シナノスイートの特徴
「つがる」と「ふじ」を親に持つ「シナノスイート」には魅力がたくさん詰まっています。りんご嫌いな人でも、「シナノスイートは好き」といわしめてしまうその秘密に迫りましょう。
特徴①甘みを強く感じる
シナノスイートの糖度は14~15度とほかのりんご品種とさほど変わりません。しかし、口にするととても甘く、もっと糖度が高いように感じます。その秘密は「酸度の低さ」。ほかのりんご品種と比べて、酸度(酸っぱさ)が少ないため、甘みを全面に感じます。シナノ「スイート」と名前が付けられたのもうなづけますね。
特徴②食感が柔らか
りんごの産地、長野県では実にさまざまな品種が店頭に並びます。品種を選ぶポイントとして重視されるのが実は「食感」です。固くパリっとした食感から、柔らかな食感までさまざまです。シナノスイートはやわらかな食感の部類に入り、これがお年寄りや子供たちから支持されています。
特徴③果汁たっぷり
シナノスイートの3つめの特徴は、まるでジュースのように果汁をたっぷり含んでいることです。甘く酸味の少ない味わいがたちまち口中に広がります。やわらかい果肉もその味わいに一役買っています。
シナノスイートと他のりんごとの違い
ここまでシナノスイートの特徴をご紹介してきました。そうなると気になるのが多品種との違いでしょう。長野県民は自分のお気に入りのりんごの品種がみんなあるようです。他の品種の特徴をご紹介しながら、シナノスイートとの違いを見てみましょう。
①ふじ
「ふじ」の特徴
シナノスイートの親にあたる「ふじ」の最大の特徴は「蜜」がたっぷり入ることでしょう。甘みと酸味のバランスがよく、いつまでも歯ごたえのある「シャキ」っとした歯ごたえが人気です。国内流通量1位の大人気品種です。
「ふじ」とシナノスイートの違い
「ふじ」が酸っぱくて食感が固いと感じる人には、やわらかく酸味の少ないシナノスイートがおすすめです。逆に、パリッとした歯ごたえのある食感が好きな人は「ふじ」がよいでしょう。
②サンふじ
「サンふじ」の特徴
「サンふじ」の特徴は、甘みとコクがしっかりあることでしょう。袋掛けをせず、収穫を迎えるまでたっぷりと太陽の日差しを浴びて育てられているため「りんご本来」の味がすると人気です。
「サンふじ」と「シナノスイート」の違い
コクがあり、濃いりんごジュースのような味わいが好きな方にはサンふじがおすすめです。ふじよりもサンふじの方が蜜がより多く入るともいわれているため、贈答用にも人気です。甘いながらもさっぱりとした上品な味わいがよいという方にはシナノスイートがよいでしょう。
「ふじ」と「サンふじ」の違いは「袋掛け」
「ふじ」と「サンふじ」と似た名前ですが、実はこの両者の違いは育て方にあります。「サン」は「太陽(sun)」を意味し、袋掛けをせずに育てます。一方、「ふじ」はある程度大きくなった後は虫や傷除けのために袋掛けします。収穫期まで日差しをたっぷり浴びた「サンふじ」は甘さとコクが際立ちます。ただし、雨風にもさらされるので皮が分厚くなります。
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