プルメリアを挿し木で増やす方法！おすすめの時期や発根させるコツは？

プルメリアは、キョウチクトウ科プルメリア属の花木のひとつです。熱帯地域で広く植えらえている植物で、南国では幸福の象徴ともいわれています。南国では一年を通して花を咲かせるため、街路樹としても人気です。ぷっくりとした見た目がかわいらしい花は、フラダンスの首飾りで有名な「レイ」に使われたり、コサージュや髪飾りとして使われたりするなど、南国の日常生活に彩りを添えています。

挿し木用の枝葉は、プルメリアの枝を先端から20～30cmほど下で剪定し、下葉を取ったものを使用します。カットすると切り口から白い樹液が出るので、水できれいに洗い流してそのままひと晩水に浸け、水あげしておきましょう。その際に、樹液が直接肌につかないように注意してください。

プルメリアは成長が早い植物で、定期的に切り戻しを行う必要があります。その際に切り戻した枝を使用して挿し木にすると効率的です。

ひと晩経ったら枝を水から引き上げ、切り口をよくふきます。直射日光が当たらない風通しのよい場所で管理し、1週間ほど切り口をしっかりと乾燥させましょう。

育苗ポットや植木鉢などに用土を入れたものに、プルメリアの枝を切り口を下にして挿します。その際に、枝が10cmほど埋まるように植えつけていきましょう。用土は市販の草花用培養土や、水はけのよい観葉植物用の土がおすすめです。

植えつけが完了したら、土全体を湿らすように水を与え、風通しのよい明るい日陰で発根を待ちましょう。発根前の苗木は弱りやすいので、直射日光になるべく当てないように注意してください。水やりのタイミングは、土が乾燥してきたときです。鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。枝の先端に新芽が盛り上がってきたら成功です。発根まで約1カ月ほどかかるので、焦らず待ちましょう。

プルメリアは成長が早い植物なので、新芽が出た苗木はぐんぐん成長します。育苗ポットなどの小さめの鉢で苗木を育てている場合は、早めに植え替えましょう。苗木の植え替え時期は以下のとおりです。

上のチェックポイントにひとつでも当てはまったら、植え替えを行うタイミングです。

プルメリアの挿し木は、成長期の5～9月に行いましょう。特におすすめの時期は春の5～6月です。この季節はプルメリアの剪定・切り戻しのタイミングで、剪定した枝を挿し木で使うと効率よく増やせます。10月以降の気温が低い季節はプルメリアの休眠期に入るため、挿し木をしても発根しにくいです。挿し木は気温が高いうちに行いましょう。

プルメリアの挿し木を水あげし、乾燥させたあとに発根促進剤を切り口に塗布することで発根を促せます。成功率が上がるので、失敗したくないかたはぜひ取り入れてみてください。発根促進剤は園芸ショップやホームセンター、通信販売などで手に入ります。

プルメリアを剪定するときのハサミは必ず熱湯消毒などを行い、清潔なものを使用してください。ハサミを不衛生なまま使用すると、雑菌が切り口に入ってしまい、根腐れなどを起こす場合があります。

プルメリアの白い樹液は有毒なので、剪定のときに肌に直接触れないように注意が必要です。あやまって触れてしまうと、かぶれてしまったり、炎症を起こしてしまったりするなど皮膚障害が起きる可能性があります。万が一手についてしまった場合はすぐに流水でベタベタしなくなるまですすいでください。また、作業中はゴム手袋などを着用するとより安全です。

プルメリアは挿し木で簡単に増やせます。上手に発根させるには、5～6月の気温の高い季節に挿し木を行うことや、発根促進剤を使う方法がおすすめです。また、剪定するハサミは清潔なものを使用しましょう。初夏から秋にかけて鮮やかな花をつけるプルメリアは、見ているだけで元気がもらえます。ぜひ上手に増やしてみてくださいね。