が大いに下がってしまいます。早急に茎の付け根まで切り戻しましょう。
斑模様のない葉を剪定した後は、栽培環境が悪くなっていないか、確認してみてくださいね。
間引き剪定
トラディスカンティアは成長が早いため、放っておくと茎葉が伸び過ぎて、風通しが悪くなってしまいます。風通しの悪さは、病気や害虫が発生する原因の1つです。このため、茎葉の間引き剪定をします。伸び過ぎた茎葉を切り戻して、株をスッキリさせましょう。剪定のコツは、全体のバランスを見ながら切り戻し、形を整えていくことです。
思いきった仕立て直しもあり
成長が早いトラディスカンティアは、茎葉が伸び過ぎると株元の葉が枯れ落ちて、株全体のバランスが崩れてしまうことがあります。この場合は、株をバッサリと短く切り戻して仕立て直しましょう。生育中の健康な株なら、すぐに新しい芽を出しますよ。切り戻した茎葉を挿し木にして、新しい株を作るのもおすすめです。
育て方⑦病気・害虫対策
トラディスカンティアの生育期間中は、灰色かび病や苗腐病に注意しましょう。定期的な薬剤散布や栽培環境を整え、間引き剪定などで株を整理して通気性のよさを維持すれば、病気の発生は予防できます。発生した場合は、病気にかかった部分を除去し、薬剤で消毒しましょう。害虫はカイガラムシやハダニが発生する可能性があります。こまめに株をチェックし、発見次第薬剤散布や捕殺で駆除しましょう。
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先祖返り以外にも、水や肥料のやり過ぎや日当たりの悪さなどが原因で、斑入りの葉がなくなってしまうことがあるんだよ。