ハイドランジアの育て方
紫陽花は育て方が簡単で初心者でも花を咲かせられます。鉢植えを購入したときの植え替えのコツや、花が終わったあとの剪定の仕方など、育て方をご紹介しましょう。紫陽花の学名であるハイドランジアとは日本語で「水の器」という意味を持ちます。それほど水分が好きな植物です。水やりも大切なポイントになります。コツを覚えて毎年きれいな花を咲かせましょう。
育て方①苗の選び方
紫陽花の苗は花が多く、葉がピンとしていて元気のよいものを選びましょう。花が多いと次の年もたくさん花をつけます。葉のつやはある種類とない種類がありますので特に関係ありません。グリーンアジサイはファイトプラズマという病原菌で「葉化病」に感染させて、葉のような濃い緑にしているため避けたほうが無難です。地植えすると青やピンクになります。
- 他の植物にもある病気です。感染経路がわからないので伝染する可能性もあります。グリーンアジサイを栽培するときは他の植物と離して管理しましょう。
ボタニ子
育て方②用土
紫陽花は用土は特に選びません。市販の花や野菜の用土で大丈夫です。自作するときは赤玉6に腐葉土4を混ぜましょう。紫陽花専用の用土を置いているホームセンターもあります。病気に強い植物ですが、必ず新しい土に植え付けてください。HPは地植えの場合雨で弱酸性になるのであまり気にする必要はありません。鮮やかなピンクを保ちたい場合は石灰を混ぜます。
育て方③水やり
紫陽花は水を好む植物です。乾燥には強くありません。自生している場所が山や林のなか、川沿いなのも水分が多いためです。水やりは地植えは植え付けたあと1週間くらいは毎日あげますが、それ以降は雨で保水できます。夏にあまりにも日照りが続くようであれば葉の状態をみて水やりしましょう。鉢植えは頻繁な水やりが必要です。土が乾燥する前に水やりしてください。
ボタニ子
底面給水の鉢を使うと水やりの回数が減って楽ね。冬になったら普通の水やり方法に戻しましょう。
育て方④肥料
紫陽花は1年に2回、速効性と緩効性の肥料をあげてください。8月以降の花芽が育つ時期は比較的短期間で成長を促したいので速効性の肥料をあげます。花を咲かせてくれてありがとうのお礼の肥料です。12月~1月にかけてあげる肥料は緩効性化成肥料にしましょう。冬の間に栄養分を補給して翌年、大きく立派な葉を育てるためなのでゆっくり効く肥料がいいです。
育て方⑤植え替え
鉢植え
紫陽花は苗を買ってきたら必ず鉢に植え替えます。真冬や真夏をのぞけば季節は問いません。市販されている鉢植えは花とのバランスを考えて小さな鉢に植えてあるので、根づまりして枯れる可能性があります。紫陽花はよく育つ植物なので1回りか2回り大きい鉢に植え替えましょう。小さな鉢で命の危機を感じると子孫を残そうと、花をたくさん咲かせようとするという説もあります。
地植え
紫陽花は大きくなるので地植えがおすすめです。梅雨の季節に鮮やかな花を庭で愛でられますので気分も華やぎます。地植えの場合、特に水やりは必要ありません。植え替えてから1週間はしっかり水やりしますがそれ以降は雨でしのげます。日照りのときだけ水やりしてください。植え替える場所は西日があたらない明るい半日陰で、冬に強風が吹きつけない場所にしましょう。
育て方⑥剪定
紫陽花は花が咲いていても7月末日までに剪定しましょう。8月~4月までは花芽が育つ時期なので花芽を剪定してしまうと翌年咲かないです。今年咲いた枝の2節下から剪定してください。株を小さくしたい場合はばっさり剪定しますが、翌年花は咲きません。剪定しないと枯れた花のすぐ下の花芽がのびて翌年非常に大きくなります。好みにあわせて剪定してください。
ボタニ子
剪定しないと倍々で花が咲き続け、ものすごく大きな株になるわ。剪定した方が株の形がきれいだからおすすめよ。切った花は花瓶で楽しんで。
育て方⑦挿し木
紫陽花は基本的に1本の樹なので株分けはしません。株分けよりも簡単な挿し木がおすすめです。花を落として剪定した枝2節(15cm~20cm)を切れ味のよいカッターかはさみで斜めに切り、発根剤を少しふくませた水で1時間~2時間水あげします。葉は1/3に切り、挿し木用の用土に植え水を切らさないように日陰で管理しましょう。根が出たら鉢に植え替えます。
育て方⑧冬越し
紫陽花は落葉低木なので、冬は葉が全部落ち枝だけになります。基本的に耐寒性のある植物ですが、植え付けるときには北風が1日中当たる場所は避けましょう。1日中寒風吹きすさぶ場所にあると、花芽が枯れることがあります。鉢植えの紫陽花は春~秋ほどではないですが、土が乾いたら水やりが必要です。地植えの紫陽花は特に冬越しに必要な準備はありません。
育て方⑨かかりやすい病気
紫陽花は比較的病気に強い植物ですが、全く病気にかからないわけではありません。輪班病、斑点病、褐班病、斑紋病、うどんこ病などがかかりやすい病気です。どの病気も風通しが悪く、蒸れが原因で発症します。風通しのよい場所での管理が予防策です。紫陽花は葉が大きいので病気の発見も早くできるでしょう。見つけしだい薬剤を散布して広がらないようにします。
アジサイアナベルみたいな淡いグリーンは大丈夫よ。グリーンアジサイもきれいだから室内で観賞しましょうね。