ブーゲンビリアの特徴
ブーゲンビリアは中南米が原産地です。オシロイバナ科ブーゲンビリア属で常緑のつる性低木です。18世紀にフランスの探検家ルイ・アントワーヌ・ブーガンビルがブラジルで発見したため、彼の名にちなんで命名されました。季節では夏の暑さに強く冬の寒さには弱いのですが、コツさえつかめば比較的手軽に育てられることから人気の植物です。
ブーゲンビリアとブーゲンビレアの違いは?
ブーゲンビリアとブーゲンビレアという呼び方の違いがありますが、英語名の発音や表記のとらえ方が違うだけで同じものです。英語表記をローマ字読みすると、「Bougainvillea」はブーゲンビレアとなるためこう呼ばれることがあるのですが、現在ではブーゲンビリアが一般的です。
ブーゲンビリアの基本的な性質
ブーゲンビリアは季節よって変化する日照時間に影響されます。日が短くなると花を咲かせる短日性植物なのです。四季咲きから冬咲きまであり、季節を通して楽しめる豊富な品種があるのが特徴のひとつです。熱帯が原産で夏の紫外線を非常に好み、年2回ほど花を咲かせてくれますので、季節を通して花を楽しめます。
ブーゲンビリアの花は苞葉
ブーゲンビリアは鮮やかな花色が特徴ですが、実は花びらに見えるのは芽やつぼみを包むように覆う葉の一種です。苞葉や苞と呼ばれます。花は苞葉の中央にある小さな白い3つの部分です。ポインセチアやヤマボウシも同じように葉の一部が色をつける特徴があります。この記事では、苞葉を一般的に呼ばれているように花・花びらと表記します。
ブーゲンビリアの花言葉
ブーゲンビリアの苞葉の色は鮮やかで形に躍動感があるため、原産地である熱帯の高揚感ももたらします。贈答品としての人気も高く鉢植えでの流通が多いのも特徴です。花言葉もポジティブなものがほとんどでまさに贈り物に最適といえます。苞葉の色別の花言葉もあります。
ブーゲンビリアの花言葉には、情熱、魅力、熱心、あなたは魅力に満ちている、秘められた思い、あなたを信じます、あなたしか見えない、ドラマチックな恋などがあります。色別の花言葉もまとめてみました。
- 赤…情熱・あなたしか見えない
- ピンク…あなたは魅力に満ちている
- 白…熱心・あなたは素敵
ブーゲンビリアの種類
ブーゲンビリアの原種
多くの品種があるブーゲンビリアですが、グラプラ、スぺクタビリス、ペルビアナの3つの原種を品種改良して作り出されています。他に、この3原種を交配して生まれたバッティアナ系とハイブリット系を加えた5つが主に流通している系統です。花の色は多彩でピンクや白、赤やオレンジなどがあり、バイカラーや八重咲きもあります。
ブーゲンビリアの代表的な品種
ブーゲンビリアのほとんどの品種は鉢植え向きです。おすすめはピンクレディー、ブライダルピンク、オレンジアイスなどです。地植えとしても用いられるのは、サンデリアナ、ミセスバッド、エリザベスアンガスなどです。初めて育てる場合は季節の影響を受けにくい、手入れのしやすい鉢植えからがよいでしょう。代表的な品種の特徴をまとめてみました。
ピンクレディー・ブライダルピンク
ピンクレディーはピンクと白のグラデーションカラーが際立つ美しい花をつける品種です。葉は丸みを帯びて濃緑です。ブライダルピンクは八重咲品種で、花の色はピンクレディーに近いグラデーションのかかった白とピンクになります。
オレンジアイス
透明感のあるオレンジ色の花が特徴です。葉に黄金色の斑があり、華やかさがあります。育てやすい人気の品種で、増やし方のコツさえつかめば彩り豊かな庭づくりに最適です。
サンデリアナホワイト
葉は斑入りで真っ白な小さめの花をつけます。寒さに抵抗性があり、0℃前後まで耐えられます。地植え可能なブーゲンビリアのなかで最も寒さに強く、九州なら地植えのまま越冬します。乾燥にも強く、育てやすい品種です。
ミセスバッド
花の色は深紅で大輪となります。最初のバッティアナ系品種(グラブラとペルビアナの交配種)とされていて、このミセスバッドからさらに多くの品種が作り出されています。深みのある紅い花びらが魅力的でファンの多い品種です。枝の数が増えにくい特徴があり、大鉢での栽培に向いています。
エリザベスアンガス
花の色は鮮やかな赤紫です。濃い緑の葉には光沢があります。寒さに弱いとされるブーゲンビリアにあって耐寒性が高いのはサンデリアナ品種と同等です。原産地では高さが7m以上になります。もっともポピュラーな品種のひとつです。
次のページでは、ブーゲンビリアの育て方と剪定方法をご紹介します。
出典:写真AC