ボタンとは
ボタンは、美しい女性を形容する言葉「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」にも登場するほど美しさの象徴と認識されています。4月~6月の開花期には庭が一気に華やぎますね。今回は栽培のコツをこまかく解説するので、ぜひ参考にしてください。まずは基本情報からみていきましょう。
ボタンの基本情報
学名 | Paeonia suffruticosa |
科名・属名 | ボタン科ボタン属 |
分類 | 落葉低木 |
原産地 | 中国北西部 |
開花期 | 4~5月 |
花色 | 赤・白・ピンク・オレンジ・黄・紫・絞り・複色 |
花弁 | 一重・八重・千重・万重 |
原産地は中国
ボタンは中国で、最初は薬用として栽培されるようになり、5世紀ごろからは観賞用としても用いられるようになりました。8世紀ごろ日本に渡ってきた当初は薬草植物として扱われていましたが、園芸用としても楽しまれるようになり江戸時代にはさまざまな品種がつくり出されました。しかし、現在育てられているのは明治時代以降に開発されたもので、江戸時代のものは実在しません。
特徴
開花時期は2種類ある
ボタンには春咲きの春牡丹と、春と初冬に2度開花する種類があります。園芸用として一般によく出回っているのは春咲き品種です。二季咲き品種は、初冬に小さめの寒牡丹をつけます。また、冬牡丹という名前も聞いたことがあるかもしれませんが、冬牡丹は春牡丹を人工的に冬に咲かせたものです。
多くの苗はシャクヤクが台木
一般に入手できるボタンは、シャクヤクが台木につかわていることが多いです。種まきから開花まで時間がかかったり、台木にしても生育が悪かったりするボタンより、成長のはやいシャクヤクを台木にする方が生産効率がよいのですね。しかし、そうして育った花は弱く、台木になっているシャクヤクが枯れる一因にもなるため、接ぎ木の部分を深く植えてボタンに根を出させる必要があります。
ボタニ子
次のページでボタンの育て方について詳しく紹介します。