セイヨウオトギリソウの育て方【プランター編】
地植えよりも初心者に向いているのが、プランターでの栽培です。プランター栽培なら枠植えで栽培区域をつくる必要もありませんし、ベランダなど小さなスペースにも適しています。なお基本的な栽培方法は地植えと同じですが、プランターの場合は栽培スペースが限られているのでこまめな手入れと管理が必要です。
①プランター選び
土の中に根を広く張るセイヨウオトギリソウなので、プランターで栽培する場合は十分な大きさがあるものを選ぶのがポイントです。なお地上に伸びる葉や茎も横に広がりやすいので、1つのプランターに1株(または2株)を目安にしましょう。
小さなプランターならコンパクトに成長
ハーブの収穫量を増やすには大きめのプランターで栽培するのが基本ですが、観賞用としてコンパクトなサイズにしたい場合は、小さなプランターを使うと管理がしやすいです。ただし小さなプランターで栽培する場合は、こまめに剪定してボリュームを抑える作業が必要になります。
②用土
プランターの場合は鉢の底に穴があいているので、水はけのよい用土を意識するよりも水持ちのよい用土を重視した方がよいです。なお用土を選ばず成長する植物なので、赤玉土に腐葉土や肥料をミックスさせるとよいでしょう。初心者は、花やハーブの培養土に赤玉土を混ぜてもOKです。
③種まき
プランター栽培では、日当たりの条件で種まきの時期を判断するのがポイントです。地植えと同じく春・秋の2回行えますが、日当たりのよい置き場で栽培する場合は、水切れ防止のために気温が低くなる9月~10月の種まきがよいでしょう。
苗の植え付けの場合
プランターでの苗の植え付けも、地植えの植え付けとポイントは同じです。株根を崩さないように取り出したら準備した用土に植え付け、軽く土をかぶせてから水やりをします。なお植え付けしてから根付くまでは、半日陰の風通しのよい場所に置いて管理しましょう。
④水やり
セイヨウオトギリソウは多くの根を持っているので、水切れを起こさないようにプランターの底から水が出てくるまでたっぷりと水やりします。なお水やりのタイミングは、土の表面が乾燥したときでOKです。ただし半日陰で栽培する場合は、水やりをしすぎるとさび病が起こりやすくなるので注意しましょう。
開花時期の水やりに注意
セイヨウオトギリソウは、開花時期になると吸水のスピードがアップします。そのため開花時期の6月~8月は、生育期よりも水切れがおこりやすいです。ただしいつでも土が湿った状態だと病気の原因になるので、株の状態をチェックしながら水やりの回数を増やすようにしてください。
⑤剪定
スペースが限られているプランターでは、草丈が20cmを超えた頃から剪定をしながら管理します。セイヨウオトギリソウは剪定することによって風通しがよくなるだけでなく、剪定した部分から新しい枝が出やすくなるため、ボリュームのある美しい形に仕上がります。