ゴーヤの育て方④日々の管理
おいしいゴーヤを収穫するためには、日々の管理が欠かせません。ゴーヤは野菜の中では比較的手間のかからない野菜ですが、つるの誘引や摘心などの作業が必要となります。
摘心と誘引
ゴーヤの親づるは、子つるに比べて実がならないことが多いです。そのため本葉を5~6枚残して、親づるの先端を摘み取って摘心します。その後、伸びてきた子つるを2~3本ネットに誘引したら、それ以外の子つると孫つるも摘み取ってください。摘心せずに放任栽培すると、収穫量が減ってしまうため注意しましょう。
水やり
ゴーヤは、果菜類の中でもとくに水をほしがる野菜で、水が不足すると果実の成長が悪くなってしまいます。畑で育てる場合は、基本的に雨水だけでも大丈夫ですが、晴れの日が続き、土が乾燥するようであれば水やりをしてください。
追肥
ゴーヤの花が咲いたら、月に2回ほど追肥してください。肥料が不足すると、実がならない可能性があります。1株あたり化成肥料を30gほどを株もとにまきましょう。晴れの日が続く場合は、水やりもかねて液体肥料を与えるのも効果的です。
病害虫対策
ゴーヤは非常に丈夫な野菜で、無農薬で栽培することが可能です。しかし、育て方によっては病害虫が発生してしまうこともあるため、適切な栽培を心がけましょう。万が一病害虫が発生した場合は、市販の農薬を使用してなるべく早めに対処してください。
ゴーヤの育て方⑤収穫
ゴーヤの収穫は、種まきから約2カ月後から始まります。実ったゴーヤを収穫するのは、家庭菜園での大きな喜びでしょう。
収穫のタイミング
ゴーヤの収穫サイズや時期は品種によって異なるため、タネ袋や苗の名札の解説を参考にしてください。一般的な中長品種では10~20cmが採りごろです。採り遅れると皮が橙色に変色し、最終的に実が割れてしまいます。採り遅れに注意しましょう。
採りすぎた場合
ゴーヤは最盛期になると次から次へと実ができて、毎日のように収穫できます。ときには食べきれないほど収穫できることもあります。そんなときは使いやすい大きさにカットして冷凍庫で保存しましょう。炒め物や汁物には解凍せず凍ったまま使用できて便利です。
採り遅れた場合
ゴーヤを取り遅れてしまった場合は、本来の調理ができません。熟した種の周りはゼリー状のものでおおわれますが、このゼリーは甘くフルーツのように食べられます。また、種は炒って食べるとカリカリとしたナッツのようになり、サラダのトッピングやおつまみにもおすすめです。スーパーなどでは手に入らないため、あえて完熟させるのも家庭菜園ならでの楽しみ方の1つです。
グリーンカーテンとしての育て方
ゴーヤは長いつるを伸ばし、葉をたくさんつけます。そのため、ベランダなどのグリーンカーテンとしても人気があります。グリーンカーテンとして育てる場合は、プランターで鉢植えにして育てるのが一般的です。
プランターの大きさ
ゴーヤはつるが非常に高く伸びます。安定するように土台となるプランターはなるべく大きなサイズのものを用意してください。市販されているプランターのサイズは限られているため、ベランダや窓の大きさによっては複数のプランターを使用しましょう。
用土
用土は市販の鉢植え栽培用を使用しましょう。畑の土などを使用すると水はけが悪くなり、病害虫の原因となります。市販の用土であれば、あらかじめ肥料も入っていて、手軽に栽培を始められます。
苗の植え替え
ゴーヤをグリーンカーテンとして育てる場合は、種を直接まくこともできますが、苗を育ててプランターに植え替えたほうが育てやすいです。育苗方法は畑で育てる場合と同じで、暖かくなるまで部屋の中で育てると安心です。暖かくなってきたらプランターに植え替えましょう。
誘引
グリーンカーテンとして栽培する場合は、ネットにまんべんなくつるをはわせる必要があります。摘心してしまうとその先が伸びずに歯抜け状態になってしまうため、摘芯はせずにネット全体につるが行き渡るように誘引しましょう。また、つるをはわせるネットは、ベランダの大きさにあわせたサイズのものを使用してください。
水やり
プランターは容積が狭く、土の量が限られていて保水量も少なくなります。そのため、朝夕の2回水やりをしてください。乾燥防止として、土の上に藁を敷くのもおすすめです。
追肥
市販の鉢植えの用土であれば、あらかじめ肥料が入っています。しかし、用土によって肥料の量が違います。ゴーヤはたくさんの肥料を必要とするため、場合によっては追肥が必要です。用土の袋の説明書きを参考にして、必要であれば化成肥料などを追肥してください。
収穫
ゴーヤはグリーンカーテンとして育てても、実の収穫ができます。摘心をしないため多少の量は減りますが、適切な大きさに成長したら収穫しましょう。樹上で完熟させすぎると自然落下してしまい、ベランダが汚れてしまうので注意してください。
まとめ
ゴーヤの育て方のコツは摘心と誘引です。最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまえは簡単です。また病害虫にも強く、ほかにはそれほど手間もかからず育てられて、家庭菜園初心者の方にもおすすめです。ぜひ、栽培にチャレンジしてみてください。
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