カカオってどんな植物?
基本情報
和名 | カカオ(加加阿) |
別名 | ココアノキ カカオノキ |
学名 | Theobroma cacao |
英名 | Cacao Theobroma cacao |
科 | アオイ科 Malvaceae |
属 | カカオ属 Theobroma |
形態 | 常緑樹 |
樹高 | 4.5~12m |
名前の由来
カカオの属名”Theobroma(テオブロマ)”は、ギリシャ語で「神の食べ物」を意味します。種名"Cacao(カカオ)”は、古代アステカの言語で”Cacahuatl(カカワトル、カカオの実)”に由来します。アステカではカカオは神に捧げられた「聖なる飲み物」で、薬用しても使われました。
カカオ豆の効果・効能
カカオ豆に含まれる成分
古くから薬用として使用されてきたカカオ豆には、体や心に有用な栄養素が豊富に含まれます。40~50%の脂肪分は薬用としても使われます。そのほかの栄養素はカカオポリフェノール、カカオプロテイン、テオブロミン、食物繊維などです。
効果・効能①イライラをおさえる
カカオに含まれる「テオブロミン」という成分には、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの働きを助ける作用があるとされます。ちょっとしたことでイライラする、ストレスに負けそうなときに、カカオ豆のパワーを借りて心を落ち着かせましょう。
効果・効能②抗酸化作用
カカオ豆はカカオポリフェノールが豊富で、体に有害な活性酸素を除去する、紫外線のダメージから皮膚を守るなどの効果が期待できます。
効果・効能③便秘の予防と解消
カカオ豆は不溶性食物繊維「リグニン」が豊富なので、便量を増加させて便秘の予防と解消つながるといわれます。便通がよくなるため、肥満の解消も期待できるでしょう。
カカオ豆の使い方
使い方①手作りチョコレート
チョコレートを手作りするならカカオパウダーを使うのがおすすめです。カカオパウダーはカカオ豆を発酵、乾燥させた状態で粉砕してパウダー状にしたものです。焙煎していないため熱に弱いビタミンやミネラルが残っていて、ヘルシーなケーキやスムージー作りにも最適です。通販でチョコレートを手作りできるキットも販売されていますよ。
使い方②トッピング
カカオ豆を粗く砕き、外皮と胚芽を取り除いたものがカカオニブです。糖分を含まないので甘みはなく、カリカリとした食感がグラノーラやアイスクリームのトッピングに使えます。焙煎カカオ100%でポリフェノールが豊富なスーパーフードとして注目されています。
オーガニックカカオニブ
オーガニックカカオニブ
参考価格: 1,955円
カリカリした食感が魅力のオーガニックカカオニブは、有機栽培のカカオ豆を使用していて通販でも人気です。スムージーや焼き菓子に加えたり、シリアルにドライフルーツと一緒に加えたりとさまざまな楽しみ方ができます。ヘルシーなスナックとしてそのまま食べるのもおすすめです。
おすすめ度 | ★★★★★ |
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価格 | 1,995円 |
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使い方③調味料
カカオは調味料にも使えます。カカオのパルプ(白い果肉)を使って作ったカカオビネガーは、チョコレートやカカオの風味を残したフルーツビネガーです。料理やスイーツとも相性がよく、そのままでもおいしく飲めます。
ピュアカカオビネガー
ピュアカカオビネガー
参考価格: 972円
ピュアカカオビネガーは、カカオの果実からできたお酢です。調味料やドレッシング、チョコレートアイスなどスイーツのソースとしていろいろな使い方が楽しめます。価格がお手頃なのも魅力です。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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価格 | 972円 |
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使い方④ドリンク
ドリンクにはココアパウダーを使いましょう。ココアパウダーをお湯で溶かし、砂糖やミルクを加えたものがおなじみのドリンク、ココアです。ココアパウダーはカカオ豆の胚乳部分を粉砕・焙煎してすり潰し、脂肪分を取り除いた後に乾燥させパウダー状にしたものです。
使い方⑤薬用軟膏
カカオバターは皮膚を保護し、やわらかくするエモリエント効果が期待できます。カカオ豆に含まれる脂肪分はカカオバターと呼ばれ、食用としてはもちろんヒトの体温で溶ける性質から、薬用軟膏や口紅などの化粧品などに使われます。
カカオ豆のヘルシーなレシピ
レシピ①ローチョコレート
材料(1~2人分)
- ダイスアーモンド(製菓用):1カップ
- カカオパウダー(無糖):大さじ2
- デーツ:3個
<コーティング>
- カカオパウダー:大さじ6
- ココナッツオイル:大さじ2~3
- ハチミツ:適量
作り方
- アーモンドとデーツをフードプロセッサーで細かく砕く
- 1とカカオパウダーをまぜ、指先でバットにしっかり押し固め、冷蔵庫で休ませる
- コーティング用の材料をあわせてまぜる(ココナッツオイルが固い場合は電子レンジで温める)
- 2のバットにコーティングを均一にのばし、再び冷蔵庫で冷やし固める
- 固まったら食べやすい大きさに切り分ける
おすすめレシピ②カカオニブグラノーラ
材料(1~2人分)
オートミール 150g
縦割りアーモンド 50g
ドライイチジク 30g
カカオニブ 大さじ2杯
蜂蜜 50g
バター(無塩) 30g
グラニュー糖 大さじ1/2杯
ココアパウダー(無糖) 大さじ1/2杯
作り方
- アーモンドは生の場合170℃のオーブンで7~8分焼く
- ドライイチジクは食べやすい大きさに切る
- ボールにオートミール、アーモンド、イイチジク、カカオニブ、シナモンパウダー、ココアパウダーをまぜる
- 鍋にグラニュー糖、蜂蜜、バターをいれ、弱火にかけてとけたら、3のボールにまわしいれる
- オーブン皿にオーブンシートを敷き、4を平らにならす
- 150℃で約15分焼き、まぜて再び15分焼く
- 6を繰り返し、計約60分焼き完全に乾燥したら冷ましてできあがり
カカオ豆の品種
カカオ豆には大きく3つの品種があり、味は、品種のほか栽培地の土壌や気候などによって異なります。チョコレートの味や風味によってブレンドされ、メーカー独自の風味に調整されます。では、カカオ豆の品種による違いを見ていきましょう。
フォラステロ種
カカオ豆栽培の主流と呼べるのがフォラステロ種(FORASTERO)です。フォラステロ種は病虫害に強く成長が早いうえ、栽培が簡単という特徴があります。主に東南アジアや西アフリカなどで栽培され、果実は成熟すると黄色くなり、扁平な豆は強い苦みが特徴です。
クリオロ種
クリオロ種(CRIOLLO)は良質の豆で独特の香りをもち、ブレンド用に珍重されます。病虫害に弱く栽培が難しいため生産量も限られ、たいへん貴重な品種です。果実は成熟とともに赤または黄色に色づき、苦味が少ないのが特徴です。
トリニタリオ種
トリニタリオ種(TRINIDADIAN)は良質なブレンド豆として重要な品種で、クリオロ種とフォラステロ種の性質をあわせもつハイブリッド種です。主にベネズエラなどの中南米で栽培されています。
カカオの特徴
特徴①花
カカオの花は幹生花(カンセイカ)で、木の幹に淡黄白色の直径3cmほどの小さい花を直接つけます。開花時期は栽培地によって異なりますが、沖縄や小笠原諸島などの日本の栽培地での開花は5月以降です。
特徴②実
カカオは花と同じように、幹に直接果実をつけるのが大きな特徴です。長さ15~25cmほどのラグビーボールのような形の果実はカカオポッドと呼ばれ、6カ月ほどかけて成熟します。外皮の色は赤、黄、緑など品種によってさまざまです。
カカオ豆
カカオの果実カカオポッドは厚さ1cm以上もある殻でおおわれ、中にはパルプという白い果肉があります。パルプに包まれるように20~60個ほどの種子がはいっています。この種子がカカオ豆です。
特徴③生育できる環境が厳しい
カカオの木が育つ条件がそろう地域は、カカオベルトと呼ばれます。その条件は、熱帯地域で、赤道をはさんだ北緯20度~南緯20度の範囲内、高度が30~300m、年間平均気温27℃、年間降水量1000mm以上とかなり厳しいものです。これらの条件がそろい、排水のよい土壌のある環境は熱帯地域に集中します。
まとめ
カカオ豆は加工の仕方によってさまざまな使い方があります。カカオの健康と美容に役立つ取り入れ方も多様です。通販などを利用して上手にカカオを取り入れる方法を探してみてはいかがでしょうか。