水耕栽培用ペットボトルの自作方法
水耕栽培用ペットボトルの材料
水耕栽培用ペットボトルの材料
- ペットボトル(500mLや2Lの大きさ)
- 野菜などの種
- 種を植えるためのスポンジ
- 水耕栽培用の液体肥料
- 遮光シート
- テープ
- トイレットペーパー
ペットボトルの大きさは500mLや2Lなどで、倒れづらい安定するものを選びます。側面が平らのものが、切るときにもシートを貼るときにも作業がしやすいでしょう。遮光シートは、アルミシートやアルミホイルなど光を通さないものを使用します。100均などでも手に入りますよ。
水耕栽培用ペットボトルの作り方
作り方①ペットボトルをカット
水耕栽培用ペットボトルの切り方はいろいろありますが、おすすめは上の図の赤い線の部分です。切りたい場所にあらかじめカッターなどで少し穴を開け、ハサミを入れるすきまを作ります。容器は素材が固いので、カッターだけでなくハサミを併用するとうまく切れますよ。切り終わった後、手を切らないよう切り口にビニールテープなどを貼るとよいでしょう。
作り方②スポンジを切る
次は種を植えるスポンジの切り方です。固いナイロンたわしの部分を切り取り(①)、スポンジを3cm角程度の大きさに切り出します(②)。切り出した部分にHもしくは+のかたちに切れ込みを入れます(③)。切込みの形を決めるのは植える種の大きさです。小さめの種はHの切れ込み、大きめの種は+の切れ込みを入れましょう。
作り方③種をまく
いよいよ、種まきです。小さな種は、Hに切った中に種同士がくっつかないように2~3粒まきます。大きい種は、+に切った中心に1粒埋め込みます。植えた芽が発芽しないこともあるので、別の容器に同じものをいくつか作っておくと安心ですよ。種を植えたスポンジには水をしっかりと含ませます。
作り方④スポンジをペットボトルにつける
水を含ませたスポンジをペットボトルに装着します。縦型はペットボトルの口に、横型は穴を開けたところに入れます。押しこむと空気が通りづらくなるので、落ちない程度に挟めばOKです。逆にゆるいときはスポンジを足したり、キッチンペーパーなどで巻いたりして調節しましょう。スポンジの上に濡らしたトイレットペーパーを敷くとスポンジの乾燥を防げます。
作り方⑤シートを巻いて遮光する
ペットボトルの水に太陽の光が当たらないよう、シートを容器全体に巻きます。シートは隙間のないように貼りましょう。アルミホイルが簡単に巻けますが、根の様子を見るときに破れてしまい1回ごとに巻き直す必要があります。ペットボトルカバーなど再利用できるものがおすすめです。
栽培キットを使う
水耕栽培用ペットボトルには、おしゃれな栽培キットもあります。ペットボトルにキャップの代わりにつけるだけの手軽なキットや、ペットボトル型の容器がキットの内容に含まれているものなどさまざまです。水耕栽培を試してみたいかたや、おしゃれに栽培を楽しみたいかたに向いています。
おしゃれな水耕栽培用ペットボトルの作り方
アレンジ①テープ
ペットボトルを切ったところに貼るテープをお気に入りの柄にすると、雰囲気ががらりと変わります。水替えなどのときに水に濡れやすくなるので、水に弱いマスキングテープではなく、水に強い養生テープやビニールテープなどを使うとよいでしょう。100均などでもデザインテープとして購入できますよ。
アレンジ②アルミシート
アルミシートというと、銀色のピカピカしたシートを思い浮かべるかたも多いでしょう。ペットボトル内の光を遮ればよいので、きれいな色のアルミホイルやレジャーシート、ペットボトルカバーなどでも代用可能です。100均などで販売されているかわいらしい柄のものを選べば、おしゃれに仕上がりますよ。紙や布、ビニールなどは遮光性が低いので、裏面にアルミ加工がされているものをおすすめします。
アレンジ③ボトルを隠す
ペットボトルがむき出しになっているのが気になるかたは、おしゃれな雑貨でペットボトルを隠すとよいでしょう。かごや木箱、袋などでペットボトルを覆えば、センスよく決まりますよ。ペットボトルの水に日が当たると藻が発生してしまうので、ペットボトルをシートなどで覆っておくと安心です。
ボタニ子
次は、植えた後の世話の仕方や育てられる種類、注意点についてお話しします。
水耕栽培の管理方法
管理①水の入れ替え
発芽したら、こまめに水を交換します。水の量は根の2/3程度が浸かる程度です。使用する水には、水耕栽培用の液体肥料を混ぜます。肥料は多ければよいというものではなく、多すぎれば根腐れの原因となるので注意が必要です。パッケージに書いてある希釈量を守って使いましょう。
管理②間引く
「間引く」とは、本葉が出たころに元気のある芽を残してほかの芽を引き抜くことです。間引くことで、場所をほかの芽にとられずに、のびのびと大きく育ちます。小さな種で2〜3個の種を植えた場合、スポンジから複数の芽が出てくるので、ピンセットなどを使って残す芽を傷つけないように間引きましょう。
管理③植え替え
水耕栽培では、水の中で植物の根が成長します。そのため根による踏ん張りがきかず、葉や茎が大きくなるにつれて安定が悪くなり、倒れることがあります。倒れそうなときはハイドロボールやバーミキュライトを敷いてスポンジを固定すると、根がしっかり張って植物を支えられるでしょう。
ボタニ子
その後は、時期に合わせて摘心や摘果などを行ないましょう。
ペットボトルで水耕栽培するときの注意
ペットボトルはしっかり洗ってから使う
500mLや2Lのペットボトルは、作る前にきちんと洗ってから使いましょう。容器に汚れが残っているとカビなどの原因になり、植物の成長が妨げられ、最悪の場合枯れてしまいます。栽培中に容器や根などが汚れているような場合にも、水を替えるときに優しく洗います。
水切れに注意する
種を植える小さなスポンジは含ませられる水の量が少なく、大変乾きやすいため、うまく発芽しないことがあります。こまめに霧吹きなどで水を与えましょう。根が出ても水に届いていなければ、水切れの原因となります。逆に水が多すぎても根が呼吸できなくなり、根腐れを起こしてしまうので注意が必要です。
ボタニ子
根が小さく、直接水まで届かない場合は、キッチンペーパーなどで根と水をつないで吸い上げられるようにするとよいですよ。
水に光が当たらないように注意する
液肥を入れた水に光が当たると藻が発生します。藻は見栄えが悪いだけでなく、においや水質の悪化、植物の生育不良の原因です。藻の発生は、アルミシートなどで遮光性を高めたり水をきれいに保ったりすることで防げます。もし藻が発生したら、ペットボトルやスポンジ、根についた藻をしっかり洗い流しましょう。
ペットボトルで水耕栽培できる種類
ペットボトルで水耕栽培できるものは、豆苗などのスプラウト野菜やハーブ系、葉物などさまざまです。背が高くなるものは重みで倒れやすいので、倒れにくい縦型の容器がおすすめです。豆苗やかいわれ大根など広く栽培したいときは、ペットボトルの切り方を横向きに四角い穴を大きく1つ切るようにし、まとめて植えてもよいでしょう。
水耕栽培におすすめの野菜
- リーフレタス
- チンゲンサイ
- 水菜
- スプラウト野菜(豆苗やカイワレなど)
- 大葉
- バジル
- イタリアンパセリ
- ミニトマト
- 枝豆
- いちご
ボタニ子
水耕栽培のメリットやデメリット、育てやすい野菜については、こちらでも詳しくお話ししています。
おしゃれなペットボトルで水耕栽培を楽しもう
500mLや2Lのペットボトルで、おしゃれな水耕栽培用ボトルを簡単に自作できます。水耕栽培は野菜が育っていく過程をそばで見られるので愛着がわくでしょう。ぜひ、自分の好みにあわせたおしゃれなボトルで水耕栽培を楽しんでみてくださいね。
出典:筆者作成