山桜桃梅(ユスラウメ)の花言葉と育て方!剪定や挿し木のやり方は?

山桜桃梅(ユスラウメ)の花言葉と育て方!剪定や挿し木のやり方は?

山桜桃梅は梅に似た花とサクランボに似た果実が特徴的な植物です。「ユスラウメ」という特殊な読み方が印象的ですが、実は「山桜桃梅」の他にもいろいろな漢字表記があるのをご存知でしょうか。その他概要や特徴、育て方など、山桜桃梅に関するさまざまな情報をまとめてみました。

記事の目次

  1. 1.山桜桃梅(ユスラウメ)とは?
  2. 2.山桜桃梅の特徴
  3. 3.山桜桃梅の花言葉
  4. 4.山桜桃梅の育て方
  5. 5.山桜桃梅の増やし方
  6. 6.まとめ

山桜桃梅(ユスラウメ)とは?

出典:写真AC

山桜桃梅(ユスラウメ)は中国北西部、モンゴル高原、朝鮮半島などを原産とするバラ科の落葉低木です。主に庭木として扱われていますが、開花時期には梅や桜に似た愛らしい花をつけ、後にはサクランボに似た果実をつけることから、果樹として扱われる場合もあります。耐寒性も耐暑性もある上に、病気にかかりにくく育てやすいことから庭木として、とても人気の高い植物です。

山桜桃梅の名前の由来

山桜桃梅の名前の由来は諸説あります。主な説は、果実を収穫する際に枝をゆすって落とす、または風が吹くと揺れる様子から「ユスラ」と呼ばれるようになった説、もう一つは、原産地の一つである朝鮮では「移徒楽(イサラ)」と呼ばれていたのが、転訛して「ユスラ」になった説です。「ウメ」の部分は、梅に似た花を咲かせることに由来しています。

略称はユスラ(山桜桃/山桃桜)

出典:写真AC​​​​​

漢字表記と読み方は?

略称で「ユスラ(山桜桃/山桃桜)」と呼ばれることもあります。漢字表記だと山桜桃・山桃桜と複数ありますが読み方は同じで、どちらを使ってもOKです。ユスラウメと呼ぶ際にも、梅桃・山桜桃梅と、複数の漢字があてがわれています。ただし、「山桜桃」はユスラウメと読むこともあります。漢字表記が複数ある影響なのか、読み方に関しては意外とフリーダムです。

山桜桃梅の基本データ

学名 Prunus tomentosa
科名 バラ科
属名 サクラ属
別名 ユスラゴ、梅桃、山桜桃梅、山桜桃、山桃桜
開花時期 3月~4月
花色 白~淡紅色

山桜桃梅の特徴

出典:写真AC​​​​​​

赤い実と白い実をつける品種に大別される

山桜桃梅の特徴というと、サクランボに似た赤い実が真っ先に思いつきますが、白い実をつける「白実ユスラウメ」という品種もあります。両方植えて、紅白の競演を楽しむのもよいでしょう。サクランボに似た見た目を持つ山桜桃梅の果実ですが、味もサクランボに似て甘酸っぱいです。この点も特徴と言えるでしょう。収穫した果実は早めに生で食べるか、お酒やジャムにするのがおすすめです。

山桜桃梅の栄養は?

出典:写真AC 

山桜桃梅の果実に含まれている主な栄養成分には、クエン酸があります。クエン酸とは、かんきつ類やお酢に含まれている酸味成分で、疲労回復や免疫強化、ミネラル分の吸収を高める効果があるとされています。この他にも糖分や有機酸が含まれているので、お酒にして食前や就寝前に適量を飲めば、不眠症や低血圧、滋養強壮や疲労回復に効果があります。

栄養だけではなく薬効もある

山桜桃梅の種は、洗って乾燥させると「毛桜桃(モウオウトウ)」という生薬になります。適量を煎じて空腹時に服用すると、緩下、利尿、肩こり、手足のむくみ、便秘に効くと言われています。栄養だけではなく、薬効もあるということです。ただし、いくら体によくても摂り過ぎは逆効果にしかなりません。用法・用量をきちんと守って摂取することを心がけましょう。

山桜桃梅の花言葉

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山桜桃梅の花言葉は「郷愁」「ノスタルジー」「貴び」「輝き」です。これらの花言葉は、山桜桃梅の果実がツヤがあって宝石のように見えることと、山桜桃梅が庭木として人気が高いことに由来しています。子供の頃、住んでいた家の庭や畑に山桜桃梅が植えられていて、それを食べた思い出があるという方も少なくありません。ゆえに、山桜桃梅を見ると故郷の思い出が蘇ることから、この花言葉がつけられました。

山桜桃梅の育て方

出典:写真AC​​​​​​

山桜桃梅は1品種を植えるだけでも実をつけることができる上に、強健で病害虫にも強いので栽培は比較的容易です。樹高も2mから3mとそれほど高くならないので、果樹の入門用植物として、うってつけの植物と言えるでしょう。ここでは、山桜桃梅の育て方のポイントを紹介します。育て方のポイントをしっかりと抑えて、美しい花と美味しい果実を楽しみましょうね。

山桜桃梅の育て方:一年間の管理スケジュール表

行う作業 適期
開花時期 3月~4月
収穫期 6月~7月
植え付け・植え替え 12月~3月
剪定 11月~3月
肥料 2月~3月(鉢植えの場合は8月にも与える)

育て方のポイントその①:日当たりと場所

Photo by naitwo2

山桜桃梅を栽培する場所は、日当たりがよいことが絶対条件です。山桜桃梅は日当たりがよくない場所だと、実の付き方が悪くなってしまいます。多湿も苦手なので、水はけのよい土壌であることも重要です。

育て方のポイントその②:植え付け・植え替え

地植えの場合

適期は地植えも鉢植えも12月から3月です。まずは苗よりも一回り大きめの植穴を掘ります。掘り出した土には腐葉土と堆肥を混ぜ込んでおきましょう。穴の底に少し土を戻したら苗を置き、掘り出した土を入れていきます。土を入れ終わったら水をたっぷりと与えておきましょう。根付くまでは苗の安定と過度の乾燥を防ぐために、苗の横に支柱を立てて、株元には腐葉土や藁を被せておきます。

鉢植えの場合

まずは苗よりも一回り大きめの鉢を用意しましょう。1年生の苗なら、7号から10号くらいの鉢が目安です。水はけと通気性のよい土を好むので、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土か、市販の果樹用培養土を用意して植え付けます。水はけをよくするために、鉢底には鉢底ネットと鉢底石を敷いておきましょう。土を鉢の半分から1/3くらいまで入れたら、苗を置き、残りの土をかけて固定します。終わったら水をたっぷりと与えましょう。

植え替えの周期は?

植え替えは土の通気性をよくするため、鉢植えの場合は、それに加えて根詰まりを防ぐために行います。適期は山桜桃梅の落葉期にあたる2月から3月です。鉢の大きさや株の成長具合にもよりますが、周期は2年から3年に1回の割合で行います。

ボタニ子

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